プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 107人
オーナーへメッセージ

2014年10月15日

失敗とは、自分という市場の調査


「一歩踏み出せば昨日と違う自分になれる!」(ライアン・バビノー、ジョン・クランボルツ 日本文芸社)

ありがちな自己啓発本と装丁で
一瞬ビビってしまうが、
これは「計画された偶発性理論」の
クランボルツ博士の共著本。
大学生に超おすすめの1冊です。

精神論では決してなく、
長年の調査・研究に基づいた
ものを平易な言葉で書かれた本。

スタンフォード大学の全6回の超人気講義
「Doing It Anyway(とにかく、それ、やってみよう)」
に基づいて書かれています。

いきなり序盤で核心をついてきます。
失敗のすすめ。

陶芸の授業で、
学生を2つのグループに分けた。

グループAの評価は
「質」で行うことにし、学期中に何個か作ったうちの
最高の作品を評価することにした。

グループBの評価は、
「量」で行うことにし、学期中に使い切った粘土の量が
どのくらい多かったか?で評価することにした。

学期が終わり、評価の段階になって、
教師は興味深い発見をした。

技術と芸術性で判断した結果、
素晴らしい作品を作り上げたのはBのグループ、
つまり、「量」を重視したグループだった。

「量」のグループは試行錯誤を重ね、
ひとつ作るごとに技術が上達していった一方で
「質」のグループはひとつひとつを綿密に計画し、
完璧な作品をつくろうとするあまり、
学期中に完成された作品は数点だった。

つまり、
「成功している人は、たとえうまくいかない可能性があっても、
とにかくまずはアクションを起こしている。」
ということがわかる。

そのように、恐れや躊躇をどのように超えていくか、
がとても大切だという。

昨日、
「インターンシップ」をテーマにした座談会のようなもので、
インターンシップの価値、意義について、
悩んでいる大学生たちの素直な話を聞いた。

一番大切なのは、
「長期的視点で見ること」だと思う。

インターンシップをやることでの
学生のメリットは何か?
企業のメリットは何か?

という問いを発する人がいるとき、
そのメリットは半年や1年のスパンでの話ではないかと思う。

学生がインターンしたからといって、
事業成果があるかもしれないが、
それは本質的価値ではないと僕は思う。

学生インターンの価値は、
「社内文化の醸成」であると思う。

どんな社内文化か?と問われれば、

・失敗を恐れずにチャレンジする
・課題を抱えたときは、チームで解決する

ことだと思うし、
そのためには、
ミーティングや会議の場での

・ひとりひとりの意見の尊重
・「場のチカラ」の意識を持つ

ことなどが大切なのだと思う。

そんな企業文化を作るために、
大学生という触媒を使って、
組織の化学変化を起こしていくことが
インターンシップの価値なのではないか。

先の見えない、未来のわからない時代に、
まずは、試作版をつくって、世に出してみる。

そして顧客とコミュニケーションをとりながら、
いいものを生み出していくことが
どんな会社も必要だろうと思う。

学生の長期インターンシップは、
「挑戦できる企業文化をつくる」手法としては、
「費用対効果」の高いものだと僕は思っている。

大学生にとっては、
短期的視点で見ることなく、
自分の人生を長期的に見て、
インターンシップでの経験や出会いが
どうつながっていくのか?はわからないけど、
きっといいようにつながっていくことを信じて、進んでいってほしい。

失敗とは、自分という市場の調査なのだから。  

Posted by ニシダタクジ at 08:05Comments(0)