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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2012年09月19日

目的最適化が唯一の答えではない

中学生・高校生に、「もっとも伝えたいこと」は何か?

と問われたら、何と答えるだろう?

いい問いだなあって思う。

夢を持って前向きに生きてれば、きっとなんとかなる
なんて、言えない。

いや、本当になんとかなるんだけど、
当事者にしてみたら、そんな道徳を聞いたって、
何の心の支えにもならない。

アンジェラ・アキの「手紙」
をテレビの中やi-podから聞いたって、
「自分とは何でどこへ向かうべきか、問い続ければきっと見えてくる」
と言われても、それはそうなんだろうけど、そうはいってもねえ、今おれたちは大変なんだよ。
っていう声が聞こえてくる。

僕が伝えたいことは
「目的最適化が唯一の答えではない」ってことかな。

第3の道。
計画と無計画のあいだ。
効率と非効率のあいだに、大切なものがあるのではないか、ということ。

世の中は工業社会からサービス業社会へと変化し、
仕事が猛烈なスピードで生まれ、そして無くなっていく時代に、
ゴールを決めて、そこに向かっていくだけでは、不十分だという時代背景。

森田英一さんの
「こんなに働いているのになぜ会社は良くならないのか?」(PHP)に
書かれているように、
世の中のビジネスは大きく変わった。

1 加速するスピード
2 高まる時間的・空間的複雑性
3 高まる社会的複雑性
4 誰も答えを知らない

この変化に、キャリア教育は無縁ではいられない。

なりたい職業
という唯一の答えにたいして向かっていくだけが
正しいわけでは決してない。

第3の道を視野に入れた上で
夢や目標を設定し、そこに進んでいくこと。
それが必要なのではないか。

目的最適化の考え方は
生きづらさしか生んでいない。

もし、不登校になったら、
もし、就活に失敗したら、
もし、会社を1年で辞めたら。

目的最適化からもっとも遠い自分がそこにいる。
そのつらさ。
まずはそこから解放しよう。

まちの本屋さんの役割は
まさにその第3の道を提示すること。

大型書店やネット書店が
「目的にあった本をいち早く検索して購入できる」
ことを目指しているのなら、

まちの本屋さんは、
「人生の寄り道を促す、心に余裕を持たせる本や人に出会うヒントを提示する」ことなのかもしれない。

今こそ、まちの本屋さんの出番なのです。

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Posted by ニシダタクジ at 07:42│Comments(0)日記
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