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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年01月06日

本屋で本を買うということ


「誰もいない場所を探している」 (庄野雄治 ミルブックス)

昨日、電車の中で読み終わりました。
なんだろう、この風が吹き抜ける感じ。

徳島のコーヒーロースターの庄野さんから
紡ぎだされる言葉のひとつひとつがきれいで。

タイトルの
「誰もいない場所」っていうのが謎解きになっていて面白い。

やっぱり、本屋で本を買うっていいなあと改めて。
往来堂書店さん、ペーパーウォール品川さん
ありがとうございます。

~~~ここからメモ

新しいアイデアを考えるのは大変なことだけど、
場所を見つけるのはそんなに難しいことではない。
私は常に自分の場所を真剣に探している。
今は何が流行っているんだろう。だけど、そこは私の場所ではない。

開店当時、その場所が空いていることに気がついたおかげで
本格志向の店と真っ向勝負しないですんだ。
本物に勝てるわけがない。
それなら他がやっていないことを真剣にやろうと考えた。

低迷期に他と違うことをすれば、チャンスは必ず巡ってくる。

店は当たり前のことを、毎日同じ気持ちでできるかどうかがすべてだ。

コーヒーにこだわりのあるお客さんはなかなか来なかったが、
コーヒーのことはよく知らないけれど、
私のコーヒーを美味しいと思うお客さんが通ってくれるようになった。

小さな個人店はすべてのお客さんと向き合う必要はないけれど、
どんなお客さんに来てもらいたいかを明確にすることは大切だ。

私はコーヒーのことはよくわからないけど、
家で美味しいコーヒーを気軽に飲みたいという、
こだわりの強くない方に来て欲しい。

ライ麦畑でつかまえて。のようなコーヒー。

生きる場所じゃない、自分はどう生きるかだ。
自分の立つ場所は自分で決める。

町は計画して無理に起こすものじゃない。
小さな力が集まって、知らぬ間におきているもの。
チャーミングな店に人は集まる。

店を始める時、セールはしないこと、
特典カードを作らないことを決めた。

価格は店のプライドなのだ。

ただ早くするだけでもれなく信用がついてくる。

入金と発送、そしてメールの返信はすみやかに。
それは魔法の言葉。

大切なことは簡単にはわからない。それはきっと、普通すぎるから。
それに気づいてから、私は新しいという形のないものを追うことをやめた。

点数をつけるのではなく、自分が好きなものを、全力で好きだと言い続ける。

切符を持っているのが好きだから。

それでも私は切符を買う。手のひらに感じる僅かな重さを大切にしたいから。

頂上までは登らない。

~~~ここまでメモ

素敵な言葉たちだ~!
ホント、この本買ってよかった。

誰もいない「場所」を探して、
ツルハシブックスも、人生も
動いていくのかもしれないなあと。

ツルハシブックス店員サムライには
「100の基本」(松浦弥太郎 マガジンハウス)
と合わせて読んでいただきたい1冊です。

やっぱり本屋で本を買うっていいなあと。
自分の感性がビビっと来た本を買う。

そうやって感性を磨いていくこと。
それって人生においてはすごく大切なことなのではないか、と。

これからも、「本屋で本を買う」を楽しめるような、
本屋さんをつくっていこうと思います。  

Posted by ニシダタクジ at 07:33Comments(0)