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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年02月07日

世界観を売る

高校の同級生、吉川くん(東京在住)のリクエストに応えて、
【今月の1冊】とか【今月の3冊】とか
セレクト本を売るのを始めてみようかと思っています。

もちろん、アマゾンで買えば送料無料で、
ツルハシブックスで買うと、送料300円がかかってしまいますけど。
そこを経済合理性で動く人だけじゃないでしょう。
ツルハシブックスで買うほうが圧倒的にパワーがありますよ。

アマゾンで買うなんて。。。
ダサい。
効率が最も大切なんて・・・
(うそです。ごめんなさい。)

【今月の1冊】

「心の時代にモノを売る方法」(小阪裕司 角川oneテーマ21)

通販サイトはこちらから。
http://tsuruhashi.theshop.jp/items/1120166

2012年11月に発売された1冊。
まったく色褪せることなく、胸に迫る1冊。

山崎亮さんにも
ツルハシブックスでお買い求めいただきました。


(写真は山崎亮、寄付侍になる、の図。)

ホントは前半の経済の起源のところ。
「生産と分配の経済」と「贈与と交換の経済」
という経済の系統の話を読んでほしいのですが、

http://hero.niiblo.jp/e386148.html
「200年隠れていた贈与と交換の経済」

今日は、このエッセンスを言っちゃっていいのかな、
っていうくらいの予言のところ。

第5章 ビジネスの姿が変わる三つの潮流

潮流1「業種分類は消滅する」

従来のビジネスの分類から見て、(お客さんから見ても)
何屋かわからない店や会社がこれから続々と現れることだ。

レストランに間違えられる美容院、
カフェと間違われる寝具店、などだ。

小阪先生はとある美容院向けの業界誌のプロジェクトでこう言った。
「おそらく十年後、もしかすると五年後ぐらいには
『そういえば、昔、美容院と呼ばれた業種があってね』
という時代になるでしょう。」
そしてこう続ける。やや大げさな物言いではあるが、本気だ。

いいねえ。おもしろい。

ビジネスを、主に取り扱っている商品・サービスの種類で
分類する発想は、工業社会のものである。
酒を売っているので「酒屋」美容サービスを提供するので美容院・・・
こうした分類は徐々に過去のものとなるだろう。

たとえばヴィレッジヴァンガードのように、
本屋のようでなんでも売っているような、
「ヴィレッジヴァンガード屋」というようなものになっていくだろう。

その基軸は、「世界観」を売るということだ。
作り手や売り手が自分なりの考え、哲学、大切にしているものを
表現するということだ。

かつて、小阪先生自身が
「ライフスタイル提案型」とした、
布団や雑貨を売るのではない、新しい暮らしを提案する、
というよりももっと強くて、
「これこそが心の豊かな生き方、暮らし方です」
と伝えたい・教えたい世界を伝えるというのが真意なのだ。

その世界がきちんと表現されるように構成物を揃え、
具現化する。その姿・形が店なのだ。

したがって、そこで販売されるものは、
たとえそれを営む方々が寝具店であれ、
寝具だけに限らず、目に優しい照明器具や、
心を鎮めるCDを売ることになる。

しかし、それを多くの人は、
それを、「いろんな雑貨が売っている寝具店」
だと認識するし、同業者は、「じゃあ、雑貨も一緒に売ったらいいのか?」
とか、CDも置いてみようかな、みたいな真似をしてみる。

しかし、そこには世界観はない。
だから、継続しないのだと小阪先生は言う。

世界観を売ろうとするとき、
なぜ、そういう世界観になったのか?と問えば、
そこには作り手や売り手の物語が存在する。

そのような物語が顧客の心を動かし、
リピーターとなり、ファンをつくるのだ。
「物語があると売れる」といって、
物語をねつ造すればいいというものではない。

潮流2 「多くは教育産業となる」

小阪さんは小売業を営む人に
「月謝をとることを考えてはどうか?」
と投げかける。

たとえば、ワインを売っている人に
ワインの販売をやめて、月謝制にする、
つまり、毎月5,000円を払って、
1本のワインが届くというようなサービスをしてはどうか?

と投げかける。
そこでは表面的にはワインならワインが届き、
対価が支払われるのだが、実際に売っているものは、
心の豊かさ、その体験なのだ。

ひとつ、事例で取り上げられているのが、
新聞販売店が焼きたてのパンを届ける、というコトリ・カフェ。

「優雅な朝を届ける」をコンセプトにした
同サービスは細部にもとことんこだわり、
配達車両や配達員のユニフォームまで気を配っている。

信念をもって、「こういう朝が優雅だよ」と
教えているということであり、
それを顧客らが体験できるようデザインし、
商品やサービスで具現化しているということでもある。

その代わりに月謝を取っていると見ることも
できるのである。

潮流3 「社交サロンは隆盛する。」

三つ目は少なからぬビジネスが社交サロン化していく
であろうことである。

社交サロンに必要なのは遊び心だ。
堅苦しくないことが大切だ。
そして、作法があるということも大切だ。

そのサロンが嬉しさに満ち溢れていればいるほど、
顧客は繰り返しそこに通い、
そこにコミュニティが生まれる。
そしてそれこそが顧客の求めているものだったりするのだ。

と、
こんな感じで、第5章だけ取り出しても、
書くことがいっぱいで、溢れてしまう。

あらためて、ツルハシブックスは
いい線いっているなあと思う。

どんな世界観を売っていくのだろうか?
まずはそこから再出発してみようと思う。

ということで今月の1冊でした。  

Posted by ニシダタクジ at 08:59Comments(0)