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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年11月14日

何を表現するか?ではなく、何「で」表現するか?


「まだ会社にいるの?~独立前夜にしておきたいこと」(山口揚平 大和書房)

山口揚平さんの本、おもしろいわ。
全部面白い。
20代社会人、就活前の人に激オススメ。

さて、今日は
読み終えたばかりの第4章と第6章から抜粋。

~~~ここから引用メモ

▽まずは第4章

そもそも「仕事」とは何か?
それは「才能やミッションを貢献に変換すること」です。

学生と社会人の違いは何ですか?
「社会人には「他者」がいる」ということです。
つまり、「貢献すべき、価値を提供すべき対象があるかないか」
が学生と社会人をわける本質的な境界線なのです。

自分の才能を表現する媒体はどんなものでもよいのでしょうか?

夏目漱石は本当に文豪だったのか?
朝日新聞に連載を持ち、それに合わせた形式で文章を書いたからではないか?

ZARDは、カセットテープからCDの移行期に爆発的に売れたのは、
頭出しが容易な時代に、「サビアタマ」だったからではないか?

ミクシィに対してグリーが巻き返したのは、
携帯電話でのSNS利用に着目したからではないか?

つまり、仕事において、自分を表現することは
とても大切なことだが、より大事なことは、
「何“を”表現するか?」ではなく、「何“で”表現するか?
を考えるということです。

自分独自の才能やミッション、メッセージは大切にしつつ、
その表現手段は時代に合わせることを考えてみてはいかがでしょうか?

次の時代の主要デバイスは5インチ、7インチの
タブレットではないかと思われます。

「市場性」と「社会性」の両立

▽ここから第6章

イギリスのある調査機関が調べたところによると、
もっとも幸せな職業は、ガーディナー(庭師)だそうです。
決して、お金が沢山もらえる職業とは思えませんよね?
これは、幸せな仕事には2つの要素、

・目の前の人に感謝されること
・目に見える価値を提供すること

があるからだと言われています。
(ちなみにこの調査では幸福度最下位の仕事は金融業界らしい)
すなわち、お金と幸せは必ずしも相関しません。

人生のシナリオを複数持つ。
⇒たしかに!これ、キャリアデザインを選択するなら必須かも

子どもを観察すること

「承認欲求」がビジネスの主役になる。

グリーやディー・エヌ・エーなどに
代表される企業が提供しているものの本質はゲームではありません。
彼らが提供しているのは、人に認められたいという
「承認欲求」に対する満足です。

SNSのゲームを通して、武器などのアイテム、アバターを
着飾るものですが、それらはゲームの世界において、
他者に認められるための道具にすぎません。

~~~ここまで引用メモ

なるほど。

これが前段。

圧巻なのは、クックパッドがレシピポータルサイトとして、
なぜヤフーや楽天の追随を寄せ付けないのか、についての考察。

~~~ここから一部引用

クックパッド上場後、ヤフーと楽天が
レシピポータルサイトに参入しました。

ヤフーという会社のそもそもの目的は、
利用者をたくさん集め、広告で収益を出すことにあります。

楽天の目的は、ポイント会員を増やして、
楽天の経済圏でもっと買い物をしてもらうことです。

楽天に至っては、投稿者には50円相当の
ポイント付与の仕組みまで導入しました。

クックパッドは、
投稿されているレシピを見て、
利用者がそれを参考に料理をつくってアップする
「つくれぽ」というものがあります。

それを見た投稿者が自分のレシピが評価され
認められたとして、満足感が高まり、
さらにレシピを公開しようとするモチベーションが高まるのです。

クックパッドは人気レシピのランキングを
あえて非公開にして有料会員だけがみられるようにしています。
これには投稿者ひとりひとりを大事にするという
戦略に適合しています。

楽天がポイントという利益的なインセンティブを用意したのに対し、
クックパッドは、承認欲求という、根本的でありながら、
なかなか満たされにくい欲求に基づいた事業展開をしていることが、
現在クックパッドを優位に働いている理由なのです。

~~~ここまで一部引用

うわ~~~って
叫びたくなります、山口さん。

そうそう。
そうそう。

コミュニケーション産業ではなく、正しくは
「承認欲求」産業なんですよね、きっと。

地域コミュニティや会社コミュニティの束縛からの解放と
承認欲求を満たすことは、おそらくはトレードオフ(交換不可能)
なんだろうと思います。

「自由」か?「承認」か?

承認欲求が満たされない。
そこに巧みにビジネスが入り込んできている。
それがたとえばソーシャルゲーム市場なんですね。

ツルハシブックスは、
「劇場としての本屋」を目指したけど、
結局「居場所」になってしまい、
「居場所」を必要としている人たちが集まってきた。

「居場所」とは、
おそらくは「承認」される場所なのだろうと。

大阪・千林商店街の
もりさわ珈琲店くらいのおばちゃんの
勢いがあれば、モーニングをサクッと食べる
という文化ができるのだろうけど。


昨日は、渋谷ヒカリエの
ソーシャルインパクトフォー2020アンドビヨンドっていう
「意識高い系タイトル」(笑)に出てきたけど、
その中で森のプログラムをやっている人と同じ分科会に入って、

今の世の中は考えすぎだと、
森の中に入って、何もしない、
それだけで、自己肯定感は高まっていくと言っていた。

ああ、きっとそうだなと。

真ん中に火があるコミュニケーションの大切さ、とか、
考えるのではなく、感じること。
そして暮らしをつくる人が増えること。

そうそう。
そうそう。

最初の
何を表現するか?
ではなくて、
何で表現するか?

っていう問いに戻ると、
やっぱり「ブックカフェ」ではなくて、
「米屋本屋」なのだろうなと思いました。

いいタイミングでいい出会いをもらいました。  

Posted by ニシダタクジ at 08:06Comments(0)