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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2017年12月02日

世界一のタオル屋

矢沢永吉。
日本を代表するロックミュージシャン。

矢沢永吉の
キャッシュポイントはどこか。

そんな話。
学校は「お金」のことを教えてくれない。
なぜなら、みんなが素人だから。



キングコング西野さんの講演を聞き、
「革命のファンファーレ」を読みました。
おもしろかった。

一番シビれたのが冒頭の矢沢の話。

ヤザワ=世界一のタオル屋説

矢沢永吉はライブのたびにオリジナルタオルをつくり、
そのタオルをライブのとあるタイミングで、全員で宙に放り投げる。

そこで、投げ捨てるから、
その瞬間に消耗品になり、
3000円のタオルが10000枚また売れる。

そこがキャッシュポイントとなって、
質の高いライブをつくることができる。

その結果、CDを(数多く)売れなくてもよい。
→売れ線の曲を作らなくてもよい。
→矢沢はロックンローラーであり続けられる。

そこで、衝撃的な一言。
「天才になるには、本業でお金をとっちゃだめだ。」

うわー。マジか。
それ、新しいな。
要は、お金をとる場所をズラす。」ってこと

そのズラすっていう感覚が面白かった。
たとえば、西野さんの書いた「えんとつ町のプペル」は、

原画展を各地で開催してもらい、
その出口で絵本を売っている。

つまり、
「えんとつ町のプペル」を「おみやげ化」するんだと。

それは、西野さんの長年のリサーチの結果。
せっかく作ったのだから、売りたいと。

いいもの作っても売れるわけじゃない。
つくってもお客に届かなかったらつくったことにカウントされない。
お客さんに届くまでの導線をデザインする。
つくるだけつくって終わりではダメ。

クリエイティブにおける育児放棄をしないこと。
つくることはお客さんまで導線をデザインすること。
買う側から考えてみる。
人は何を買って何を買っていないのか?

「作品」は買わなくなっている。
「生活に必要なもの」は買っている。

しかし、売れている「作品」がある。
それは何か?たとえば、演劇パンフレット。
そう、売れている作品は「おみやげ」として売れている。

「おみやげ」は「思い出」を思い出す装置=生きるために必要なもの

ディズニーランドの出口に、巨大なおみやげ屋さんが
鎮座しているように、
自分の作品がおみやげになるとしたら、その前に体験が必要。
作品がおみやげになるような体験。
絵本の原画を無料で貸し出して原画展をやってもらうことで、絵本がおみやげになる。
各地で開催され続けることで売り上げがとまることのない仕組みを作った。

絵本を売っているのは本屋ではなく、展示場。
体験をデザインすること。
展示場が楽しかったからお土産として本を買う。
体験の出口としておみやげ=本を売る。

なるほどな~。

これ、聞いていて、いと本と編み出した、
著者でもないのに本にサインする本屋っていうのを思い出した。
http://hero.niiblo.jp/e274363.html
本こそ「あなたから買いたい」(2013.7.21)

この日以来、
僕は、著者でもないのに、
購入された日付を書き、そこに一言添えて、
本を売ってきた。

ああ、あれって、ツルハシブックスという体験のお土産だったんだと
あらためて思い出した。

昨日も岐阜のさかだちブックスでの
トークライブ後、

「本の処方箋」を少しやったのだけど、
トークライブで、サインの話したら、
サイン入れてくれっていう人が続出して、
サインを書いていた。

ああ。
これか。

「おみやげ化する」ってこういうことか。と

やってたんだね。
少しだけ。
それを言語化できてなかったってこと。

たぶんこれからの僕のテーマは2つだ。

ひとつは、矢沢永吉バリに、
本屋のキャッシュポイントをズラすこと。

もうひとつは、
そうはいっても、本を売るために本屋をやっているのだから、
本がおみやげ化するような体験をお店の中でつくること。

暗やみ本屋ハックツも、
総合的にそういうことが提供できたらいいなと思った。

まだまだ、考えたいので、明日のブログに続きます。  

Posted by ニシダタクジ at 17:24Comments(0)学び