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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年12月09日

コーディネート力が教育力

昨日は西区地域デザイン入門講座の
フィールドワークでした。

私たちのグループ
「西区を食べる会」は

内野にある福祉医療専門学校で
高齢者中心の郷土食チーム「元気です会」の活動紹介と
小針のロハスカフェ「アートフル」さんでおむすびランチを食べながら
お話を伺いました。

衝撃でした。いろんな意味で。
特に福祉医療専門学校の星先生のお話は
たくさん考えさせられました。

キーワード
「仲良くなるために食べ物を一緒に作ろう」
「日本を救うのは食じゃないか?」
「インクルージョン(共生)」
「地域の中で生きていくことが学校存続の唯一の道」

そして何より
「福祉の原点は地域づくり」
これがヒットしました。

星先生は
「食」をキーワードに地域のばあちゃんたちに
出番をつくり、中学生たちと交流してもらい、
「誇り」を取り戻す活動をされていました。

「福祉というのは制度ではありません。
たとえば、レジで自分の前で会計しているおばあちゃんが
小銭を出せなくて、たいへんそうにしていたら、
代わりに財布を受け取って、店員さんに払って、レシートとお釣りを財布に入れて
「はい、これお釣り」とほほ笑むような地域を作れるか?なんです。」

そのとおり、だと思った。

元気です会の活動は
・「共に調理する」
・「高齢者が活躍できる」
・「地域づくり」
テーマに活動されています。

一番印象的だった話は中学生との交流事業で
どんどん元気になっていくばあちゃんの話。

おばあちゃん、一生懸命、中学生に教えてる。
「なんだよ、こんなこともわかんないのか?」
そうしているときにばあちゃんの顔が
なんだか誇らしげだ。

人は誰でも誰かの役に立ちたい。
そして生きてきた意味を知りたい。
ばあちゃんたちは40年50年、家でごはんをつくってきた。
それを誇りに思えるような機会を提供すること

それがコミュニティデザイナーの役割なのだろうと思う。
そんなばあちゃんを見て、中学生が変わっていくはずだ。
それを「地域の教育力」と言うのではないだろうか。

星先生の取り組みには
本当に考えさせられました。

アートフルでは代表の小林あゆみさんに話を伺いました。

キーワードは
「新潟は食材が日本一豊富」
「日本人が昔から食べてきたものが間違いない」
「食を知らずに国際人になれない。アイデンティティを失ったのは食から」
「主食と副食という概念が消えた。ごはんを2倍、おかずを半分に。」
「伝統には意味がある。」

一番ショックだったのはアイデンティティの話。

大学生の「自分が何者なのか?」病は
日本食を失ったことからも来ているのかもしれません。

どこの国でも、
その国の文化を食べている。
韓国に言ったら毎食キムチが出る。

日本人の誇りを取り戻すには、
「食」も大きなキーワードになるだろうと感じられた1日でした。
さあ、これをどうデザインしようか。

発表は20日。
その前にわがチームは14日に集まって再議論します。
よろしくお願いします!  

Posted by ニシダタクジ at 06:50Comments(0)学び

2012年12月08日

コミュニティこそが成果物

山崎亮さんの特別講義@長岡造形大学
に参加してきました。

シビれる時間でした。
「豊かさとは何か?」
という問いが随所に詰まってました。
ブログも書きたいけど、まずは全体メモ。

世界の安藤忠雄は日本にビックな仕事がなくなってきた現実からの戦略
⇒もう新規着工が増えることはない
⇒建築を他の仕事にどう応用していくか?が重要

人口が減っている=先進県。
全ての都道府県が人口減少となる
小学校が廃校になったらどうするか?
⇒和歌山や山形、秋田、島根に聞かないとダメ

山形R不動産
まちなかの家をリノベーションして
学生寮をつくっている。
空き家だらけだからできる。

土壌の回復力だけで収穫できる野菜は3,500万人分
⇒1億2千万の人口は多すぎる。

泉佐野公園:20%だけをつくる。
パークレンジャーの講座をする:学びたい50代~70代があつまる
⇒実は奥さんが勝手に申し込んでいた。

・クロスプログラミングで「偶然の出会い」が価値
⇒毎日違うことが起こっているというワクワク

商業デザインは限りがない。
そのうちいくらかを社会的デザインに変えられないか。
マラリア予防として14円のかやを3000万個売って
1円のデザインフィーをもらえば3,000万円。

