プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年11月02日

滞在時間を増やすとリピーターになる

僕は小売業の素人だった。
いや、現在進行形でした。
いまだに素人なのだと思います。
おつりのお札がコンビニの店員さんみたいに数えられません。

2011年3月20日。
東日本大震災の直後で、
新潟でも卒業式や送別会の自粛が相次いだ雰囲気。

そんな中でひっそりとオープンした
ツルハシブックス。

いま、ツルハシブックスは、
人が集まる本屋、
滞在時間の長い本屋として、
みんなから認識されている。

昨日は、朝8時に集合して、
朝市でおかずを買って朝ごはん食べるという
初イベントを開催。


雨の中、朝市を堪能。

超豪華なおかずたち。

10時過ぎまでやっていたので、
朝ごはんに参加した人たちは、
本屋の滞在時間2時間超。
この間に売れた本、0冊。(笑)

もっと本の話をすればよかった。
まあ、そのあとに出かけて帰ってきた後
まりちゃんが小説を買って、
店内のソファーで読み終わっていたけど。

まりちゃんの昨日のツルハシブックス滞在時間は、
8時~11時と15時半~19時半なので
7時間は店にいたことになる。

そもそも。
どうしてそんなことになったのか?

「人が集まる場所をつくりたかった」
という風に答えてはいるけど、
本当は、オープン当初、
小売業として、なんとか売り上げを伸ばしたかった。

それでいろいろビジネス書を読んでいたのだけど、
そうすると、気になる一節があった。

「初回来店時の滞在時間が長ければ長いほど、
2度目に来店する可能性が高くなる。」

そうか!
最初に来店した時の滞在時間が長ければ、
リピーターになってくれるのか。

では、どうしたら初回来店時の滞在時間が長くなるのだろうか。

1 話しかける。

まずは話しかけたらいいのではないか。
相手のことを知りたい、という思いで、
「どこから来たのか?」
「大学生だったら何年生なのか?」
「高校生なら部活をやっているのか?」
と話しかける。

あるいは、
「地下古本コーナーがあるのでいかがですか?」
と聞いてみる。

2 説明する。

不思議な本屋さんだと認識されているかもしれないので、
全体を説明するのも必要かもしれない。
こちらが新刊コーナー、地下が古本コーナー。
奥が一箱ギャラリーになっていて、
フリーペーパーはこちら。トイレもご自由にお使いください。
はじめてきた、という人にはそこまで説明したほうがいいだろう。

3 食べさせる。

何かを食べさせると、話が弾む。
これは経験的に、実感していることだ。
食べるときになかなか立って食べる人はいない。

しかし、初めて来た店で、
何か食べ物をもらう、というのは
勇気のいる行為だ。
特にお返し文化で育ってきている人にはドキドキする。

だから、食べるのを誘うほうも気遣いが必要だ。
「これ、差し入れで大量にもらったんですけど、食べませんか?」
今だと、頂いた柿が大量にあるので、
剥いて食べてほしい。

この「差し入れで」(あるいは「おみやげで」)もらったのだという表現は、
お客さんのハードルを劇的に下げることが実証されている。

なんというか、リアルな話で言えば、
「原価がタダなのだ」と認識できるし、
あるいは、「余ってももったいないから手伝ってあげようかな。」
という気分になる。(はずだ)

そして何より、第一印象で、
「差し入れやお土産がもらえる本屋=お客さんから愛されている本屋」
だと認識されるから、好印象となる。

こうして、
まず話しかけて、店内の説明をして、
なにかを食べてもらう。
これがツルハシブックス店員サムライの基本だ。

そうすると
滞在時間が長くなり、
先のビジネス書の法則からすると、
リピーターとなり、売り上げが劇的に上がる、はずなのだが、、、

まだあまり結果はあまり追いついて来ていない。(笑)

滞在時間2時間で何も購入しない、
という小売業は、なかなかないのではないか。

まあ、でもそれが
「何も買わなくても、そこにいてもいい」というのが
本屋、とくに新刊書店の強みでもあるのだから、
もともとのプラットフォームづくりやコミュニケーションデザイン
という観点からは、大きく成功しているプロジェクトになっていると
僕は思っている。

若者(中学生~大学生くらい)の居場所づくりを検討中の
大学や商店街、地域のみなさん、
コミュニケーション本屋という方法論もありますよ!  

Posted by ニシダタクジ at 06:05Comments(0)日記