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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年02月06日

自分と日本のあいだ

自分と日本。

「絶望の国の幸福な若者たち」(古市憲寿 講談社)で
著者は、ワールドカップで期間限定的に「日本」という国家が出現する
と言っている。

なるほど。
もはや、自分と日本しかないのではないか、と思う。

農業を失い、共同作業がなくなり、
祭が形骸化し、地域のつながりを失い、
そしていま、家族さえも分断されている。

そんな中で、自分を自分たらしめるものを
探している。

それは根本的欲求であると思う。

「自分は何者なのか?」
という哲学のような問いを、みな心の中では持っていると思う。

そしてそれは最後に使命=自分は何のために生まれてきたのか?
という問いにたどり着くはずだ。

自分を自分たらしめるもの、
自分はひとりでは「自分」ではない。

人間という文字が人の間と書くように、
周りにいる人との関係性によって、
初めて自分は自分になる。

離職の最大の理由が「職場の人間関係」
なのもうなづける。

その、自分を自分たらしめるもの、アイデンティティ。
その確立にみな、苦しんでいると思う。

農業を失い、幼い子どもは自分のシゴト(=役割)を失った。
祭を失い、若者は地域の兄ちゃんとしてのシゴト(=役割)を失った。
高度に分業化された世の中は、働く人の業務は増やしたが、シゴト(=役割)は奪った。

自分は何者なのか?

その問いへ向き合う時間があまりにも少ない。
インターネット、携帯電話、友達との時間に費やす時間が、
その問いを先延ばしにする。

しかし、その問いが消えるわけではない。
ワールドカップの熱狂に身を置いてみる。
すると、自分が「日本人」であることを感じられるという。

しかし。
日本人である、ということは、
アイデンティティの確認はできるかもしれないが、
その先にある、使命、役割にはたどり着けない。

自分は何者なのか?という問いは
自分は何をするために生まれてきたのか?という問いとセットだと思う。

「役割分担」という言葉がある。

しかし。
この役割分担という言葉が使われるとき、
行われているのは、業務の分担である。

業務と役割の違いは
「自分はこのチームのために、何ができるだろうか?」
という問いを自分ベースで考えているかどうか、である。

自分と日本のあいだ。

それは、組織であり、地域であり、
そこに役割を見出していくことなのだと思う。

自分は何者なのか?
自分は何のために生まれてきたのか?

この問いへ答えるもっとも効率的な道は
どんな小さな組織や地域であれ、
「役割」を得ることではないだろうか。

その「役割」が自分の使命と少しずつ一致していくとき、
人は自分が何者であるか、という答えのない問いに、
一歩ずつ近づいて行くのではないだろうか。

そういう意味では、
大学生が社会に出て、チャレンジする「地域留学」は
「役割」を得る場所であると僕は思う。

春休み、あなたも「役割」に挑んでみませんか。

地域留学
申し込み・問い合わせは2月14日まで。
info@herosfarm.net
に学校・学部・学年・氏名を書いてお問い合わせ下さい。

  

Posted by ニシダタクジ at 06:06Comments(0)就職

2012年02月05日

自己評価を下げる

「プライドが高くて、どうしようもない。」
そんな人、たまに困りますね。

このときの「プライド」とは
他人から見た自己評価のこと。

プライド、自己評価には
2種類あって、
ひとつは他人から見た自己評価、
もう一つは自分が見た自己評価。

これをコントロールするチカラが
大学生のときに必要なのだと思う。

最近、県立大学の学生が熱いなあと
思っていたのは、そこのポイントも大きいと思う。

県外出身の県立大生のほとんどは、
第一志望の大学ではない。
つまり、言い方は難しいが、
大学受験に敗北して、入学しているのである。

このとき、自分がする自己評価は当然下がる。
どうしてもっと勉強できなかったんだろう。
本番でチカラを出し切れなかったんだろう。
1,2年のときにもっとやればよかった。
そんな後悔がアタマをよぎる。

