2019年10月28日
PBLの意味と意義
10月22日
推薦・AO入試研修に続いて、
高大接続改革とPBLについて。
~~~まずはメモ
キャリア教育とは社会と学校の断絶を埋める教育内容・手法
社会の変化によって、教育機関と仕事社会のあいだの断絶が
企業内研修で埋められないほど大きくなっている現状
→
高校で学ぶこと、大学で学ぶこと、社会人で必要なことが
接続していない
大学生と高校生の違いって何?
高校に通っているのは「生徒」。「生徒」は「正しい答えを学んでいく」ことが役割
大学に通っているのは「学生」。「学生」は「物事を突き詰めて明らかにする」ことが役割
そのために、必要な教授や授業、研究会を選び、意見を交換し、アドバイスをもらい、自分の意見を考え続け、まとめていく。
学生として必要な力
・基礎学力・・・学習能力
・問題発見能力・・・研究テーマの発見
・主体性・・・授業、ゼミ、研究を選択する
・巻き込む力・・・授業・ゼミを活性化する
大学は、これらの能力が高い人間を求めている。
「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・協働性・多様性」
高校で学ぶこと、大学で学ぶこと、社会人で必要なことが接続する=高大接続改革の目的。
高大接続改革とは、高校と大学の学びをつなげること。高校で育む学力の共通言語(学力の3要素)を作ることで高校と大学の学びをつなげ一貫性を持たせる改革のこと。
大学入試改革。
高大接続で問われる学力の3要素を多様な視点で評価する入試形態。
入試改革後の問題に立ち向かうには
・相手にわかりやすく伝える力。(論理的思考・表現力)
・物事を多様に捉える視点。
・資料から目的に従って情報を取捨選択する力
・問題、課題を捉えて原因を追求し、解決策を考え抜く力
・自分独自の視点、視座から考える力
が必要
アクティブラーニングとは学びの手法
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり学習者の能動的な学習への参加を教授・学習法の総称。(中略)発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループディスカッション、ディベート、グループワーク等も有効なアクティブラーニング法
アクティブラーニングの意味=指導者が一方的に説明し、生徒たちがそれを受け身で聞く授業から脱し、生徒が能動的に学習に取り組むよう指導者が支援すること。
アクティブラーニングの特徴
・生徒を学習内容に巻き込む
・読解、議論、筆記などのアクティビティに取り組ませる
・情報伝達より生徒のスキル開発を重視する
・生徒のモチベーションを高める
・生徒が指導者から即時フィードバックを受け取ることができる。
・生徒が分析、知識の統合、評価などより高次の思考に取り組む。
アクティブラーニング-教室で生徒の熱狂を生み出す方法(チャールズ・ボンウェル1991)
⇒意味が多義的で誤解が生まれそう
「主体的な学び」とは、
・学ぶことに関心を持つ
・学習内容を自分のキャリアの方向性と関連づける
・学習の見通しを持ち粘り強く取り組む
「対話的な学び」とは
・自分の考えを以下の3つの方法で広げ、深めること。
・子ども同士で協働(協力して学習を進める)
・先哲の考え方を手掛かりにする。
「深い学び」とは、
・知識を関連付ける
・問題を見つけ解決策を考える
・思いや考えを基に創造する
知識の習得→習得した知識の活用
「何を、なぜあなたが、どうして志望校で、学ぶのか?」
主体的・対話的で深い学びとは、学びの姿勢
生徒が主体的に、他者と対話しながら自身、他者、地域の課題について考えれば、結果的に自身の目的意識や将来像を深掘りしながら明確にする学びが可能になる。
PBL=problem based learning
問題が与えられた上で、問題について原因を追求・探究を行い、課題を設定、解決策を見出してプレゼンテーションをする。場合によっては実行する場合もある。
これに課題発見が加わったものがproject based learning
PBL=project based learning
プロジェクト学習とは学習方法
チームや個人が自ら一定のフィールドで問題やテーマを発見し、プロジェクト化して問題について原因の追求・探究を行い、課題を設定、解決策を見出してプレゼンテーションなどアウトプットを表現する。場合によっては実行する場合もある
研究とは、未知の問題に対して仮説を立てて証明、実証すること。
これが本当に原因か?論理が正しいのかを確かめる。
この施策が本当に有効か?を確かめる。
PBLは、
1 問題を発見し、原因を追求し課題を設定した上で解決策を考える。(研究)
2 解決策を行動に移す。(原因追求、課題設定でも行動してもよい。)※地域連携が必須
