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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2011年11月11日

偶然を起こす地下室

地下古本コーナー
「HAKKUTSU」が大好評。

ここのポイントは
暗闇を懐中電灯で歩きながら
本を探すということ。

寄贈した人からのメッセージが
ついているということ。

買った人も
寄贈した人へメッセージを送らなければいけないこと。

古本を売れると、
オペレーションが結構たいへん。

お会計をする。
そして写真をとる。
メッセージカードを書いてもらう。

その後に写真をアップする作業と
メッセージを切り抜いて貼る作業がある。

買う人にとっての最大の価値は、
「偶然を起こす地下室。」ではないだろうか。

世の中は極度に「目的最適化」された。

ツルハシブックスのライバルである
新潟駅直結のビルの中にある巨大書店は、
「目的を持って本を買う」人には
最適の空間となっている。

音楽のない静かな店内。
端末で検索をすると、
自分が目的とする著者やタイトルの本の
場所がすぐにわかる。
そこへ行けば関連本がずらっと並んでいる。

欲しい本にいち早くたどり着ける本屋さん。
そして、欲しい本はほとんど置いてある本屋さんだ。

その対極に位置するのが
地下古本屋さんHAKKUTSUだ。

懐中電灯を片手に持っているから、
目に出来るのは、本のタイトルと
寄贈者のメッセージカード。
暗い中で中の小さい文字を懐中電灯で読むことは
ほぼ不可能。

だとするとタイトルとメッセージを見て
直感で本を選ぶしかない。
その出会いは運命的だ。

普段興味のない分野の本、
作家の本を読むことになる。
そこから人生が開けていく可能性は
十分にある。

そして、1冊買ってしまえば、
次の人は、その本は選べない。
一期一会。
そんな瞬間が地下室にある。

目的最適化では得られない何かが
地下室には眠っている。

ふと。
だいぶ前に
ヴィレッジヴァンガード富山ファボーレ店で
LOVE&FREEに貼ってあったPOPを思い出す。

富山は狭い。
世界は広い。
でも、あなたはもっと広い。

そう。

あなたは、もっと広い。

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Posted by ニシダタクジ at 08:45│Comments(0)
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