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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2018年12月28日

未来に対して「フラット」であること

とある書類を書いていて、
「得意なことは?」って聞かれた。
ああ、なかなか最近そういう質問されないな。

こういう予想してなかった質問というか
不意な質問っていうので自分の中から
何か出てくることがある。

すっと出てきたのが、
「フラットな関係性をつくるコミュニケーション・デザイン。」

つくりたいのは、
・新しいことが生まれる
・ひとりひとりがケアされる
そんな「場」だ。

そんなことを思っていたら、
図書館で2冊の本に出会う。


「トライブ~新しい組織の未来形」(セス・ゴーティン・勝間和代訳 講談社)


「新・幸福論~近現代の次に来るもの」(内山節 新潮選書)

「トライブ」によると、
「工場」(的な働く場所)の2つの要素として、
1 「製品やサービスをできるだけ低いコストで量産する」場所。
2 「安定を求める人々」の存在。
が挙げられ、それらが機能しなくなっているという。

その理由は、
1 自分の信じる仕事に取り組むほうが充実感を味わえることに気付き始めた
2 「工場(ファクトリー)」中心のビジネスモデルが以前よりも利益を生まなくなった。
3 「製品」でないものにお金を使う消費者が増え、画一的なアイデアに時間を費やさなくなった。

そして「トライブ」の条件とは、
「共有する興味」と「コミュニケーションの手段」があること。
そして、リーダーがいること。
「つながり」と「成長」と「新しいもの」を求めていること。

これが組織の未来形なのだという。
なるほど。

そして内山さんの本は、まだ途中なのだけど、
「人々」という概念を生んだのが
国民国家の成立と資本主義社会の台頭なのだという。

個人はひとりの人間としてではなくて、
集合としての「人々」あるいは「国民」として生きている。
そのような虚無的な関係が、近現代の特徴なのだという。

そうそう。
それそれ。

おそらくは大学生が抱えている「違和感」の正体は
そこにあるのではないかなと。

「工場」(ファクトリー)的な働き方では、
もはや価値を生み出せないのだということ。
大企業の社員という「人々」でなくて、
ひとりの固有の自分として生きていきたいということ。

たぶんそこなんだ。

その社会に対して
「就活」の「自己分析」っていう手法では、
働き方というか「はたらく」が見えてこない。
そういうことなんだと思う。

僕が得意とするのは、
フラットな関係性をつくるコミュニケーションデザインだ。

たとえば、農作業。
草とりをしているとき。

たとえば、ミーティングのときのチューニング。
「最近あったよかったこと」は?

そのとき。
人はフラットになる。
農作業であれば自然に対して、
ミーティングであれば、予想外のことに対して。

そっか。
フラットっていうのは、
「何かに対して」、フラットになるっていうことなんだと思った。

これまでは「フラットな関係」っていうのは、
いわゆる「上下関係」のことを指していた。
それは、もしかしたら、時間軸が安定していたから、
つまり、未来が想定できたから、ではないだろうか。

先が見えない時代。
未来がわからない時代。

そんなとき、人は時間軸において、フラットになる。

たとえば、Windows95が発売され、パソコンが一気に普及したとき。
あるいは、ADSLが一般化し、インターネットの世界が一気に広がったとき。
twitter やfacebookが登場し、人と人がさらにつながりやすくなったとき。

そこには時間軸的な「フラット」があった。
誰もが「初心者」だったから。

「インターネットは世界をフラット化する」
と言われているけど、
それは同一労働同一賃金みたいな話だけじゃなくて、
未来に対して、時間軸的にフラットなのではないか。

そしてたぶん、それはこれからのスタンダードというか当たり前になる。

未来に対して、
熱海で本屋を始める19歳のとっくんと
44歳のおっさんである僕は、間違いなくフラットである。
たぶん、そういうコミュニケーションのデザインをしたいし、それが得意なんだと思った。

「まきどき村」
「人生最高の朝ごはん」
「ツルハシブックス」
「ハックツ」
「店員サムライ」
「寄付サムライ」
「ミーティングのチューニング」

ぜんぶ、そこに向かっている。

「フラットな関係性をつくるコミュニケーション・デザイン」

ああ、なんかひとつ宿題解けました。  

Posted by ニシダタクジ at 08:15Comments(0)学び