3 リフレクションをして、解決策の有効性の確認、課題設定までのロジックの確認を行う。(研究)
4 改善点などから、もう一度、原因を追求し、課題を設定し、解決策を考える。→2に戻る
このサイクルを通じて、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう人間性(主体性・協働性・多様性)を身につけていく。評価はルーブリックを用いる。
経験学習サイクル(デイビッド・コルブ)
具体的な経験をする(行動)
自分の経験を言葉でふりかえる(振り返り)
教訓や持論、自論を引き出す(本質の気づき)
次の経験の際に自分が取る行動の目標を立てる(将来の目標設定)
具体から抽象へ。
プレスタ法。
STARとPREPね。
言語化し、他者に説明する、その手順の繰り返し。
状況→障害→行動→結果
結論→理由→具体的エピソード→経緯
PBL(プロジェクト学習)とは
探究・研究や問題発見・解決の方法論やロジック、実践、
振り返り、評価を通じて生徒の論理的推論、仮説検証、実行力チームワークなど
育む学び方のこと⇒学力の3要素を育むには最適
PBLの設計のまずさ。
1 リテラシーやコンピテンシーを育む前からPBLをやっている
2 PBLをすることが目的化している
3 PBLを進路に結びつけていない。
リテラシーとコンピテンシー
「思考力・判断力・表現力」=リテラシー
情報収集力→情報分析力→課題発見力→構想力→表現力→実行
※このプロセスをふまえながら、レポートやプレゼン、卒論などの成果物を作成することで育成される。
「主体性・多様性・協働性」=コンピテンシー
対人基礎力、対自己基礎力、対課題的スキル
※協働による実際の課題解決とふりかえり(リフレクション)で育成される。
「活動あって成果なし」にならないように。
PBL以外の方法もあるけど、PBLが最適だと現在は考えられている。
リテラシーとコンピテンシーは両輪でないといけない。
~~~ここまでメモ
なぜ、アクティブラーニングなのか、
なぜ。PBLなのか、
っていうのがコンパクトにまとまっていて、
いろいろ衝撃だった。
わかりやすっ、みたいな。
学力の3要素。
それを育むためのアクティブラーニング、PBL。
それを理解した上でやらないと、
文部科学省が「アクティブラーニングだ、次はPBLだ」
って言ってるから、右往左往している教育現場ではいけないのだ。
なんか、非常にすっきりした金沢研修でした。ありがたい。
推薦・AO入試研修に続いて、
高大接続改革とPBLについて。
~~~まずはメモ
キャリア教育とは社会と学校の断絶を埋める教育内容・手法
社会の変化によって、教育機関と仕事社会のあいだの断絶が
企業内研修で埋められないほど大きくなっている現状
→
高校で学ぶこと、大学で学ぶこと、社会人で必要なことが
接続していない
大学生と高校生の違いって何?
高校に通っているのは「生徒」。「生徒」は「正しい答えを学んでいく」ことが役割
大学に通っているのは「学生」。「学生」は「物事を突き詰めて明らかにする」ことが役割
そのために、必要な教授や授業、研究会を選び、意見を交換し、アドバイスをもらい、自分の意見を考え続け、まとめていく。
学生として必要な力
・基礎学力・・・学習能力
・問題発見能力・・・研究テーマの発見
・主体性・・・授業、ゼミ、研究を選択する
・巻き込む力・・・授業・ゼミを活性化する
大学は、これらの能力が高い人間を求めている。
「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体性・協働性・多様性」
高校で学ぶこと、大学で学ぶこと、社会人で必要なことが接続する=高大接続改革の目的。
高大接続改革とは、高校と大学の学びをつなげること。高校で育む学力の共通言語(学力の3要素)を作ることで高校と大学の学びをつなげ一貫性を持たせる改革のこと。
大学入試改革。
高大接続で問われる学力の3要素を多様な視点で評価する入試形態。
入試改革後の問題に立ち向かうには
・相手にわかりやすく伝える力。(論理的思考・表現力)
・物事を多様に捉える視点。
・資料から目的に従って情報を取捨選択する力
・問題、課題を捉えて原因を追求し、解決策を考え抜く力
・自分独自の視点、視座から考える力
が必要
アクティブラーニングとは学びの手法
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり学習者の能動的な学習への参加を教授・学習法の総称。(中略)発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループディスカッション、ディベート、グループワーク等も有効なアクティブラーニング法
アクティブラーニングの意味=指導者が一方的に説明し、生徒たちがそれを受け身で聞く授業から脱し、生徒が能動的に学習に取り組むよう指導者が支援すること。
