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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2022年02月02日

「自分」を揺さぶり「価値」を揺さぶれ


「みんなのアンラーニング論 組織に縛られずに働く、生きる、学ぶ」(長岡健 翔泳社)

やっと読めました、師匠(だと勝手に思っている)長岡さんの本。
ひとまず第2章まで来ましたが、アウトプットしておきます。
いま考えている風舟や温泉での「旅」の話にも通じる。

キーワードは長岡ゼミの基本中の基本である「越境」なのですが、その意味について説明してくれています。

・ビッグアイデア・クラウドというゆるい関係
「ワークシフト」(リンダグラットン)に紹介されている「ビッグアイデア・クラウド」⇒自分の興味関心を広げてくれる人々との弱いつながり。強い絆を持つ「同志」でもなく、一緒にいるだけで癒される「心の友」でもないけれど、利害関係や上下関係に束縛されないで、気軽にあれこれ話せる「ゆるい関係」ということと、自分とは異なる興味、視点、価値観を持つ魅力的な人々とのネットワークのこと。

その人たちと「シリアス・ファン(真面目に楽しむ)」な対話を楽しむことが大切だと言います。

・公と私のあいだにある共(common)のマインド
義務感や同調圧力ではなく、個人の自由意思でお互いが助け合おうとする共のマインド。公と私のどちらにも偏らないほどよいマインドセットで結ばれている人々とのネットワークを作り続けていくことが越境を繰り返しながら、ドキドキ感、モヤモヤ感を楽しむ心の自由さにつながっていくのです。

・試行錯誤を楽しむための直感と好奇心
スタート前は、いい意味で直感だのみ。でも、一度スタートすると、ほんの少し試しに進んでみては、状況を常にモニタリングして、「やっぱりこっちかな」と軌道修正を繰り返す。そして、ついには想像もしなかった場所にたどり着く。そんなふうに試行錯誤を楽しむスタイルが身体知化しているようです。

そして、長岡さんの「越境」の定義を。

特に興味がある訳ではないテーマの話を聞いたり、仕事と関連しない活動に参加したり、自分と異なる価値観をもつ人物に出会うことで、あえて自分を不安定な状態に置きながら、自分の中の「正しい」考え方やモノの見方を揺さぶっていく。

つまり、越境とは自分自身を揺さぶるプロセスのこと。行き着く先がどんな目的地なのかを気にせず、自分を不安定な状態に置いて、考え方やモノの見方を揺さぶることに集中してみようというメッセージが、その行動原理に込められています。

~~~
これって。
高校生にも、いや大人になっても、ずっとベースにあるように思う。「本を読む」っていうのは、頭の中での越境でもあるし。越境して、自分を揺さぶる。自分が越境することで「場」も揺さぶられる。そういう「機会」と「場」をつくりたいなとあらためて思った。

SDGs的なプロジェクトへの違和感。

「それは越境していないのでは?」という違和感だったのかもしれない。価値ピラミッドというか、目的⇔手段の世界の外へ越境すること。目的もなく、価値がわからない領域へと飛び出して、足元を照らしながら、自ら地図を描くこと。社会的合意が取れている価値に適応し成果を上げることにも価値や意味はあると思うが、それは越境ではないし、自分を創造しない。

それでは「アイデンティティ」問題がクリアされていかないのではないか。

社会的価値に「適応」するのではなく、「自分」を不安定な状態に置き、価値と意味を問いかけること。今見えている「学校化社会」の地図の外に出てみること。

価値と、意味と、自分を、問い続けること。

創造すること。

自分と社会のあいだに、プロジェクトという場を創造すること。

揺さぶること。

「自分」を揺さぶること、「場」を「社会」を揺さぶること。「価値」を揺さぶること。

その先にあるかもしれない、ないかもしれない「何か」を、見てみたいから。

それが、学ぶ理由だし、プロジェクトをする理由だし、「旅」をする理由。

たぶん、そういうことだな。
なんとなく。  

Posted by ニシダタクジ at 07:57Comments(0)学び日記