2021年01月23日
「ローカル・モモ」が必要なんだ
探究学習コミュニティの5回目。
ゲストは津和野高校コーディネーターの山本竜也さん。
~~~以下メモ
・まず第一に、生徒たちにとって「の」魅力がある。
・生徒たちの保護者、教職員、生徒や学校を支える地域社会の人々にとって「も」魅力がある。
・地域社会の未来を切り拓く資質・能力の育成&魅力あるまちづくり
【核3つ】
1 T-PLAN(授業内)
・ブリコラージュゼミ
・トークフォークダンス
・選択プロジェクト
2地域と連携したプロジェクト(授業外)
・授業外でのマイプロジェクト支援
・地域系部活動「グローカル・ラボ」
3進路サポート
・町営英語塾「HANKOH」
・総合型選抜、学校推薦型選抜サポート
【総合的な探究の時間】
ブリコラージュゼミ(1年次に4回行う)
・1年次に年間4回行う
・毎回6~8講座から選択(★趣味的なもの)
・地域の方に講師になってもらう
★地域の大人を面白いと思わせることができるか?
トークフォークダンス
・1年次に1回行う
・地域の方々を生徒と同数集める。
★ふりかえりシートを自分で設計する。
選択プロジェクト
・2年次に半年かけて実施
・自ら選んだテーマに関し、個別ORグループでプロジェクトを行う。
2014年当時はそうじゃなかった。
敷居が高い、無駄遣い、もっと部活頑張ろう、みたいな
ヤマタツさんの地域とのコミュニケーション(関係性づくり)
・地域おこし協力隊と話す、プロジェクトやる、呑む
・地域の関係者(飲食店、経営者、自治会等)をあいさつ回り、のみまくり&お祭り参加
・行政の高校支援係につなぎを頼んで話題提供きてもらう
・フェイスブックでこまめに連絡をとる
・公民館長、社会教育主事と仲良くなる
★ヤマタツ個人として依頼すること
結果、学びの土壌の数値がダントツ。
・興味を持ったことに対してすぐに橋渡しをしてくれる大人がいる
・挑戦する人に対して、応援することができている
・自分と異なる立場や役割を持つ人と交流している
・生徒の関心に合わせて機会を提供できている
まちづくり⇒ひとづくり
2015年度:非進学クラスから立命館大学文学部AO入試合格
強み(日本史・小論文)をHAN-KOHの授業で発見
志望校を一緒に探し、進路指導部に提案
★強みを生かした大学選択
2016年度:20コマを1学期に一気にやる(6クラス同時)
⇒教職員との関係性づくり
2016年度:慶応SFCAO入試合格
強み:地域愛、イベント実施、大学での活動が見えている
進路指導部などとの協働での面接指導等
2016年度:教育課程外の拠点ができた:グローカル・ラボ
1,2年生合わせて20名程度が部員として参加
1年生は体験を重視し、農園づくり、地域イベント等へ積極的に参加
2年生は自分の関心や問題意識に合わせてマイプロジェクトに取り組む
2020年3月卒ストーリー
1年冬~2年春:短編映画づくりワークショップからPVづくりへ
2年冬:プロジェクト2周目(インバウンド/SDGs)
2年冬~3年春:マイプロジェクト全力疾走(和菓子屋で英語メニュー/絵本製作)
3年夏~3年冬:進路実現へ全力疾走(立命館大学食マネジメント/立教大学コミュニティ福祉学部)
⇒大学進学してからも津和野に帰ってくる。
2年の総合的探究
依頼型プロジェクト R1:14種類49名⇒R2:8種類27名
・津和野野菜PR/芸術士ワークショップ/木部ふれあい食堂
自発型プロジェクト R1:1種類2名⇒R2:21種類30名
・空き家活用/マネージャーサミット/つわのアットホームプロジェクト
サポーター数 R1:9名⇒R2:18名「個別最適化」へ。
教員組織の強み
・生徒の声をしっかり聴く⇒つなぐ
