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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年08月08日

コミュニティと贈与経済

「利益を最大化する。」
これが株式会社の使命だ。

それがいつの間にか、
「いかに自己の短期的な利益を最大化するか?」
という問いに変わった。

そしてその「短期的」は、
極限まで行き着き、3ヶ月に1度、決算を
する会社が現れた。

戦後、日本の復興は工業によって支えられていた。
モノがなかった。

ヒトが増えた。
だから、モノが必要だった。
洗濯機、冷蔵庫、テレビ、そして車。

地方からは、集団就職で東京に出て行き、
地域コミュニティの代わりに
会社コミュニティを作り上げた。

終身雇用。
年功序列。
それは、地域コミュニティと非常に似たシステムだった。

贈与経済。

貨幣経済の前は交換経済。
いわゆる、等価交換が基本だった。

等価交換のさらに前、
そこには贈与経済が存在した。

それは見返りがなかったとしても、
とりあえず与える、というもの。

そしていつか、自分の返ってくるかもしれないし、
自分ではなく、「自分の子孫」や「親戚」に
返ってくるかもしれない。
という時間軸の長いもの。

それが贈与経済だ。

会社コミュニティは、
終身雇用と年功序列というスタイルで、
そこに「贈与経済」のシステムを取り入れた。

若手が頑張ったら、やりがいのある仕事で返す。
年をとったら、それまで与えてきたものが回りまわって
自分に返ってくる。
それが年功序列のシステムだった。

若手は、年配社員の過去の奮闘の上に、
いまの自分の存在があることを感謝し、
彼らのためにも、コミュニティを維持するためにも
いっちょ、がんばろうか、と燃えた。

それはもはや、昔話なのだろうか。

「いかに自己の短期的な利益を最大化するか?」
がビジネスシーンの問いの主流になってしまった。

短期的な利益と長期的な利益は
必ずしもリンクしていない。

無理して上げた営業成績や
原料偽装して作り上げた売り上げは、
長期的に見ればマイナス要素でしかない。

「利益を最大化する。」

長期的な、そして個人ではなく社会の
利益を最大化するには、いま、何をすべきか?

そんな問いに立ち返ると、
若者は、まず贈与経済の担い手となることだ。

そこに「生きることの意味」「働き甲斐」という
現在の若者が抱える、最大の課題に対するヒントがある、と僕は思う。

だから、若者は、田舎でインターンシップをするべきだ。
地域コミュニティの一員となる経験は、
あなたの人生を作る上で大きな糧となるだろう。

長岡市栃尾・一之貝集落では、インターンシップを募集しています。
夏休みだけの2週間~参加者を募集しています。
宿泊・食事は基本・支給されます。
長期の方は活動支援金も支給されます。

活動内容は
農作業および地域のヒアリング調査です。
昨日から千葉大園芸学部の4年生、吉田くんがスタートしています。

中山間地のモデルケース
「農・障・高」連携
NPO法人UNEのインターンシップに参加してみませんか?

長期希望の方はこちらから。
(短期の方も活動内容はほぼ同じです。)
http://community_innovators.etic.or.jp/project/une

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Posted by ニシダタクジ at 05:23│Comments(0)日記
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