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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2017年12月06日

「やりたいことがわからない」は種として正常な状態


キンコン西野さんトークライブ。


「革命のファンファーレ」(西野亮廣 幻冬舎)

もうね。
1500円(税込)っていう価格設定からすごい。
講演会場での直売を前提としている。

食わず嫌いだったのだけど、
塩尻の山田くんが面白かったというので、
僕も興味があって、行ってきました、トークライブ。

いやあ、面白かった。
怒涛のマシンガントーク。

エッセンスは2日のブログ
http://hero.niiblo.jp/e486424.html
に書いたので、今日はその続き。

~~~以下トークライブおよび本文からメモ

クラウドファンディングはお金を集める装置ではない。
お金の正体が分からないとお金は集められない。
お金とは何か?という問い。
クラウドファンディングとは何か?という問い。

ホームレス小谷がお金の本質を語ってくれている。
1日を50円で売る。なんでもやる。
お金を受け取らないことで信用を稼いでいる。
クラウドファンディングで結婚式費用を集める。50円で買った人が入れている。
信用の両替機としてのクラウドファンディング

お金とは、信用の数値化であり、クラウドファンディングとは信用をお金に換える両替機。

テレビタレントのクラウドファンディングがうまくいかないのは、
テレビタレントは、意外に信用がないから。
テレビはスポンサーがお金をはらっているから。

料理番組では美味しいと言わないといけない。
好感度が重要だから。好感度を上げるためにウソをつく。
昔は確かめる術がなかったが、今はその真偽を確かめることができる。
情報操作ができなくなった。

テレビに出続けると、好感度、認知が上がる代わりに信用を失う。
好感度と信用はトレードオフ。
認知タレントと人気タレントの違い。
認知タレントはスキャンダルがあると詰んでしまう。

認知タレントのCDは売れないし、有料ライブも人は呼べない。
現代の通貨は信用。

ウソは感情がつくんじゃなくて、環境がつかせる。
ウソをつく環境に身を投じないこと。
つまりテレビのグルメ番組に出ないこと。

空気を読むと、信用が離れていく。
大切なのは大局観。

アイデアを提供してもらうにはどうしたらいいか?

徹底的に行動すること。
動かないやつは自分ひとりの脳みそでしか考えられない。
徹底して行動することで脳みそが集まってくる。

そして、旗を立てる。
人とアイデアが集まってくる。

