プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 107人
オーナーへメッセージ

2014年05月10日

本に込められた想い

地下古本コーナー「HAKKUTSU」とは、
いったい何なのだろうか?

普段はあんまり考えたことのない問いに
向き合っている。

原点は2002年の
不登校の中学校3年生との出会い。
偶然、地域の人と出会える場があったらいい。

それはもちろん。
駄菓子屋のような場所でもよかったのだろうけど、
なぜか僕は本屋になった。
いろいろな糸が編み合わさって、僕は本屋になった。

2011年。
一箱古本市@現代市。

小学校5年生の女の子が
僕のブースで200円でビジネス書を買っていった。
「きっと大切に読むんだろうなあ」って思った。

僕の隣に店を出していたおじさんは
すごく新しい本を1冊100円で売っていて
飛ぶように売れていた。
1人3冊4冊と買っていく人がいた。

そのときにふと思った。
僕も古本屋さんで100円で本を買う。
でも、その本をちゃんと読んでいないことのほうが多いな、と。

100円で買った。
すると、その本は「100円の価値」になってしまう。
すると、きちんと読まない。

いつの間にか、本の価値と貨幣の価値が逆転していることに気がついた。

小学校5年生は違う。
小学校5年生にとって200円は貴重だ。
200円で買った本を、
彼女はきっと丁寧に読むだろう。

さて、それはいつからだろう?
僕はいつから、貨幣価値をモノの価値だと思うようになったのだろう?
おそらくそれは、25歳くらいからではないか。

だとしたら、
僕は25歳以上に古本を数百円で売らなくてもいい。

さらに。
地域の人がその本を持ってきてくれたら、
偶然の出会いもあり、
もっと本を読むチャンスが増えるんじゃないか。

そんな思いで地下古本コーナー「HAKKUTSU」がスタート。


現在の店内。


地下古本コーナー「HAKKUTSU」の入り口


暗闇で「運命の1冊」を探す。


本には寄贈者からのメッセージが付いています。


発掘したら、写真を撮ります。写真は店内ノートに貼ってあります。


運よく寄贈者がその場に居合わせることも!

とこんな感じで、発掘します。
その地下に置いてあるメッセージ付の本。

そこには、力が備わっています。

ひとつは、その本の著者が書いた想いの力。
そしてもうひとつは、手書きのメッセージに込められた、
寄贈者の想いの力。

二つのパワーを直感で判断して、
1冊の本をとる。
きっとそういう場所なんだろうと思います。

そこには、本による新たな視点との出会い。
そして、寄贈者との新たなつながりとの出会い。
そんな二つの出会いが待っています。

そこから始まる、新しい物語がきっとあります。

物語が始まる本屋。

これからもそんな場所であり続けたいと僕は思います。


~~~HAKKUTSU寄贈本募集~~~

10代、20代に物語をつないでいきたい方はいませんか?
手書きのメッセージカードを添えて、
持参、もしくは郵送ください。

〒950-2112 新潟市西区内野町431番地2
ツルハシブックス「HAKKUTSU」まで。  

Posted by ニシダタクジ at 06:31Comments(0)