プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年01月26日

「本屋」というメディアをつくる

昨日。
お店に来た高校3年生女子が言った。
「ここって普通の本屋じゃないですよね?」

ドキッ。
バレました?
なんでわかった?

「やたら話しかけて来ますよね?
そういうお店ないですから。」

さすが。
女子高校生。
感性が高い。

話を聴くと、僕も覚えているのだけど、
何回か、地下で小説を発掘していたのだという。
そのたびにいろいろ聞かれるので、
不思議だなあと思っていたそうだ。

「そう。ツルハシブックスはみんな、劇団員なんだ。」
「ひとりひとりが、ここで芝居を演じているような、それでいて見ているような。」

そんな話をしていたら、
かつて、ソファーに座っていたお客さんが
つぶやいたことがあるのだと今井さんが言った。

「なんか、ショートフィルム見てるみたいですね。」
入れ替わり立ち替わり、いろんな人が来て、
いろんなことを話して、帰っていく。
それをじっと止まってみていたら、ショートフィルムを見ているようだったのだという。

そう。
ツルハシブックスは小さな劇場で、
そこにいる人たちは劇団員だったり、
出演者、エキストラだったりする。

そういう「メディア」をいま、創っているのかもしれないと
最近思うようになった。

人生を振り返って、
自分が影響を受けたメディアとは
何だろうか?
と考えてみる。

僕は、団塊ジュニア世代で、
千葉県の真ん中くらいのベッドタウン的な住宅地で育った。

そんな僕が影響を受けたメディアを3つ挙げるとすれば、
・少年マガジン系の社会派マンガ
・読売新聞のスポーツ欄
そしてなんといっても、社会的ブームとなった
・ドラマ「スクールウォーズ」だろう。

マガジンは当時、ジャンプに続く2番手で、
様々な冒険をしていたように思う。

僕が楽しみにしていた
マガジン連載(当時)のマンガ「SHOGUN」は今風に言えば、
完全に「世界を舞台にしたソーシャルビジネスマンガ」と言えるだろう。
地球環境問題や食糧問題、戦争に貧困の課題など、世界が抱えていた課題を
ビジネス手法で次々と解決していく壮大なスケールに心が躍った。

読売新聞のスポーツ欄は
完全にジャイアンツサイドから記事が書かれていたのと、
スポーツ記事って、余韻の残るような書き方をするので、
それが完全にいまの文章を書くときに影響を受けているなあと思うのだ。

事実を巨人側から見るとどうなるのか?
みたいなところと、
あとは、
「挑戦はまだ始まったばかりだ」みたいな。

そういう余韻が残る感じはきっとあのときに
勝手に体にしみついちゃったのだろうなあと思う。

そしてなんといってもドラマ「スクールウォーズ」だ。
高校ラグビー日本一の伏見工業の実話を元につくられたドラマで
荒れ狂っていた学校がラグビーによって成長していく姿を描いた。

田坂広志さんは働く上で
「死生観」「世界観」「歴史観」が大切だというけれど、
僕の幼き頃の「死生観」は
確実にスクールウォーズによってつくられたと思う。

重要登場人物のひとりであったイソップ。
17歳で脳腫瘍のため、死ななければならない運命に
あった高校生の葛藤とその周りの者たちの行き場のない感情に、
小学生だった僕は大きく影響された。

あの日から僕は
「人は何のために生きているのか?」という問いが生まれた。
メディアが人の人生に与える影響はこんなにも強力だ。

そしていま。
メディアはネットの時代だと言われる。
若い世代では、テレビを見ているよりもインターネットをしている時間の方が長い
というデータも出ている。

そして人は、情報の洪水の中で、
何を信じ、何を信じなければいいのか、わからなくなっている。

いまこそ。
目の前にくるモノから、自分の感性で判断し、情報を手に入れる、
そして双方向のやり取りから、新しい道を探っていく、
かつてラジオやミニコミ誌が果たしていた役割(いや、現在も果たしているか)、
そんな原点に返るようなメディアが必要なんじゃないか。

そしてそれこそを人は求めていて、
しかもそれが可能になるのが、僕は「本屋」なのではないか、と思っている。

ヴィレッジヴァンガード郡山アティ店の店長が言った
「郡山にカフェをつくりたいんです」
を聴いたとき、そして実際に半年後にカフェができていたという
事実に立ち会った時の衝撃の大きさは、

「本屋」というメディアの持つ可能性を感じたからこそ、
ではなかっただろうか。

「本屋」はメディアになれる。
いや、本当はすでにメディアなのだ。

よく本屋さんのコーナーにある
新刊・話題書コーナーとか
週刊とか月刊の売上ランキングとか見ていると、
「これがいまのトレンドなんだなあ」と思う。

しかしそれよりも何よりも、
僕が本屋さんに言って、しかもビジネス書コーナーを見ると感じるのは、

「20代のうちにやっておかなければならない・・・」
とか
「課長になる前に・・・」
とか

ああいうタイトル見るだけで僕はちょっとドキッとしてしまう。

あ。
俺、やってないかもな・・・
もう30代も終わるのに・・・
みたいに反省モードが始まってしまう。(笑)

それくらい本屋はパワフルなメディアだと思う。

メディアが伝えるべきはなんだろうか?と考えれば、
おそらくはかなり多くのメディア関係者が
「希望」だと答えるだろう。

じゃあ、ツルハシブックスというメディアが発信すべき「希望」とは、なんだろうか?

そんな問いから始めてみることだ。
僕個人がもっとも伝えたいのは、

「才能思考」:自分の才能はこんなものだ、と限界を設定してしまう思考

「成長思考」:自分の才能は現時点では全然発揮されていなくて、やればやるほど、失敗すればするほど開花の道を進むだけだと思う思考
にしていくことだ。

そしてそれは本来、すべての人に備わっている思考法で、
子どもの頃は、みんなそうだったんだ。

序列をつけられるという繰り返しの中で、
その時点での能力の差を
自分の持つ才能自体の差だと認識してしまう。

「成長思考」を取り戻すには、
小さなチャレンジを繰り返してみるしかない。
やってみてやってみて、できないこともあるけど、できることもある。

そんなことが伝えられたら、
僕はメディアに携わる者としての役割を自分なりに果たせるように思う。

そんなメッセージを持って、
「劇団ツルハシブックス」は、
今年から、いろんな場所に移動していくのだろう。

ツルハシブックスがメディアだとしたら、
あなたがそこで伝えたいものは何ですか?

引き続き、移動ブックカフェ「ツルハシ号」への応援をお待ちしています。
現在店頭では21名
FAAVO新潟では24名の寄附侍が誕生しています。


※社会人1年目の高橋愛さんも寄附サムライになっていただきました。ありがとう。

FAAVO新潟期限まで、あと5日です。
https://faavo.jp/niigata/project/185
☆小山雅由さんから熱い支援もいただきました!シビれた。




移動ブックカフェ「ツルハシ号」であなたが伝えたいことは何ですか?  

Posted by ニシダタクジ at 08:39Comments(0)日記