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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2021年10月18日

自分で「決めて」みんなで「つくる」


「会って、話すこと」(田中泰延 ダイヤモンド社)


「14歳の君に伝えたいお金の話」(藤野英人 マガジンハウス)

電車の中での2冊並行読書。
これが僕のリラックスタイムjかもしれません。

今回はこの2冊。
「会って、話すこと」は前作の「読みたいことを、書けばいい」(同社)があまりにも面白かったので。
「14歳の君に伝えたい『お金の話』」は、「投資家がお金よりも大切にしていること」(星海社新書)が面白かったで。

ということで、読み進めました。
詳しい話は本書を読んでいただくとして。

まずは、14歳の君に伝えたいお金の話より
~~~
お金は僕たちに「フラットであれ」という教訓を教えてくれます。

お金は「使って終わるもの」ではなく、むしろ「違うことから始まるもの」なのです。

老若男女すべての人にとって、「何を買うか」に意思は宿るのです。

自分の人生と未来を自分自身で決めるという場面が、日常には無数にあるということです。
~~~

「お金を使う」ということは、意思を表示している、ということです。

駒崎弘樹さんの「社会を変えるお金の使い方」(英治出版)や
家入一真さんの「なめらかなお金がめぐる社会」(ディスカヴァ―・トゥエンティワン)
にも同様の表現があったように思いますが、
こちらの本ではさらにシンプルに解説してくれています。

この中での高校生に伝えたいエッセンスは「自分で決める」ということ。

水戸で、商工会議所が主催する小学生(5,6年)向けのお店体験である「ジュニアエコノミーカレッジ」(ジュニエコ)に参加させてもらったときに感じたこと。ひたすら問われるのは「自分で決める」ということ。

ジュニエコは「自分で決める」の1点勝負。
中小企業の経営者・経営幹部が多く参加している商工会議所だからこその説得力があるメッセージ。

「先生や親が言ったから」ではなく「自分で決める」こと。
そこからしか始まらないのだとジュニエコは教えてくれる。

そしてもう1冊。「会って、話すこと」会話というより、対話の本。
前作に続きこの本もひたすら痛快で、いわゆる会話術的な本をバッサリ切っていて爆笑しながら読めます。

冒頭に引用されているアメリカの物理学者デヴィッド・ボームの言葉がズッシリくる。
「対話では、話し手のどちらも、自分がすでに知っているアイデアや情報を共有しようとはしない。むしろ、二人の人間が何かを協力して作ると言ったほうがいいだろう。つまり、新たなものを一緒に創造するということだ」

いやあ、そうなんですよ。それなんです。
大切なのは「対話」であり「創造」なんです。

そしてその「創造」がどこにあるのか?ということで本書より抜粋するのは
~~~
「ボケ」は現実世界への「仮説」の提示であり、「ツッコミ」は「マウンティング」である。

「ツッコミ」は漫才や落語などの舞台演芸場の職務であって、現実の会話にはまったく必要がない。

会話の参加者のだれも「ツッコミ」というマウンティングをせず、「その発想、おもしろいね」という審査員にもならず、全員がプレーヤーとしてスローインされたボールをドリブルしてパスを出す。

そうしてただパスを回す遊び、それが最上の会話であり、「連歌」にも通じる遊びの本質なのである。

関西人は日常をひとつの舞台として捉え、どこかにカメラがあるような意識を持って、自分を客観視している。

有名な起業家はみんな、アイデアという大ボケをかましたんです。その壮大な仮説に乗っかった人がいたから、世界は前よりも便利になったり、おもしろくなってきた。いわゆるイノベーションと呼ばれるビジネスはそうやって実現してきたんじゃないでしょうか。
~~~

そうか。スティーブ・ジョブズの「Stay foolish」って「ボケろ」「ボケんかい」ってことだったんですね。(違うか)
「創造」は「対話」の「あいだ」に生まれる。

蓮歌のように、会話を楽しむこと。

そうか。エンターテイメントの本質は「つくる」にあるのかもしれない。

だから、人はボケなければならない。
「学び」と「遊び」ってかなり近いところにあるんじゃないか、って思った。
大切なのは「教える」と「まなぶ」なんかじゃなくて「決める」と「つくる」なんじゃないか。

「決める」と「つくる」にフォーカスすること。
対話と創造を楽しむこと。
実はそのマインドセットこそが、どんなスキルよりも大切なのかもしれない。

自分で「決めて」みんなで「つくる」
それを何度も何度も繰り返し、その人の人生は創られる。
アイデンティティも、仕事も、暮らしも。  

Posted by ニシダタクジ at 07:58Comments(0)学び日記