2022年07月02日
都市も人もツリーではない
「パターン・ランゲージ」(井庭崇 慶応義塾大学出版会)
ちょっとあいてしまいましたが、朝読書。
第1章 建築におけるパターンランゲージの誕生。
いやあ、アツいっすね。
外も8月のように暑いですけど、この本もアツいです。
今日はパタン・ランゲージの提唱者であるクリストファー・アレグザンダーについて、井庭さんと中埜博さんの対談。
これは読んでおいてよかったなあと。
~~~ここからメモ
「無意識の文化」と「意識の文化」
「無意識の文化」:白川郷の合掌造りとか、設計図も技術的な裏付けもなく、歴史的な記録もない。でも白川郷はできた。ところが「意識の文化」では、完成されたつくり方を学んで機械に作らせるので、美しさを生み出すことがが難しい。「形の合成に関するノート」でアレグザンダーは、意識的な文化のなかでも、もう一度、無意識の文化に近いものをつくることができると考えた。その型をダイアグラムと呼んだ。その後、ダイヤグラムはパターンと言い換えられた。
「都市はツリーではない」
都市や町を分析していくといろいろな要素に分解されて、次々と細かく枝分かれしていきます。住宅街・商業地・農村部、など。ところが世の中の構造は、ある階層で隣り合わせのものと重なり合い(オーバーラップ)やつながりを持っています。つまりツリー構造にはなっていない。それを数学的に「セミラティス構造」と言ったわけです。
~~~
これはすごいなあ。
ツリー構造とか、ロジカルシンキングで言うMECEとか。農地に家を建ててはいけないとか。
すべて「管理しやすく合理的だ=効率的である」という観点でつくられた考え方だもんなあ。
「都市はツリーではない」とアレグザンダーは言ったけど、つまり、「ツリーな(≒効率的な)都市は面白くない」って言っているってことだよね。
ツリーじゃなくて、セミラティス。
ツリー構造:集合の要素が下位集合で枝分かれする階層構造になっていること。要素同士に重なり合いは生まれない。
セミラティス構造:集合の要素が複数の下位集合に包まれるという「重なり合い」(オーバーラップ)を持つ構造のこと。
これって、魅力ある都市(まち)っていうのもそうだけど、人に関してもそうだよなあと。
佐々木俊尚さんは「レイヤー化する世界」の中で、インターネットによって世界はレイヤー化しているのだから、自分自身をも多層化してそのプリズムとして生きろ、と語った。
参考:自分を「多層化」して生きる(16.12.20)
http://hero.niiblo.jp/e483303.html
たぶん人も社会も、ツリーではなくて、セミラティス構造をしているし、その重なり合い(オーバーラップ)の部分に「偶然」が生まれてくるのだろうなと。
昨日は、第1回の風舟交流会「アイデアミーティング」で、高校生4名も含む15名が参加。
「風舟周辺でやってみたいこと」と題して、様々なアイデアが出た。
(原木しいたけ栽培⇒しいたけバーベキューとか楽しそうだった)
風舟はこのまちにもう一つの「層」をつくる。
そこに「層」(レイヤー)の集合体である誰かがやってきて、その物語が重なり合う(オーバーラップする)
そこに生まれる「偶然」や「物語」を育てていくこと。
そうやって、地域も人も生きていくのではないかなあ。
ちょっとあいてしまいましたが、朝読書。
第1章 建築におけるパターンランゲージの誕生。
いやあ、アツいっすね。
外も8月のように暑いですけど、この本もアツいです。
今日はパタン・ランゲージの提唱者であるクリストファー・アレグザンダーについて、井庭さんと中埜博さんの対談。
これは読んでおいてよかったなあと。
~~~ここからメモ
「無意識の文化」と「意識の文化」
「無意識の文化」:白川郷の合掌造りとか、設計図も技術的な裏付けもなく、歴史的な記録もない。でも白川郷はできた。ところが「意識の文化」では、完成されたつくり方を学んで機械に作らせるので、美しさを生み出すことがが難しい。「形の合成に関するノート」でアレグザンダーは、意識的な文化のなかでも、もう一度、無意識の文化に近いものをつくることができると考えた。その型をダイアグラムと呼んだ。その後、ダイヤグラムはパターンと言い換えられた。
「都市はツリーではない」
都市や町を分析していくといろいろな要素に分解されて、次々と細かく枝分かれしていきます。住宅街・商業地・農村部、など。ところが世の中の構造は、ある階層で隣り合わせのものと重なり合い(オーバーラップ)やつながりを持っています。つまりツリー構造にはなっていない。それを数学的に「セミラティス構造」と言ったわけです。
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これはすごいなあ。
ツリー構造とか、ロジカルシンキングで言うMECEとか。農地に家を建ててはいけないとか。
すべて「管理しやすく合理的だ=効率的である」という観点でつくられた考え方だもんなあ。
「都市はツリーではない」とアレグザンダーは言ったけど、つまり、「ツリーな(≒効率的な)都市は面白くない」って言っているってことだよね。
ツリーじゃなくて、セミラティス。
ツリー構造:集合の要素が下位集合で枝分かれする階層構造になっていること。要素同士に重なり合いは生まれない。
セミラティス構造:集合の要素が複数の下位集合に包まれるという「重なり合い」(オーバーラップ)を持つ構造のこと。
これって、魅力ある都市(まち)っていうのもそうだけど、人に関してもそうだよなあと。
佐々木俊尚さんは「レイヤー化する世界」の中で、インターネットによって世界はレイヤー化しているのだから、自分自身をも多層化してそのプリズムとして生きろ、と語った。
参考:自分を「多層化」して生きる(16.12.20)
http://hero.niiblo.jp/e483303.html
たぶん人も社会も、ツリーではなくて、セミラティス構造をしているし、その重なり合い(オーバーラップ)の部分に「偶然」が生まれてくるのだろうなと。
昨日は、第1回の風舟交流会「アイデアミーティング」で、高校生4名も含む15名が参加。
「風舟周辺でやってみたいこと」と題して、様々なアイデアが出た。
(原木しいたけ栽培⇒しいたけバーベキューとか楽しそうだった)
風舟はこのまちにもう一つの「層」をつくる。
そこに「層」(レイヤー)の集合体である誰かがやってきて、その物語が重なり合う(オーバーラップする)
そこに生まれる「偶然」や「物語」を育てていくこと。
そうやって、地域も人も生きていくのではないかなあ。