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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2020年05月13日

匿名化した「世間」の暴走と「アイデンティティ」の喪失

開店を自粛しない飲食店などに心無い張り紙をする
「自粛警察」なるものが暴走しているらしい。
同調圧力をまとった「匿名」なる世間は恐ろしい。

何が人をそんな風に走らせてしまうのだろう。
と、「世間」と「空気」いうキーワードが浮かぶ。

「世間」と「空気」と「アイデンティティ」。
それを現実世界にあぶりだしたのが
今回のコロナショックであるのかもしれない。

「世間」と「社会」を分けるもの(14.4.23)
http://hero.niiblo.jp/e409952.html

「世間」の崩壊と「空気」の台頭(14.4.24)
http://hero.niiblo.jp/e410436.html

と鴻上さんの本を読み直してみて。

かつて共同体は強固に結びつき、自分たちの暮らしを保証してくれた。
その代わり、その結びつきは「世間」という神を生んだ。
皆が近くに住んでいて、今後もその付き合いが続いていくという前提の
中で生み出された「世間」

ところが、都市化し、個別化し、人々は分断された。

かつて「家族」「世間」の替わりに機能してきた
「会社」という組織は、もはや自分を守ってくれない。

帰属する場所がないということは、
「アイデンティティ」の喪失を同時に意味する。

「所属」することでアイデンティティを構築してきた人たちは、
大きな不安の中にある。

かくして、「世間」や「空気」が暴走する。
しかもそれは匿名で行われるから、暴走を抑止する機能(あとでしっぺ返しがくる等)を失っている。

頼れるものがなく、アイデンティティも喪失した彼らが
すがるのは小さな正義(だと自分が思っていること)だ。

新しい共同体の作り方と新しいアイデンティティの構築方法を考えないといけない。  

Posted by ニシダタクジ at 08:52Comments(0)