アクティブラーニングの特徴
・生徒を学習内容に巻き込む
・読解、議論、筆記などのアクティビティに取り組ませる
・情報伝達より生徒のスキル開発を重視する
・生徒のモチベーションを高める
・生徒が指導者から即時フィードバックを受け取ることができる。
・生徒が分析、知識の統合、評価などより高次の思考に取り組む。
アクティブラーニング-教室で生徒の熱狂を生み出す方法(チャールズ・ボンウェル1991)
⇒意味が多義的で誤解が生まれそう
「主体的な学び」とは、
・学ぶことに関心を持つ
・学習内容を自分のキャリアの方向性と関連づける
・学習の見通しを持ち粘り強く取り組む
「対話的な学び」とは
・自分の考えを以下の3つの方法で広げ、深めること。
・子ども同士で協働(協力して学習を進める)
・先哲の考え方を手掛かりにする。
「深い学び」とは、
・知識を関連付ける
・問題を見つけ解決策を考える
・思いや考えを基に創造する
知識の習得→習得した知識の活用
「何を、なぜあなたが、どうして志望校で、学ぶのか?」
主体的・対話的で深い学びとは、学びの姿勢
生徒が主体的に、他者と対話しながら自身、他者、地域の課題について考えれば、結果的に自身の目的意識や将来像を深掘りしながら明確にする学びが可能になる。
PBL=problem based learning
問題が与えられた上で、問題について原因を追求・探究を行い、課題を設定、解決策を見出してプレゼンテーションをする。場合によっては実行する場合もある。
これに課題発見が加わったものがproject based learning
PBL=project based learning
プロジェクト学習とは学習方法
チームや個人が自ら一定のフィールドで問題やテーマを発見し、プロジェクト化して問題について原因の追求・探究を行い、課題を設定、解決策を見出してプレゼンテーションなどアウトプットを表現する。場合によっては実行する場合もある
研究とは、未知の問題に対して仮説を立てて証明、実証すること。
これが本当に原因か?論理が正しいのかを確かめる。
この施策が本当に有効か?を確かめる。
PBLは、
1 問題を発見し、原因を追求し課題を設定した上で解決策を考える。(研究)
2 解決策を行動に移す。(原因追求、課題設定でも行動してもよい。)※地域連携が必須
3 リフレクションをして、解決策の有効性の確認、課題設定までのロジックの確認を行う。(研究)
4 改善点などから、もう一度、原因を追求し、課題を設定し、解決策を考える。→2に戻る
このサイクルを通じて、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう人間性(主体性・協働性・多様性)を身につけていく。評価はルーブリックを用いる。
経験学習サイクル(デイビッド・コルブ)
具体的な経験をする(行動)
自分の経験を言葉でふりかえる(振り返り)
教訓や持論、自論を引き出す(本質の気づき)
次の経験の際に自分が取る行動の目標を立てる(将来の目標設定)
具体から抽象へ。
プレスタ法。
STARとPREPね。
言語化し、他者に説明する、その手順の繰り返し。
状況→障害→行動→結果
結論→理由→具体的エピソード→経緯
PBL(プロジェクト学習)とは
探究・研究や問題発見・解決の方法論やロジック、実践、
振り返り、評価を通じて生徒の論理的推論、仮説検証、実行力チームワークなど
育む学び方のこと⇒学力の3要素を育むには最適
PBLの設計のまずさ。
1 リテラシーやコンピテンシーを育む前からPBLをやっている
2 PBLをすることが目的化している
3 PBLを進路に結びつけていない。
リテラシーとコンピテンシー
「思考力・判断力・表現力」=リテラシー
情報収集力→情報分析力→課題発見力→構想力→表現力→実行
※このプロセスをふまえながら、レポートやプレゼン、卒論などの成果物を作成することで育成される。
「主体性・多様性・協働性」=コンピテンシー
対人基礎力、対自己基礎力、対課題的スキル
※協働による実際の課題解決とふりかえり(リフレクション)で育成される。
「活動あって成果なし」にならないように。
PBL以外の方法もあるけど、PBLが最適だと現在は考えられている。
リテラシーとコンピテンシーは両輪でないといけない。
~~~ここまでメモ
なぜ、アクティブラーニングなのか、
なぜ。PBLなのか、
っていうのがコンパクトにまとまっていて、
いろいろ衝撃だった。
わかりやすっ、みたいな。
学力の3要素。
それを育むためのアクティブラーニング、PBL。
それを理解した上でやらないと、
文部科学省が「アクティブラーニングだ、次はPBLだ」
って言ってるから、右往左往している教育現場ではいけないのだ。
なんか、非常にすっきりした金沢研修でした。ありがたい。