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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年01月26日

「効率化」はもう、豊かさを生まない

小豆島、ヤマロク醤油。

木桶で仕込んだ醤油をつくっている。

かつて、
お醤油だけでなく、酒、味噌、みりん、酢といった
日本の食卓に欠かせない発酵調味料は、
全て木桶で仕込まれていました。

それは
桶に、発酵に欠かせない微生物、
酵母や乳酸菌が棲みついていたから。

タンクが登場し、
衛生的にも効率的にも優れていたので
多くのメーカーは
タンクでの醸造に切り替えました。

今では、
木桶をつくるメーカーは
大阪府堺市にただひとつ。
それも2020年に廃業が決まっているそうです。

ヤマロク醤油は、
2010年、新しく、木桶を作りました。

醤油の木桶には、
100種類以上の微生物が棲みついていると言います。
人工的にそれらを再現することは不可能なんだそうです。

「効率化」
という言葉を考えなければならない、
と思いました。

かつて、「効率化」が豊かさを生んだ時代がありました。
それは、人口が急速に増えていったから。

「効率化」しなければ、それを賄えない。
そういう事実も確かにあったと思います。

しかし。
いま。
時代は変わりました。
歴史上初めての人口減少時代。

「効率化」はもはや、豊かさを生みません。

ヤマロク醤油のような、
100種類の微生物と共に作られる醤油。

一般家庭における
醤油の買い替えはどのくらいのスパンでしょうか?

500mlで1,000円
おそらくはスーパーで買う大手メーカーのものの5倍ほどの
価格がするでしょう。

醤油を使うとき、
木桶と100種類以上の微生物のチカラに
思いを馳せることができる。

あるいは作り手の想いに触れるような気がする。

そんな暮らしこそ、
求められているのではないかなあと思います。

「効率化」から「多様性」へ、
さらには、「手間をかける」「時間をかける」

そんな暮らしこそ、
みんな本当はしたいと思っているのではないかなあ。
  

Posted by ニシダタクジ at 07:56Comments(0)日記