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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2019年01月13日

コードネーム「耳をすませば」

「本の声を聴け」(高瀬毅 文藝春秋)

ブックディレクター幅さんの仕事について書かれた本。
幅さんは本の声を聴きながら、本をセレクトしているんだ。

ジブリ映画「耳をすませば」では
図書館の本の貸し出しカードに書いてある
同一の名前に胸がときめく。



ツルハシブックスオープンの数か月後に
オープンした「地下古本コーナーHAKKUTSU」、
そして、2015年9月から活動している
10代しか入れない古本屋「暗やみ本屋ハックツ」は、

暗やみの中で、寄贈者からのメッセージを頼りに、
本を選び、購入するというもの。

「暗やみ本屋ハックツ」では、
「10代に手紙を届ける」というテーマで、
寄贈本を紹介する読書会をやっている。

だから、暗やみの中で、
10代は、メッセージを読んでいるのだけど、

幅さん風に言えば、
「寄贈者の声を聞いている」し、
耳をすませば風に言えば、
「どんな人が前に読んだ人なんだろう?」って思いを巡らせる。

そういう「はたらく」との出会いがあってもいいんじゃないか。
それが、「新・OB訪問」だ。

本を通して企業と出会えないか。

いや、企業というよりも、
そこで働く「人」に出会えないか。
そういう発想から生まれた。

2006年12月。
新潟市で行った「新潟の社長に出会う1日」
主催:スタイルキャラバン(任意団体)
大学生が経営者に出会い、1日密着するという企画。

そこから始まって、大学生まわりで
・企業と大学生の接点づくりのイベント
・商店街、離島での短期インターンシップのプログラムづくり
・企業での長期インターンシップのプロジェクトづくり
・大学生×地域団体のプロジェクトづくり
・取材型インターンシップの企画づくり
などをやってきた。

新潟大学の近くで本屋を始めたのも
大学生の地域活動や企業との出会い
のプラットフォームを作りたかったという動機も大きい。

およそ12年。
そこで感じてきたのは、「就活」というシステムへの「違和感」だった。

いま、「にいがたイナカレッジ」で連載している
「挑戦するな実験しよう」にも、



https://inacollege.jp/blog/2019/01/08/nishida3/
(1月8日更新分)

「就活」の違和感について書いた。

僕が、民間の活動として12年間、
そして大学の「中の人」としては6年間(非常勤やスポットを含め)
くらい活動しているのだけど、

少なくない大学生が
「就活」に対する結構大きな「違和感」を感じていた。
もちろん「違和感」であるから、
それを言語化するのは難しいのだけど。

上記の連載記事にも書いたけど、
その「違和感」は、僕の仮説では、

「個人戦」、つまり

「交換可能である」ことを前提としたシステムと、
「個人」と「企業」をマッチングさせるという仕組みにある
と考えた。

つまり、自らを「道具化」して、
「お宅の会社、こういうのつくりたいんすよね、だったらこの道具、使えまっせ」
というような「就活」に対しての「違和感」なのではないか、と思う。

「違和感」を感じると言っていたひとりの学生が、
「何をしたいか?」「どこで働きたいか?」よりも
「誰と働きたいか?」が大切だと言っていた。

もし、「誰と働きたいか?」が最重要だとすると、
現在の「就活」のシステムは、その人にとっては
ぜんぜん使えないということになる。

「それを本でできないか?」

と発想したのが「新・OB訪問」である。
コードネームは「耳をすませば」。

企業の経営者や人事担当者が、
自分のこれぞ、という渾身の1冊を置いておく。
あるいは企業じゃなくても、
インターンシップを募集している自治体や団体でもいい。

そこの1冊を読んだ大学生がその本に「共感」したら
その人に会いに行ける、というものだ。

現在行われているいわゆる「OB訪問」は、
いまだに卒業生名簿で会社名と学部と卒業年度だけを
知らされ、連絡をとって会いに行く方式なのだという。

それで、いったい何を聞くのだろうか?
何を話すのだろうか?
仕事の「what」や就活の「how」しか聞けないではないか。

「誰と働きたいか?」
っていうのを重視する人の就活には、ひとつの大きな罠がある。

それは、人事部長や採用担当者は、
「この人と働きたい」と思わせる人が
その役職についている、ということだ。

実際入社してみたら、
人事部に配属されない限り、その人一緒に働けることはない。
そして、人間関係や社内の雰囲気が理由で3年以内に離職してしまう。
仕事内容のミスマッチというより、人間関係のミスマッチが起こっているのだ。

もっと、「チューニング」できないだろうか。

そこで、本の出番だ。
本は、言語なのだけど、
本から伝わる雰囲気は、非言語なものも多い。

まあ、「就活前にやっておくべき50のこと」とか
おススメされたら、そういう人なんでしょうけど。(笑)

小説やエッセイを含めて、
自分が大事にしているコンセプトのようなものが
届けられるような本。

たとえば僕だったら、ポールフライシュマンの「種をまく人」


そんな本たちが並んでいる本棚。
そこから1冊の本を受け取り、購入し、読んで共感する。
そこから始まるような「就活」が作れないだろうか。

学生という数字と、企業という組織体が「マッチング」する「就活」ではなく、
ひとりの学生と企業人でありながらひとりの人である人が
本という感性チューニングツールを使って出会う、
そんな「就活」を「かえるライブラリー」から始めていきたいと思います。

耳をすませば、本の声。
そして、それを届けたい人の声が聴こえてくる。  

Posted by ニシダタクジ at 09:08Comments(0)就職