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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年04月17日

クックパッドという本来のメディア


「600万人の女性に支持されるクックパッドというビジネス」(上阪徹 角川SSC新書)

いい本はどこに眠っているか、分からない。
某大型古本屋さんで出会った1冊。

これは、並河さんの
「コミュニケーションシフト」


「ビジネスは非言語で動く」

と合わせて読むと、さらに魅力倍増。

これからのメディアはどうあるべきか?
というか、自分自身がメディアを作りたい人には
は必読の1冊。

クックパッドはサービス開始以来、
順調にユーザーが増えていく。
あっという間に100万人のユーザーを抱えるようになった。

普通なら、ここで
「ネット広告」を出してみようと思う。
しかし、佐野社長はそうしなかった。

「クックパッドは料理が楽しくなるサイト。
女性が多いから女性向け商品を、と広告を出されても納得がいきません。
料理とまったく関係のない広告はユーザーのためにいれてはいけない。
広告も、ユーザー一人ひとりとコミュニケーションを取ることを意識して
作るべきだと思っていたんです。」

このこだわりによって、
クックパッドの業績はどんどん厳しくなる。
ユーザーは増える(=負荷がかかる)
のに収入は増えないからだ。

転機になったのは、
広告代理店から転職した森下さんの加入だった。

もともと食や農業に関心があり、起業も検討していた森下さんは、
クックパッドの弱さは、
広告主の立場をイメージしていないことだと読み解き、

「料理を楽しくする」というクックパッドの思いと
広告主やその課題を理解してプランニングしている
広告代理店の思いとを合わせ、
クックパッドの広告の方向性を作っていった。

こうして、
「レシピコンテスト」などが生まれていく。

「レシピコンテスト」は
家庭を守る主婦の
「他者から評価される」というコミュニケーションの機会を
生むことになった。

特にクックパッドが強みを発揮するのは、
「焼肉のたれ」のようなロングテール商品だと言う。

エバラ焼肉のたれを使ったレシピや
パナソニックの「電気圧力なべ」を使ったレシピなどで
大きな成果が出ていく。

クックパッドは、「本来の」メディアだ。
メディアの語源は、媒介という意味。

まさに
クックパッドはサイトを通していろんなものを「媒介」をしている。

テレビのようなマスメディアの広告のような、
「アクセス数が何十万とあるから、バナー広告を出しませんか?」
という話と根本的に異なっている。

クックパッドを見て、買う行為は
モノを買う動機づけを変えたと推察される。

それは、世の中の潮流である、
テレビが言っていたから、ではなく、
友人がおススメしていたから、という動機。

そしてさらに、
料理を投稿するユーザーであれば、
「自分もおいしい料理をつくってレシピを投稿したい」
というのが商品を買う動機づけになっている。

そしてその根本には、
「社会にスカッとした笑顔を増やしたい」という原点がある。

誰のために事業を展開しているのか?
自分は誰のために仕事をしているのか?
そこに立ち返るということ。
それこそがすべての商売人が求められていることなのだろうと思う。

「インターネットはコミュニケーションのツールである」
という当たり前のことと、
メディアとしての役割とは、
メディアの原点である媒介者になるとは、どういうことか?

といういろんな問いが生まれた、
素敵な本でした。
ありがとうございました。  

Posted by ニシダタクジ at 08:08Comments(0)