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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年01月10日

就職ギャップ

「あなたが大切にしてきたものはなんですか?」
「これから大切にしていきたいものはなんですか?」

就職面接の最終局面、
役員面接や社長面接で
こんなことを聞かれたら、
なんとこたえるだろか?

よくぞ聞いてくれた!と
嬉々として答える人は合格するのだという。
えっそんなこと聞くの?と
戸惑い、答えられない人は、不採用になるのだという。

価値観の時代、
生き方、あり方の時代が到来している。

就職ギャップはおそらくそこにあるのだ。

それが
西村佳哲さんの「自分をいかして生きる」(ちくま文庫)
に分かりやすく書いてあった。

人間の仕事は
海に浮かぶひとつの島のようなものだと西村さんは言う。

「浮かぶ」と表記したが、
実際は島は浮かんでいるわけではなく、
海底からずっとつながっている山のような場所で、
山頂部分が海面に出ている状態のことを島と呼んでいるのだ。

仕事や商品とは、
海面上に見えている島のようなものだ。

その海面下には、
仕事や商品を支える「技術と知識」がある。
それは、パッと見るけでは、
なかなかわからない。

深く話をきいたり、こだわりを味わったりして
初めてそこに触れることができるのだ。

そして、さらに深く掘っていくと、
その「技術と知識」の下には、
「考え方、価値観」がある。

これが
「大切にしたいことはなんですか?」
という質問によって一部明らかにされる考え方、価値観だ。

会社で言えば、
経営理念やクレドということになるのだろう。

これが合意・あるいは相互理解されないと、
働けないのではないか、と考えられ始めたのが
冒頭の質問になる。

しかし。
大学生はそういう機会を学校では得ていない。

「考え方や価値観」は教えられないからだ。
そして何より、経済合理性第一主義という価値観が
世の中を覆っているからだ。

みんながその土台のもとで働いていたときは
よかったのかもしれない。
必要なのは、その上にある技術と知識。
つまり、資格やスキル、専門性だ。

「★★に関心があるので、△△という資格をとりました」
それだけではない「大切にしてきた何か」が必要な時代となった。

そしてさらに、
「考え方、価値観」の下には、
「生き方、あり方」という土台があるのだという。

その人がどうありたいか、どう生きたいか?
というところで、共感・相互理解できると、
さらに深くつながれることになる。

これは、就職だけではなく、ビジネスも一緒だ。

「熱狂的ファンになる」というのは、
リッツ・カールトンのクレドに表されるような
考え方、価値観に共感したとき。

あるいは、ひとりひとりのパーソナリティの
生き方、あり方に触れたとき。

こうして人は熱狂的なファンに成る。
僕にとってラーメン「いっとうや」というのは、
そのレベルでファンになっている。

「小さなお子様が近くにいるときは、禁煙にご協力下さい。」
この一言にシビれた。

もちろん、スープや生ビールの泡から感じられる丁寧な仕事ぶりにも
驚嘆するわけだけど、
その下にある、考え方、価値観そして生き方、あり方に
共感したとき、人は熱狂的ファンになり、一緒に働きたいと思うのだろうと思った。

西村さんは
「美容師になりたいんだ」という高校生に出会ったときに、
こう質問を返すのだと言う。

「どんな美容師になりたいんだ?」

その人は、人を喜ばせる仕事がしたいのかもしれない。
将来、自分の店をもちたいのかもしれない。
昔、美容室でステキな経験をしたのかもしれない。

そんなところから、その人の奥底にある価値観に触れることができる。

だから、就職や生き方を考える人たちに問うべきは、
好きなことはなんですか?ではなく、大切なことはなんですか?

なのだろうと思う。
そしてその問いは、半年やそこらで答えの出るような問いではない。

3年、5年、10年の時を経て、
たくさんの人に出会い本を読むことで、
やっと形成されてくるものではないだろうか。

ツルハシブックスは、ひとりひとりに、
そんな問いを提供する場所でありたい。

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Posted by ニシダタクジ at 08:09│Comments(0)就職
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