しかし。
その経験は大学生活でむしろ、プラスに働く。

行動するようになるのだ。

まるで、自己評価の下落の位置エネルギーを
運動エネルギーに変えているかのように
(↑うまいこと言った。笑)

反対に、大学で第一志望の大学に合格したとき。
自己評価最高の状態で大学1年生になる。

親戚一同からも「すごいね」と言われ、
大学生活をエンジョイする。
そして、その自己評価を維持しようとする。

これが、「チャレンジしない人生」への分かれ道だ。

高知大学の池田先生が話されていた。
長期のインターンシップに取り組む学生が
悩んだ挙句に直前で参加を取りやめるとき、

「途中でやめると他の人に迷惑がかかるからやめます。」

という。

それは、他人から見た自己評価と自分から見た自己評価
双方を下げたくないのだという心の叫びなのだと言う。

そう。
「自己評価を高くキープしたい」
という本能(これはいい悪いではなく恒常性維持の本能だと思う)

により、チャレンジをしなくなる。
ということが起こるのだと。

チャレンジをする。
特にインターンシップなどという
未知の世界に飛び込む。

それは、間違いなくたくさんの「失敗経験」を伴う。
自己評価が下がる場面に何度も出会う。

そこから、どのように立ち直るか、
それが人生なのだが、
その、自己評価を下げるということが
あまりにも怖いので、最初からチャレンジしないという選択をする。

そして、何をするか。

資格試験
公務員試験
の勉強である。

この勉強では、自己評価は下がらない。

しかし。
大切なのは、社会に出て、チャレンジして、失敗して
思いっきり、自分はダメだと自己評価を下げること。

そこからしか、人生は始まらないと僕は本気で思う。

春休み。
地域でチャレンジする地域留学。
自己評価を下げて、もう一度上げてくる。
そんな経験ができる機会です。

期間は2月中旬から3月下旬までの約1ヶ月間
3人1組でチームを組み、
実践的なプロジェクトに取り組みます。

参加申し込み・問い合わせを現在受付中。
お知り合いの大学生がいましたら、お声かけ下さい。
定員(最大12名)になり次第締め切ります。

申し込み締め切り2月14日(火)
  

Posted by ニシダタクジ at 06:24Comments(0)就職

2012年02月03日

小さな希望のつくり方


「絶望の国の幸福な若者たち」
(古市憲寿 講談社)
は衝撃の一冊。

内閣府の「国民生活に関する世論調査」によると
2010年時点で20代男子の65.9%20代女子の75.2%が
現在の生活に「満足」していると答えている。
特に男子に関しては過去40年間で15%も満足度が上昇している。

現代の若者は過去の若者よりも自分たちのことを幸せだと
感じているようだ。

ところが。

同じ調査で
「日頃の生活の中で悩みや不安を感じているか?」
の設問に対して、63.1%の若者が悩みや不安を感じていると答えている。

その数値は1980年代後半に40%を切って以降、
バブルの終わった90年代前半から上昇し始めて2008年には
67.3%に達する。

つまり。

半数以上の若者が
自分のことを「幸福」だと感じながら
同時に「不安」だと思っているのだという。

古市氏はこれは、
元京都大学教授の大澤真幸氏のコメントを引用し、
次のように言う。

「今は不幸だ」「今は生活に満足していない」
というのは、「今は不幸だけど、将来はより幸せになれるだろう」
と考えることができる時であり、
将来の可能性が残されていたり、これからの人生に希望がある人にとって、
今は不幸だと言っても、自分を全否定したことにならないからだ。

つまり。

人はもはや将来に希望を描けないときに
「今は幸せだ」「今の生活が満足だ」と回答する。

事実、高齢者は幸福度や生活満足度が高い。
それは体力やその他の身体能力が衰えた人としては一見おかしな話だが、
彼らには「今よりずっと幸せになる将来」が想定できない。
だから、今の生活に満足すると答えるしかないのだと。