~~~ここまで引用メモ

印象に残ったのは、
「飛行機はなぜ飛ぶのか?」
という往年の漫才コンビ紳助竜助のネタ。

「飛行機ってなぜ飛ぶか知ってるか?」

・何百人も載せている
・結構なお金を払ってもらっている
・目的地につくと思っている
・そのままいったら海に落ちる

「飛ばなしゃーないやろ。」

鳥も羽はやさなきゃしゃーないから羽が生えた
両生類も陸にあがらなしゃーないから上がった

天才のつくり方⇒極端な環境に身を置くしかない
サラリーマンからは天才は生まれない。みんながやっているから。

いいなあ、そういうの。
飛ばなしゃーない。だから飛ぶ。

そして、本で復習。
いきなりまえがきでシビれたよ。

~~~以下本からのメモ。

「やりたいことはわからない」は、種として、動物として、環境に即した、正常な状態である。

「いつの時代も、次の世代のほうが種として優秀である」という自然界の宿命。

最近の若者は・・・、というのは、「進化に乗り遅れてる」と自ら宣言するようなものだ。

親世代の常識は、「お金=ストレスの対価」だ

ところがストレスがかかる仕事から順にロボット化されていき、
ストレスがかかる仕事がみるみる世の中からなくなっていくではないか。

好きなことを仕事化するしか道は残されていない時代

批判のほとんどは、変化に対する恐れだ

学校の先生に一番必要のないスキルがお金だ。

哲学や教養のない炎上は商法として成立しない。

まもなく定年で、まとまった退職金も貰えるのに、
それまで我慢できずに会社を辞めて、喫茶店始めちゃうオヤジだとか、
そういった生き方をしている人を芸人と呼んでいる。
つまり芸人というのは、肩書きではなく、生き方の名称だ。

肩書きを変える程度のことで炎上してしまう、
肩書きは一つに絞れという世間の風潮が、
職業に寿命がやってくる、これからの時代を生きる上で極めて危険。

インターネットが何を生んで、何を破壊したのか。

過去の常識にしがみつくな。その船は、もう沈む。逃げろ。

感情に支配されず、常識に支配されず、お金に支配されず、
時代の変化を冷静に受け止め、常に半歩だけ先回りすることが大切だ。

船底に穴が空き、沈んでいく船の、まだマシな部屋を探してはいけない。
最後に水に浸かる部屋を奪い合ってはいけない。
今の状況を正確に捉え、生き延びることが大切だ。

クラウドファンディングは資金調達のツールではなく、
共犯者作りのツールである。

おみやげは生活必需品だったのだ。
おみやげは必ず体験の出口にある。

スマホがカバーできてない娯楽となると、あとは体験しか残らない。

体験を共有するべく、おみやげを買う。
商品は、体験に紐付ければ確実に売れる。

自分一人で広告してはいけない。広告させることが大切だ。

宣伝用アカウントに、宣伝効果があるはずがない。
大切なのはニュースを出すことではなくて、ニュースになることだ。
何の為の情報解禁日なのかを、もう一度考えろ。考えるんだ。

決定権は覚悟だ
未来は覚悟に比例する
キミに決定権はあるか?
成功者は必ず決定権を持っている。

~~~ここまで本文より引用。

僕の読書は、
線ひいたり折ったりしないで、
ツイッターでつぶやきながら読むスタイルなのだけど、
なんかめちゃメモしたなと。

本の一番のポイントは、
「やりたいことがわからない」は種として正常な状態であるということ。

種の生存戦略として、
時代や社会に合わせていくこと。

時代が社会、いやお金のシステムや意味づけさえ
変わろうとしている現代において、
やりたいことが決まっているというのは、
むしろ危険なことなんじゃないかと。

そして、思わず笑ってしまったのが、ここ。

宣伝用アカウントに、宣伝効果があるはずがない。
大切なのはニュースを出すことではなくて、ニュースになることだ。
何の為の情報解禁日なのかを、もう一度考えろ。考えるんだ。

「もう一度考えろ。考えるんだ。」

いいなあ。
この繰り返し。

常識や慣習をそのまま受け入れないこと。
思考停止しないこと。
考え続けること。
試作しつづけること。

僕がここ数年で読んでシビれたビジネス書のエッセンスというか
ポイントみたいなものが詰まっている1冊でした。

・ゆっくりいそげ(影山知明 大和書房)
・MEDIA MAKERS(田端信太郎 宣伝会議)
・魔法のマーケティング(川上徹也 フォレスト出版)
・心の時代にモノを売る方法(小阪裕司 角川新書)
・応援したくなる企業の時代(博報堂ブランドデザイン アスキー新書)

と併せて読みたい。

そして、この前紹介した、
「あなた」という商品を高く売る方法―キャリア戦略をマーケティングから考える(永井孝尚 NHK新書)
がこの「革命のファンファーレ」の解説になっているような気もする。

「考え続けるという希望」(2014.11.14)
http://hero.niiblo.jp/e457307.html

変化の時代に、
怖いのは、停止してしまうことだ。
動き続ける、考え続けるしかない。

そこには、「知るべき絶望」があるかもしれない。
しかし、そこからしか始まらない。

いま、自分が乗っている船
(学校や会社、プロジェクト、あるいは思想や考え方)
の船底に穴が空き、沈み始めているからもしれない。

そのときに、自らの船で漕ぎ出していけるか。
あるいは新しい船を造ることができるのか。
船を造るための資金を集めるほどの信用があるのか。

そして、なにより、その船の行き先を自分で決められるのか。

そんな問いが突き刺さる、トークライブと本でした。
ありがとうございました。  

Posted by ニシダタクジ at 08:20Comments(0)