立川のマンガ×コミュニティ
キャプテン翼×サッカー
美味しんぼ×料理教室
おもしろそう。

佐賀「うちん食卓でめしくわん」
日替わりおかず食堂

探られる島、家島⇔試される大地、北海道

人に会いに行くたび。
海士人
おもしろいおっちゃん、おばちゃんが価値

楽しいと思えるコミュニティをつくる
⇒まちにとってもよければいい。
僕らと一緒に面白いことやりましょう。

と3時間ぶっとおしでしゃべりまくる山崎亮さんに
ワクワクしっぱなしの新潟コミュニティデザイン研究会のメンバーでした。

俺たちもやらなきゃね。

山崎さんの講演を聞くと、
「豊かさとは何か?」「生きるとは何か?」
っていう問いが自然にあふれてきて泣きそうになる。

最後に言っていた。

行政に出す報告書ではなくて、そこにできた
コミュニティこそが成果物なのではないか。

うんうん。まさにその通りだなあ。

昨日も素敵な機会をありがとうございました。

  

Posted by ニシダタクジ at 06:47Comments(0)学び

2012年12月07日

まだまだ一瞬を生きてない

西区の地域デザイン入門講座でした。
講師はFMPORT 「モーニングゲート」の遠藤麻理さん。

いやあ。
素晴らしかった。
シビれた。

いいタイミングで聞きました。

入りたくなるお店
あいさつ・・・あいさつする。店の前をきれいにしておく。
おむかえ・・・待ってました!感を表現する。
お知らせ・・・メニューが表に貼ってあったり、コンセプトがわかる。

これらはすべて人と会う時に応用できる。
名付けて、また会いたくなる人の条件、かな。

インタビューのポイントの話も
めちゃめちゃ勉強になりました。

1 相手のことを事前にできる限り情報収集をする
東京の有名シェフと一緒に仕事をした時に
そのギャラ以上のお金をかけて準備したエピソードは
プロというか、人間としての生き方を教えてもらいました。

2 インタビュー当日はその収集した情報を全部捨てる。
これがすごかった。
収集した情報はお守りであって、
その瞬間のライブを全力で演じること。
これだな、と思った。

調べすぎると、情報に向かっていく
ことになると遠藤さんは言った。
なるほど。
これ、新聞の取材とか受けるときに結構あるなあ。

記者さんの中ですでに記事が出来上がっていて、
それを裏付ける取材なんだよなあ。
それは真実でもあり、フィクションでもあるのだなあ。

3 まず好きになること
相手をまるごと好きになって、
そこからインタビューを始めること。

・・・などなどって続くわけです。

今日聞いて、どうして、僕が
遠藤麻理さんとお話しするときだけ、
自分でも思っていなかったような、
新しい自分、でも本当の自分が出現して、
生まれ変われる、というか新しい人生が始まるような気がするのか、
わかったような気がした。

それはライブを生きているから。

麻理さんにとって、その1コーナーの15分は
ライブなんだよね。
その一瞬を生きているから、
だから、引き出されるものがあるのだなあと強く思いました。

そんな瞬間が生み出されるインタビュー。

それがプロのインタビュアーなんだろうって
思いました。

一期一会。
いま、この瞬間を生ききる。

なんか、久しぶりに田坂広志先生の
著作が読みたくなる講座でした。

遠藤麻理さん、ありがとうございます。
僕はまだまだ一瞬を生きてないなあって思いました。

ステキな刺激をありがとう。  

Posted by ニシダタクジ at 04:33Comments(0)学び

2012年12月06日

引くことができたとき、道が拓けた

いっとうや×うめやん
ファン待望のカレープロジェクト
の打ち上げでした。

小玉さん
梅澤さん
本当にありがとうございました。

そしてそこに便乗したのは
いっとうやが好きで好きでたまらない
長岡の星野くん。



いやあ。
お話は本当に面白かったです。
小玉さん、マジで尊敬します。
素晴らしいです。

やっぱりあのクリーミーな泡は
気合の入った毎日の洗浄から来るんですね。
ホント、素晴らしい。

印象的だったのは、
ラーメンのスープ開発のお話。

お金をかけてこれでもか!と高級食材を
使って、スープを作っていた。
それでも、たどり着けなかった。

あるとき。
「これはいらない。あれもいらない。」
と引くことにした。

足し算から引き算へ。

そのとき。
「道が拓けた」と小玉さんは言う。
自分が求める味は引くことができたときに近づいた。

それまでは引く発想がなかった。
足して、足して、美味しいスープを作ろうとしていた。
引くときに、見えたもの。

素晴らしいタイミングで出会わせていただきました。
星野くん、小玉さん、梅澤さん、
ステキな機会と時間を本当にありがとうございます。

星野くんの笑顔がまぶしすぎてこの写真にしました。

ありがとう!  

