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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年01月16日

B-1グランプリとは、B級グルメの祭典ではない


「ソーシャル・エコノミー」 (阿久津聡他著 翔泳社 2012.9発行)

少しずつ読み進めています。
いよいよ佳境に入ってきた感があります。

ここで富士宮焼きそばを中心とする
B-1グランプリの考察。
これは面白い。
著者がインタビューをしてショックだったことが3つある。

1 B-1グランプリとは、B級グルメの祭典ではない
2 B-1グランプリには、飲食店だけでは参加できない
3 B-1グランプリとは、順位を競うことが主目的ではない

「だったらなんでB-1グランプリっていうのよ!?」
と言いたくなるくらい、思い込みは否定された。

最初は、富士宮焼きそばを「再発見・再評価」するところから始まった。
「焼きそばG麺」というコミュニティをつくり、おらが町の焼きそばの情報を集めた。
そしてそれは飲食店が主導したのではなく、「建築屋」さんや「保険屋」さんが
「勝手に」がんばっていたそうだ。
そしてだんだんとコミュニティが広がっていった。そこまで6年かかった。

それを八戸のせんべい汁を売り出そうとする木村さんがフォローする。
富士宮市同様に、「じる研(八戸せんべい汁研究所)」を立ち上げ、
コミュニティの輪をつくりあげた。

富士宮市で築かれたフォーマットとは、
次のようなものである。

1 もともとその地域で親しまれていた地元食を「再発見」する
2 地元食を通じて狙うべきは、「町の活性化」であって、「地元食の活性化」ではない
3 だから直接の利益享受者(飲食店)が牽引する形ではなく、町の有志が牽引する

これが、ここ数年で作られては消えていった
飲食店や自治体が「新しいメニュー」を考えるというような、
「新しいご当地B級グルメ」とは圧倒的に違う。

1~3によって次の効果が期待できる

ア もともと地元にあったものなので、みんなが食べてきたとい「共通体験」を持てる
イ だいたい日常的なものだから、たいていの人が自分たちでもつくれる
ウ だいたい日常的なものだから、安くて何度でも食べたくなる

という構造により、富士宮市では6~7割が地元で消費される。
地元客⇒近隣住民⇒観光客という順で消費される構造に
なってなければならない。
地元になじみがないものを新名物だといっても、なかなかそれを共有できない。

エ 地元の人が地元で消費するから地元が潤う
オ 飲食店だけでない、地元のみんなで応援するから、地元愛が高まる。

2006年。
八戸の木村さんの発案で、B-1グランプリが始まる。
場所は八戸市。参加団体は10団体。来場者は1万7千人。
その翌年、富士宮市開催で一気にブレイクした。
参加21団体で来場者は25万人を超えた。
2011年には、63団体51万5000人が来場している。

これだけ規模が大きくなっても、B-1グランプリの基本姿勢は変わらない。

1 B-1グランプリとは、各地域で再発見された地元食による「和の力」のコンテスト
2 B-1グランプリとは、直接樹液を目論む飲食店だけでの参加は認められない
3 B-1グランプリで利益より大切なものは、参加全地域の「共益の場」となること

徹底的に貫かれているのは、町そのものとして、お客さんと向き合うということである。

なるほど。
ご当地B級グルメ作りブームを
新潟県も経験してひと段落しているが、
その前に読んでほしい文章であった。

どこかの飲食店数軒が急に「B級グルメ」を開発して、新名物を名乗っても、
その店が儲かるだけだから、ご当地の子どもからお年寄りまでが
愛せるものにはならなくて、ビジネスとしては仮に成り立っていても、
みんなから愛されないブランドになってしまう。

愛Bリーグの俵慎一さんは言う。

「誰かひとりではなく、
みんなが次から次へと主役になり出すんですよ。
今回のあいつのアイデアがおもしろかったとか、
だったら次自分はこうやろうとか。

自分たちで勝手に、
主体的に考えられる人間が出てくる。
その感じが「人おこし」であり、「人づくり」なんですよ。」

いいなあ。
場があるってことはきっとそういうことなんだろうなあと思った。
そしてそれがソーシャルエコノミーを回していくことにつながっていく。
ツルハシブックスの運営に役立つ素敵なヒントを頂きました。

これについて、みんなと話してみたいなあ。  

Posted by ニシダタクジ at 07:52Comments(0)学び