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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2013年08月08日

エネルギーを外から買うとグローバル化の影響を免れない


「里山資本主義」(藻谷浩介 角川ONEテーマ21)

これは、いいですよ。
読むべき1冊。

昨日の新潟日報の1面は
柏崎・刈羽原発の再稼働に向けた記事。
そして3面、6面、社会面には、
来月から東北電力の電気料金が値上げの記事。
家庭や企業の悲鳴が聞こえる。

そんな記事を読んでいると、
タイトルにあるようなことが体感できる。

岡山県真庭市
岡山から北に1時間半。
2005年に9つの町村が合併してできた市。

「ようこそ木材のまちへ」と迎えてくれる。
市内には大小合わせて30ほどの製材業者がある。

住宅着工数の低迷により、
どこの製材業者も厳しい状況の中、
「発想を180度転換すれば、斜陽産業が世界最先端に生まれ変わる」
と語る銘建工業、中島浩一郎社長。

西日本で最大規模を誇る製材所である銘建工業が
1997年末、取り組んだこと。
それが「木質バイオマス発電」である。

製材所で出る木くずを燃料にした発電所は
24時間燃え続け、1時間当たりの出力は2000キロワット、
一般家庭2000世帯分だ。

原発の場合は100万キロワットなので、
その500分の1の出力なのだが、
中島さんの工場では、使用する電気のほぼ100%を
バイオマス発電でまかなっている。

つまり、電力会社からは一切電気を買っていない。
それだけで年間1億円が浮く。
しかも夜間は電気を使わないので、
余った電力を電力会社に売る。これで年間5千万円の収入になる。

さらに、毎年4万トン出ている木くずを
産業廃棄物として処理すると年間2億4千万円かかるのだという。
合計して年間4億円の経済効果が生まれている。

この発電所、1997年末に完成し、総工費は10億円だ。
とっくに減価償却を終えているがまだまだ現役そのものだという。
木材は石油や石炭で発電するのに比べずっと炉に優しく、
メンテナンス業者が驚くほど傷みが少ないという。

トマト農家である清友さん。
ハウス栽培をしている清友さんは、
従来からの重油式のボイラーを使っていた。

2004年から世界を襲った原油価格の高騰により、
4年間で3倍という異常な上昇を続けた。
このままでは、と不安になった清友さんは
ためしに設定温度を1~2度下げた。

結果、瞬く間にトマトに病気が広がり壊滅。
経営に大きな打撃をこうむった。

そんな清友さんに、
地元も地元、自分の目の前にある銘建工業という会社が
ペレット(木くずを固形化したもの)なる燃料をつくっているという。

そこで思い切ってペレットボイラーを導入。
キロ20円というコストパフォーマンスもすごいが、
何よりも燃料代が上下しない。

「燃料代が上がったからと言って、トマトを高く売るわけにはいきません。
ペレットのおかげで、今月の燃料代はこのくらいだと計算できるようになった。」

世界の動向に左右される原油価格。
しかもそれは、需要と供給のバランスではなく、
投機マネーを流し込む、モンスターたちによって
左右される。

そんなエネルギーに頼っているうちは、
安定した経営はできない。

なるほど。
ここに真実があるのだろうと思う。

巻原発の設置可否を決める住民投票が行われたのが1994年。
設置が撤回されたのが2003年。

その間に、
中国山地では、そんなことが起こっていたのだ。

新潟ではそんなに大規模に林業を行っているところはないから、
すぐには導入できないかもしれないが、
山は本当に宝の山になり得る可能性を秘めている。

グローバルからローカルへ。
エネルギーの課題はとてつもなく大きい。  

Posted by ニシダタクジ at 06:30Comments(0)