Posted by ニシダタクジ at 16:07Comments(0)学び

2012年12月05日

「誇り」という観光資源

先日。
新潟市の教育ファームの
立ち上げのフォーラムに出たときに
引っかかった一言。

「小学校から農業体験をして、
新潟市が政令市の中でナンバーワンの
農業地域だという誇りを持ってもらう。」

という一節があり、そうかな?
と思った。

農業体験で人は誇りを持つようになるのだろうか?
「新潟で生まれてよかった」と感動できるのだろうか。

そうではない。
農家という一個人に出会い、
その人が農家という仕事を誇りに思っていたり、
この地域で生きていることを誇りに思っていること。

それを肌で感じるから、
「誇り」が自らの中にも芽生えてくるのだと思う。

僕はその経験者だ。

24歳の春。
新潟市西蒲原郡巻町で畑を始めた。

近くにはかやぶきの家があり、
旧庄屋佐藤家保存会という団体を
設立し、その建物の保存・活用をはかっていた。

毎年3月になると
屋根の葺き替えのための
かや刈りボランティアを募集していた。

2001年3月。
まきどき村3年目の最初、
3年目のかや刈りボランティアに
東京から大学生が参加。

その前週にはまきどき村で2泊3日の合宿もあり、
1人の大学生が1週間滞在してかや刈りのボランティアに参加。

すると、帰ってからの感想が
「あのかや刈りがいちばん楽しかった。」

おいおい、本当か。
おれ、まきどき村の合宿準備結構がんばったんだけどなあ。(笑)
かや刈りって、ただかや刈って酒飲んでるだけじゃないか。

その翌年、僕もかや刈りボランティアに参加。
この年は4年目で東西南北の1面ずつ葺き替えていた屋根が
その年で完了するというときだった。

かや刈りが終わり、
いつもの宴会が始まった。

その雰囲気に、僕は圧倒された。

そして、涙が出た。

地域を愛し、地域に誇りを持つ、ということを
僕は全身で体感した。

「これこそが豊かさじゃないのか!」
と心が震えた。

「誇り」とはリレーされるものだと僕は思う。
いま、僕は、その地域に住んでいるし、
地域を誇りに思っている。

それこそが、
2001年に大学生が感じた、「何か」だったのではないだろうか。

経済至上主義、効率化の社会は、
つながりを分断し、ひとりひとりを孤独にした。
その結果、地域の誇りも失われた。

いま、ひとりひとりが生きる意味を問いかける時代。

「誇り」に触れる、というのは、
大きな観光資源になり得ると思った。

だからこそ、
僕たちの役割は「誇り」を発掘し、
そこに若者との接点をつくることだ。

「こだわり農家マップ」はだからこそ、価値があるのだ。

「誇り」という観光資源がある。
僕にはそんな確信がある。  

Posted by ニシダタクジ at 05:54Comments(0)日記

2012年12月03日

軸足を持つ

「軸足」を持つ、ということ。
それがすごく大切なのだろうと思う。

「コミュニティ・デザイン」は、多岐に渡っていて、
マルヤガーデンズのように
デパートの中に公民館をつくる、のような
ビックプロジェクトもあれば、

小さなコミュニケーションのデザインを
仕掛けていくことだったりもする。

しかし、我々のようなNPOはコンサルタントではなく、
あくまでプレイヤーなのだから、
「なんでもやる」というのではなく、
テーマや対象を絞っていかなくてはならない。

そうしないと無限に仕事のジャンルが増え、
専門性が落ち、クオリティが下がる。

だとすると、
自分たちが対象とするべきお客さんは誰なのか?