この説を裏付けるように
不況のときに、生活満足度が上昇する、という傾向が見られるのだという。
好景気のときは、今日よりも明日がよくなるという希望が持てた。
いま、それがないのだという。

古市氏はこの章をこう締めくくる。
人は将来に「希望」をなくした時、「幸せ」になることができるのだ。

この本、あまりに時代を切れ味するどく切っていて、
思わずうなってしまった。

これは、おそらく、そのとおりなのだろうと思う。
将来に希望が抱けない国にいる若者が
自己防衛機能として、今の生活に満足していると答える。

しかし。
しかしである。

「希望」を与えてもらう時代はすでに終わりを告げたと思う。
多くのニュースは、私たちに絶望しか与えてくれない。
世の中が与えてくれる希望を待っている時代ではないのだ。

絶望から出発して
「小さな希望」を生み出していくこと。
それはひとりひとりが行動することによってしか、生み出せない。

そして、実は、
ニュースにはなかなか出てこないが、
「希望」を生み出している人たちが、僕たちの周りにはたくさんいるのだ。

かとうふぁーむ、加藤隆行さん。
園芸福祉の分野の新潟での第一人者。
「花を扱っていると、みんなが集まってきて、だんだん笑顔になっていくんです。」
と語る顔がまぶしい。

やさい村/よろずやの長嶋さん、青木さん。
自立支援NPOと野菜流通会社のコラボ八百屋を手がける。
高齢者の多く住む沼垂地域で、地域の人同士と若者を八百屋と居場所という
手段を通じて、つなげている。

大学生のときに、学ぶべきことはたくさんあるだろう。
その中でも、僕がもっとも学んでほしいこと。

それは「小さな希望」のつくり方であり、
小さな希望はたったひとりでも生み出していけるということだ。

絶望の時代、この国に生まれ、新潟という地にいる大学生たちに、
小さな希望のつくり方を伝えていく春休みのプログラム「地域留学」。
エントリーは2月14日、バレンタインデーまでです。
info@herosfarm.net
まだ大学、学部、学年、連絡先を明記してお問い合わせください。

  

Posted by ニシダタクジ at 07:59Comments(0)就職

2012年02月02日

春休みは地域に留学

昨日、かとうふぁーむの
加藤さんの話を聞いた。
かとうふぁーむ
http://www.hatakeya.net/

加藤さんは、新潟県の園芸福祉の第一人者。
園芸福祉とは、花を育てることで
たくさんの人の笑顔を作っていく活動。
かとうふぁーむは、保育園や老人保健施設などで、
花遊びなどのレクリエーションを行っている。

加藤さんは言う。
花遊びをやっていると人が集まってくる。
おじいちゃん、おばあちゃんから子どもまで、
みんなが笑顔になっていく。

花を見て、顔をしかめる人はなかなかいない。
みんなが笑顔になっていくんです。

そうか。
それが園芸福祉というものなんだなあと思った。

世界平和への確実な方法は、
隣の人を笑顔にすることだと私は思う。
園芸福祉は確実に、半径3mを笑顔に
する力があるんだなあと思った。

そんなかとうふぁーむと、
沼垂地域で若者自立支援NPO「伴走舎」と
コラボ八百屋を仕掛ける株式会社健幸食品
http://www.youtube.com/watch?v=88fC78XoKc8

において、地域に入り込み、
地域課題の解決を目指す
地域留学を実施します。

期間は2月中旬から3月下旬までの約1ヶ月間
3人1組でチームを組み、
実践的なプロジェクトに取り組みます。

参加申し込み・問い合わせを現在受付中。
お知り合いの大学生がいましたら、お声かけ下さい。
定員(最大12名)になり次第締め切ります。

申し込み締め切り2月14日(火)

  

Posted by ニシダタクジ at 07:19Comments(0)就職