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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



新潟市西区内野町431-2
TEL 025-261-3188

平日12:00~19:00
土曜 7:00~21:00
日祝10:00~19:00
*火・水曜定休





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2014年03月05日

コミュニティデザインとは、当事者意識のスイッチを押す場のデザインのこと



コミュニティデザイナー山崎亮さん、
江南区での講演の前に、
ツルハシブックスに立ち寄って頂きました!
そしてなんと77人目の寄付サムライに!!
ありがとうございます!
100名達成が見えてきました。

今回の講演は、
島根県の海士町に
絞った形でのお話となりました。

地縁型コミュニティとテーマ型コミュニティ
をどう折り合いつけて、手を取り合っていくか、
がコミュニティづくりの点で非常に重要で、
行政がやることと住民がやることをうまく分担してやっていくこと。

この中で
もっとも大切だと僕が感じたのは、
タイトルの通り、
「当事者意識のスイッチを押す」こと。

studio-Lの仕事は
そこまでするか!というくらい丁寧に場を設計・コーディネートし、
ワークショップにのぞんでいるということがあらためて分かった。

海士町の総合計画づくり。
まずはメンバーを集める。
役場に面白い人を紹介してもらい、
ひとりひとり話を聞き、ワークショップ参加を口説きに行く。

元ヤンキーの水道会社社長、中村さんもそのひとり。
あなたみたいな人がいないと、と口説いて参加してもらう。

島の課題だと町長が感じていたのは、
Iターン、Uターン、ネイティブ(地元継続居住者)
がなかなか混ざり合わないこと。

それぞれが
自分たちはほかの人たちと違う
と思って、うまくコミュニケーションが取れていない状況があった。

ミッションは町の総合計画づくり。
これを住民が参加した形で行うというもの。

「住民参加」
新潟でもよく聞くフレーズだが、
多くの場合は、自治会の役員と「まちづくり」とかに関心のある一定の層が集まって、
ポストイットで意見を出して、ファシリテーターなる人が
意見を集約して、こんな意見が出ました、と言ってまとめて終わり。

海士町では、
全8回(非公式なものをいれると40回以上集まったという)
をかけて、住民同士が4つのテーマで話し合った。

その4つのテーマが
「ひと」「暮らし」「産業」「環境」だ。

「教育」とか「福祉」とかはない。
それには理由があって、

まず第1回のワークショップで、自由に意見を出してもらう。
「質より量」「誰が何を言ったかではなく、立場を超えて数を出しましょう」
と言いながら、4台のカメラとstudio-Lのスタッフが、
それを集中して見ている。

見ているのは「誰が何を言ったか?」だ。

それを事務所に帰って、
メモとビデオを解析しながら、
「誰が何を言ったか?」を元に、
100人の人ひとりひとりがどんなテーマに関心があるか、
を分析する。

そこからテーマを設定する。

ポイントは4つ
・男女比が同じくらいになるように
・年齢構成バランス、若い人とベテランが入っている
・Iターン、Uターン、ネイティブが入っている
・人数が均等

これらの条件を満たすテーマを設定すると、
「教育」「福祉」ではなく「ひと」となる。

そして、次回のワークショップで言う。
「前回のワークショップをもとに“適当に”分けました。」
自分の関心のあるテーマに分かれてください。

こうして、
参加者は自分で“選んだ”テーマのグループに入る。
(実際は選ばされているのだが)

もちろん、予想とは違うテーマのところに行く人もいるが、
それはそんなに多くはない。

こうしてできたグループを見て、進行する。

「それぞれ、だいたい、人数も男女比も年齢構成も同じくらいで、Iターン、Uターン、ネイティブも入ってますね」
という。

こうして、総合計画づくりがスタートする。

ここでの当事者意識のスイッチは2つある。
・「自分で選んだ」という気持ち
・ほかのチームに負けたくないという競争意識

こうして出来上がったチームは
2泊3日のほぼ徹夜会議などを経て、
総合計画が完成する。

総合計画というのは町の将来展望の指針であり、
10~15㎜以上の分厚い冊子となるのが普通だという。
しかし、海士町の場合、わずかに3㎜。

その代わり、10㎜にもなる別冊がついて、2冊セットになっている。

3㎜の本編は、役場はなにをどうやるかが書いてあり
10㎜の別冊は、住民はなにをどうやるかが記載されている。

別冊には、
1人でできることから
10人、100人、1000人でできることという分類で書かれていて、

1人でできること、10人でできることは
今すぐに自分たちだけでやったりいいが
100人1000人のは行政と連携してやりましょう、
というようになっている。

つまり、
プライベート(私)とパブリック(公)の間の
コモンをつくっていくということ。

現在では、
それぞれのチームから様々な活動が派生して、
炭焼き、パン焼き、名水サミットなどが起こっている。

総合計画づくりの
次に取り組んでいるのは、各集落を回った調査だ。

海士町の人口2300人のうち、100人は今回の
総合計画づくりにかかわり、主体的に行動している。
その周りの200人もきっと影響されて動いているだろう。
問題は残りの2000人で、特に過疎地にある集落の支援をどうしたらいいのだろうか?

ここで、各集落を回り、暮らしやすさを測る。
学校の近さなどの客観的データと
本人たちの認識だったり意欲を数値化する。

そこでひとつひとつ支援方法を考える。

そこで募集されたのが集落支援員だ。
各集落をまわり、その地区でできることを一緒に考え、実行する。

役場は、集落支援員6名を募集した。
全国からたくさんの応募が来た。

そこで驚くべきことが起こる。
あの元ヤンキーの中村さんが応募してきたのだ。

自分の会社もあるのに、
これは何かの間違いじゃないか、
と本人に問い合わせたところ、中村さんからはこう返ってきた。

浄化槽の整備を定期的にいっているので、
この20年間、集落をずっと見てきた。
だんだんとさびしくなっていく、元気がなくなっていく集落を見てきた。
これはなんとかしないといけないと思ってた。

でもそれは俺の仕事じゃないと思ってた。
役場がなんとかしなきゃいけないと思っていた。

でも総合計画づくりに参加して、実際に動いてみて、
Iターンの人と話していたら、Iターンのやつらはよう勉強してる。

俺も何かしたい。

それが中村さんの応募動機だった。

当事者意識のスイッチ。

それが押されたのは、いつだったのだろうか。

コミュニティデザインとは、
当事者意識のスイッチが押される瞬間をプロデュースすることだと思った。

「共感の場」を設計し、
「自分もそう思っていた。このままじゃいけないと思っていた。」
という思いを共有して、アクションを起こすきっかけをつくる。

コミュニティづくりはそこからしか始まらない。

海士町の多井という集落では、
「多井からの手紙」というのを発行し、
島を出て、本土で暮らす人たちに手紙を送る活動を始めた。

想像以上の反響があったという。
ふるさとのピンチに何かしたい、そんな心が起動したのだ。

共感が当事者意識のスイッチを押す。

そんな場と機会を設計することを
「コミュニティデザイン」と呼ぶのかもしれない。

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Posted by ニシダタクジ at 06:22│Comments(0)学び
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