まさに
ドラッカーの「顧客は誰か?」
という問いに当たる。

そのとき。
それを決める重要な要素は、

「出発点」
なのではないか。

僕の出発点は
やっぱり27歳の時の
不登校の中学校3年生との出会い。

まきどき村のフィールドである
旧庄屋佐藤家のかや刈りに参加した時の
地域の誇りとの出会い。

そして、
大学生の時の
「生きる意味」を探してさまよった経験。

中学生・高校生の時の
「自分は何に人生を賭けるべきか?」
という問いに対してのヒントのなさ。

これを総合すると

中学生・高校生・大学生の
悩みを地域との関係性によって、
前に進むパワーに変えていく活動。

この「軸足」を持つことが必要なのだろうと思う。

「出発点」をもう一度考えてみる必要がありそうだ。  

Posted by ニシダタクジ at 08:33Comments(0)思い

2012年12月02日

出番を待つ人たちがいる

ツルハシDEコミュニティデザイン朝活
が行われました。

題材となったのは
10月14日放送の
「サキどりっ」(NHK)
http://www.nhk.or.jp/sakidori/backnumber/121014.html

泣きそうになった。
新潟にも出番を待っている無数のばあちゃんや
若者たちやオッサンたちがいるのだ。
彼らに出番を与えられるのがコミュニティデザイナーの仕事。
村上の大滝聡さんの偉大さがよくわかる。

事例が2つ紹介されていた。
1つ目は鹿児島のデパート、マルヤガーデンズ。
デパートの中に「公民館」機能を詰め込んだ。

デパートの各階に設置された
「ガーデン」と呼ばれる共有スペースで
歌を歌ったり、料理教室をしたり、
さまざまなカルチャースクールが行われている。

「元気をもらえるデパート」だと思った。
だって、自分の人生を精一杯表現している
人たちがすぐそばでイキイキした表情を見せてくれているのだ。

何度か通っているうちに仲間になり、
活動に参加するようになるということが
いくつも起こっているという。

コミュニティデザインとは、
コミュニケーションのデザインだとあらためて思った。

そして。
現代の社会が「合理的」「効率的」
というのを突き詰めた結果だと思った。

合理的を追求して、
歌を歌う団体はスタジオへ。
お茶を習う団体は和室へ。
こうして公民館の各部屋へと散っていった。

それは、「コミュニケーションを減らす」という
壮大な実験でもあった。

たしかに、効率的になった。
同時に孤独になった。
いつしか、活動メンバーは減っていった。
そしてもはや増える気配はない。

もはや、時代は、社会は、折り返した。
「合理的」という山を登り切って、下り始めたのだ。

「コミュニケーションをとる。」
それは一見、無駄な行為だ。

「お茶って奥が深いですよね~」
とギャラリーと話している時間はもったいない。
そんなことをしているより、
目の前のお茶の稽古をきっちりやって、
早く上達した方がいい。

そんな時代は終わった。
「お茶の技量の上達」ではなく、
仲間と過ごす時間が大切なのだ。

そのためにはコミュニケーションという「無駄」が
大切になっていくのだ。

2例目の事例。
これがさらにシビれた。

広島の山奥の社会福祉法人は、
デイサービスの利用者などから野菜の買い取りをして、
それを地域循環券という地域通貨で返している。

じいちゃんばあちゃんがこれまで捨てていた野菜を
福祉施設の給食やレストランの食材として利用。

そしてそのじいちゃんばあちゃんが
週に1回、レストランで食事をして、
その後、併設されている保育園で子どもと遊んでいく。

「人のお役にたてる」ことがうれしくて、
じいちゃんばあちゃんは野菜を作る。

そして週1回のレストランでの
コミュニケーション機会を楽しむ。

おばあちゃんが最後に言った。
「やっぱりうれしいですよね。
あのくらいのことでもやっぱり助かるんじゃな」

まちづくりのポイントは
「よそモノ、若者、バカモノ」
だと言う。

しかしそれは
「資源を活かそう」とする発想だ。

「課題」を組み合わせによって「資源」に変える。
このことが強く求められている。

世の中には、
「出番を待つ」無数のじいちゃんばあちゃんがいる。
いや、若者もオッサンもおばさんもいる。

彼らに「出番をつくる」、ということ。
それこそが「若者の出番」なのかもしれない。

コミュニティデザイン朝活、素晴らしい学びをありがとうございました。  

Posted by ニシダタクジ at 07:28Comments(1)日記