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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2013年01月28日

文化はミクロに突破する

まちライブラリー磯井さんの一言が、時を止めた。

「文化はミクロに突破する」

合意形成して、
みんなが「よし、それやりましょう」というようなやり方では
文化は生まれない。

ああ。
そうだろうなって思った。

葛飾北斎は、
日本浮世絵協会を立ち上げてから
浮世絵を描き始めたわけではない。
ただ、浮世絵を書きたかったのだ。

組織の合意形成ほど
難しいものはないと磯井さんは言う。

だから、
「どうやって合意を得るか?」に苦心するよりも、
まず、始めてしまって、そのうちに
キーパーソンを巻き込んでいくこと。

これぞ「文化の創られ方」だと思った。

磯井さんは
「有名人を呼んできて、講座を聞いて、お金を払う」
というのは東京だけのモデルだと言い切る。
その絶対数が多いからだ。

この「上から落としていく」モデルは、地方では通用しなくて、
「自分も一緒につくっていく」モデルにしなければ、楽しくないと言う。
そのとおりだって思った。

享受するだけの文化なら、
テレビや映画を見てる方が楽しい。
わざわざ町に出ていく必要がない。

ひとりひとりが下から創っていく文化。
これがこれからの時代の文化となるだろう。

そして、それが集積したところが
「文化スポット」となっていく。
いいねえ。
そういうの、やりたかったんです。

都市型観光とは、「人に会いに来る」ことだと言う。
たしかに。
大阪にたこ焼きを食べに来ることを目的にすることは
あまりなくなっているのだろう。

ひとりひとりの「魅力ある姿」を発信することで
そこは観光スポットにもなるのだろう。

いいねえ。
だんだん見えてきたぞ。
偶然にも同席していたつむぎやの友廣さんが言った。
「個性(ミクロ)が発揮された集合体が魅力あるまちを生んでいく」

それって、まちゼミとかがやっていることなんじゃないか。

しかもその実現方法は「ミクロに突破する」
ってことだ。

いいなあ。

あの僕の人生を変えた小説「種をまく人」の
世界を思い出す。

ゴミ捨て場となっていた空地を
「みんなが集うような農園にしたいんだ」
と行政や地権者に許可を得ようとしたら、
おそらくは10年経っても実現しないだろう。

でも。
その空地に3粒のマメの種を蒔いたベトナム人の少女がいた。
そこからひとり、またひとりと
農園をつくる人が増えていった。

いつしか、農園はみんなの農園になった。

そんな小さな種まきを、
いまこそ、始めるときなんじゃないか?

ミクロに突破、したくなってきましたね。  

Posted by ニシダタクジ at 08:37Comments(0)日記