2019年07月24日
「計画できない」という前提で、直感と好奇心で動き続ける
法政大学長岡研究室にお邪魔してきました。
いま参画している「阿賀黎明高校魅力化プロジェクト」
のコンセプトを考えていて、長岡先生の取り組みと
親和性が高いなあと思ったからです。
もともと、塩尻で出会ったエミリーが長岡ゼミ生で
この春卒業したのだけど、カフェゼミに誘ってもらって、
そのカフェゼミのゲストが慶応大学の「つながるカレー」の
加藤先生で、「予測不可能性」の大切さを気づかせてもらった場でした。
ということで、
長岡研究室訪問メモ。
~~~ここからメモ
長岡ゼミの基本方針:「直感」と「好奇心」で動き続ける
好奇心:興味を広げる(⇔知識を深める・技術を高める)
直感:試行錯誤で学ぶ(⇔正解を教わる/受け入れる)
漢方薬⇒長期的な変化(⇔迅速な修正)
&個別対応(⇔プログラム対応)
垂直的発達(積み上げ)⇔水平的発達
「越境」⇔「学習」(目的に向かう)
「経営学」⇔「教育工学」
「経営学」がささいな問題に厳密に回答するようになり、役に立たなくなった。
2004年パルサミーノ・レポート
https://tech.nikkeibp.co.jp/it/free/NC/TOKU2/20041228/1/
「工業的な新しいことは必ず追いつかれる」
「アメリカはイノベーションし続けないといけない」
経営学総論(2011)
プレイヤーは「企業」と「政府」と「家計」
仕組みは「交換(市場)」と「再分配(税金)」
それらを支える学問が「経営学」「経済学」「家政学」
営利性原理の脱構築:「再分配」⇔「交換」⇔「互酬」
企業とは「営利性原理」に基づく活動「利潤最大化」と「自己責任」
最小の費用(効率)で最大の成果(成長)を得ようとする合理性が求められる。
交換:等価かつ同時
互酬:仲間内だけを助ける
資本主義の基本概念モデル
(所有権の移動)
取引⇒交換:市場/企業&家計
徴収⇒再分配:国家/政府
贈与⇒互酬:共同体(コミュニティ)
「ワークシフト」(リンダ・グラットン)
精神的ゆとりの欠如
人間的つながりの欠如
経済的な格差(貧困)
協力する社会←競争する社会:「強さ」よりも「優しさ」や「思いやり」
社会の利益←個人の利益:私とみんなの幸せを考える「共」の意識
自立する個人←集団に頼る個人:所属や肩書きに頼らない幅広い「人脈」
第1のシフト:「教えられて、やらされる勉強」から
「新しいことを主体的に学び続ける」へ。
第2のシフト:「閉ざされた世界の中での孤独な競争」から
「開かれた世界の人々のネットワーク」へ
第3のシフト:「金銭欲・自己顕示欲・独占欲」から
「楽しいからやる、分かち合う歓び」へ
ワークシフト時代を生き抜くために必要な「仲間」とは、
精神的な安らぎをもたらす仲間
プロジェクトを共に進める仲間
世界を広げてくれる仲間
ソーシャルデザインの視点
「公」「共」「私」
パブリック、コモン、プライベート
未来にある世界とは?
先行きが見えない世界⇒想定外を生き抜く力
多様な価値観が交差する社会⇒葛藤と向き合い、乗り越える力
「釜石の奇跡」
・マニュアルに頼らない
・ミスを恐れず最善を尽くす
・指示を待たずに率先する
「直感」⇔「計画」
大学生の現状:
人の評価が気になる。
間違えることを恐れる。
「評価されない」前提ですすめる。
プロジェクトのゴールを作らない。
キレイな物語(目的地から再構成する)ではなく
プロセスを記述できるか?
トライ&エラーで学ぼう
(直感)⇔計画
直感で動くと間違える。
計画して動くと動けなくなる。
直感で動いたことをふりかえる「越境」学習
イノベーティブなプロジェクトほど失敗が許される。
イノベーティブじゃないプロジェクトほど計画を綿密に立てる。
プロジェクトごとの評価をしない。
3年間の自らの成長を見る。
「計画できない」という前提
~~~ここまでメモ
いちばん感じたのは、
「評価」ではなく、「ふりかえり」であるということ。
直感で動けば、間違いしかないということ。
時代がシフトするように、
考え方もそちらへシフトしないといけない。
あとは、「教育学」は「経営学」より20~30年遅れているということ。
たしかに、「人を育てる」という意味では、
経営学は絶えずトライ&エラーを繰り返してきたと言えるだろう。
その経営学が
「これからは合理性じゃないんじゃないすか?」
って15年も20年も前から言っているのに、
いまだに教育現場では目標を立てて達成するっていうのを
やっていて大丈夫なのか?と
「機会」を得て学び、それを振り返って学びに変えていく。
そんな「学び」の出発点、いや人生の出発点に立つのは、
大学生からでは遅すぎるくらいだ。早ければ早いほどいい。
Good Luck!