・成長ストーリーの共有ができている(あの子みたいに・・・)
・探究やマイプロジェクト、新しい企画に関しては、柔軟な対応を臨機応変さ
津和野コンソーシアム(2つ以上が組織や人の共同事業体)へ。
・コーディネーター頼み、コーディネーター人材確保、魅力化の広がりの弱さを解決
⇒コーディネーターの地位向上と事業の見える化
⇒教育魅力化から町の魅力化へ。
コーディネーターとして大切にしていること
「架橋」:地域とつなぐ、社会(大学、民間、企業等)とつなぐ、知識とつなぐ、未来とつなぐ
「越境」:立場や分掌を越える、常に業務範囲を更新する、グレーゾーンに飛び込む
「公共」:「持続可能性」にコミット、開かれた取り組み、学びを共有し、発信し続ける
~~~ここまでメモ
質疑応答で印象に残ったのは、「マイプロ」と「進路」の関係。
津和野高校は「マイプロ」を通してうまく越境(架橋?)ができているなあと。
ヤマタツさんも言っていたけど、
「進路実現」のポイントは、
・「話を聞いてくれる」という在り方。
・マイプロの抽象化⇒大学の求める人物像とマッチングする
・徹底した面接、小論文、志望理由書サポート
地域の人の最大の役割は、「話を聞いてくれる大人」になることなのだろうな。
「第三の大人」の役割はそこにある。
そして、またしても「編集」。
マイプロで打った点を抽象化すること。
「それって、食を通じてコミュニケーションを活発にして地域を元気にしたいんじゃないの?」
みたいな。
ああ、「就活」における「編集」と同じだ、と。
あとポイントは「関係性づくり」かな。それも広義の「編集」なのだろうけど。
ヤマタツさんが個人として人と人をつなぎまくった。
だから最初は属人的な「人」の魅力なのだろうなと。
「トークフォークダンス」の振り返りをしたけど、
こちらの課題は「言語化」と「語彙力」、そして「対話力」のところかな。
「場」と「関係性」のデザインでクリアしていくこと。
(KJ法等のワークショップ手法、ブリコラージュゼミのような趣味的なつながり)
あとは教科でも振り返りとか言語化、
とかをやってみるのはアリかもしれない。
「マイプロ」という点を数多く打ち、それを編集することで進路実現になる。
それはまるで、満天の星の中から星座を見つけるようなものだ。
いや、星座として「編集」するだけかもしれない。
この点とこの点をこうつなぐと、「こぐま」みたいに見えませんか?みたいな。
(ちなみにこぐま座の尻尾は北極星なのだそうです)
まあでも、その点を打つ前段階として、
あるいは点を打ちながらも、話を聞いてくれる人が必要なのだろうな。
そしてそれは先生でも親でもない、「第三の大人」
評価者でも当事者でもない大人が必要なんだな。
そんな「ローカル・モモ」を高校生たちはきっと必要としている。
ゲストは津和野高校コーディネーターの山本竜也さん。
~~~以下メモ
・まず第一に、生徒たちにとって「の」魅力がある。
・生徒たちの保護者、教職員、生徒や学校を支える地域社会の人々にとって「も」魅力がある。
・地域社会の未来を切り拓く資質・能力の育成&魅力あるまちづくり
【核3つ】
1 T-PLAN(授業内)
・ブリコラージュゼミ
・トークフォークダンス
・選択プロジェクト
2地域と連携したプロジェクト(授業外)
・授業外でのマイプロジェクト支援
・地域系部活動「グローカル・ラボ」
3進路サポート
・町営英語塾「HANKOH」
・総合型選抜、学校推薦型選抜サポート
【総合的な探究の時間】
ブリコラージュゼミ(1年次に4回行う)
・1年次に年間4回行う
・毎回6~8講座から選択(★趣味的なもの)
・地域の方に講師になってもらう
★地域の大人を面白いと思わせることができるか?
トークフォークダンス
・1年次に1回行う
・地域の方々を生徒と同数集める。
★ふりかえりシートを自分で設計する。
選択プロジェクト
・2年次に半年かけて実施
・自ら選んだテーマに関し、個別ORグループでプロジェクトを行う。
2014年当時はそうじゃなかった。
敷居が高い、無駄遣い、もっと部活頑張ろう、みたいな
ヤマタツさんの地域とのコミュニケーション(関係性づくり)
・地域おこし協力隊と話す、プロジェクトやる、呑む
・地域の関係者(飲食店、経営者、自治会等)をあいさつ回り、のみまくり&お祭り参加
・行政の高校支援係につなぎを頼んで話題提供きてもらう
・フェイスブックでこまめに連絡をとる
・公民館長、社会教育主事と仲良くなる
★ヤマタツ個人として依頼すること
結果、学びの土壌の数値がダントツ。
・興味を持ったことに対してすぐに橋渡しをしてくれる大人がいる
・挑戦する人に対して、応援することができている
・自分と異なる立場や役割を持つ人と交流している
・生徒の関心に合わせて機会を提供できている
まちづくり⇒ひとづくり
2015年度:非進学クラスから立命館大学文学部AO入試合格
強み(日本史・小論文)をHAN-KOHの授業で発見
志望校を一緒に探し、進路指導部に提案
★強みを生かした大学選択
2016年度:20コマを1学期に一気にやる(6クラス同時)
⇒教職員との関係性づくり
2016年度:慶応SFCAO入試合格
強み:地域愛、イベント実施、大学での活動が見えている
進路指導部などとの協働での面接指導等
2016年度:教育課程外の拠点ができた:グローカル・ラボ
1,2年生合わせて20名程度が部員として参加
1年生は体験を重視し、農園づくり、地域イベント等へ積極的に参加
2年生は自分の関心や問題意識に合わせてマイプロジェクトに取り組む
2020年3月卒ストーリー
1年冬~2年春:短編映画づくりワークショップからPVづくりへ
2年冬:プロジェクト2周目(インバウンド/SDGs)
2年冬~3年春:マイプロジェクト全力疾走(和菓子屋で英語メニュー/絵本製作)
3年夏~3年冬:進路実現へ全力疾走(立命館大学食マネジメント/立教大学コミュニティ福祉学部)
⇒大学進学してからも津和野に帰ってくる。
2年の総合的探究
依頼型プロジェクト R1:14種類49名⇒R2:8種類27名
・津和野野菜PR/芸術士ワークショップ/木部ふれあい食堂
自発型プロジェクト R1:1種類2名⇒R2:21種類30名
・空き家活用/マネージャーサミット/つわのアットホームプロジェクト
サポーター数 R1:9名⇒R2:18名「個別最適化」へ。
教員組織の強み
・生徒の声をしっかり聴く⇒つなぐ
・成長ストーリーの共有ができている(あの子みたいに・・・)
・探究やマイプロジェクト、新しい企画に関しては、柔軟な対応を臨機応変さ
津和野コンソーシアム(2つ以上が組織や人の共同事業体)へ。
・コーディネーター頼み、コーディネーター人材確保、魅力化の広がりの弱さを解決
⇒コーディネーターの地位向上と事業の見える化
⇒教育魅力化から町の魅力化へ。
コーディネーターとして大切にしていること
「架橋」:地域とつなぐ、社会(大学、民間、企業等)とつなぐ、知識とつなぐ、未来とつなぐ
「越境」:立場や分掌を越える、常に業務範囲を更新する、グレーゾーンに飛び込む
「公共」:「持続可能性」にコミット、開かれた取り組み、学びを共有し、発信し続ける
~~~ここまでメモ
質疑応答で印象に残ったのは、「マイプロ」と「進路」の関係。
津和野高校は「マイプロ」を通してうまく越境(架橋?)ができているなあと。
ヤマタツさんも言っていたけど、
「進路実現」のポイントは、
・「話を聞いてくれる」という在り方。
・マイプロの抽象化⇒大学の求める人物像とマッチングする
・徹底した面接、小論文、志望理由書サポート
地域の人の最大の役割は、「話を聞いてくれる大人」になることなのだろうな。
「第三の大人」の役割はそこにある。
そして、またしても「編集」。
マイプロで打った点を抽象化すること。
「それって、食を通じてコミュニケーションを活発にして地域を元気にしたいんじゃないの?」
みたいな。
ああ、「就活」における「編集」と同じだ、と。
あとポイントは「関係性づくり」かな。それも広義の「編集」なのだろうけど。
ヤマタツさんが個人として人と人をつなぎまくった。
だから最初は属人的な「人」の魅力なのだろうなと。
「トークフォークダンス」の振り返りをしたけど、
こちらの課題は「言語化」と「語彙力」、そして「対話力」のところかな。
「場」と「関係性」のデザインでクリアしていくこと。
(KJ法等のワークショップ手法、ブリコラージュゼミのような趣味的なつながり)
あとは教科でも振り返りとか言語化、
とかをやってみるのはアリかもしれない。
「マイプロ」という点を数多く打ち、それを編集することで進路実現になる。
それはまるで、満天の星の中から星座を見つけるようなものだ。
いや、星座として「編集」するだけかもしれない。
この点とこの点をこうつなぐと、「こぐま」みたいに見えませんか?みたいな。
(ちなみにこぐま座の尻尾は北極星なのだそうです)
まあでも、その点を打つ前段階として、
あるいは点を打ちながらも、話を聞いてくれる人が必要なのだろうな。
そしてそれは先生でも親でもない、「第三の大人」
評価者でも当事者でもない大人が必要なんだな。
そんな「ローカル・モモ」を高校生たちはきっと必要としている。