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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年03月15日

その店を選ぶ自分が好き

なぜ、あの人は同じ会社のものばかり、買い続けるのか?

ロングエンゲージメント。
そんなことを考えさせられる1日でした。

究極。

人が買い続けるのは、
「その店を選ぶ自分が好き」
「その店で買い続ける自分が好き」
なんだなあと。

それってなんだろう?

「コストパフォーマンス」ではない価値観を
表現しているお店。
そういうことなんですよね。

たとえば。
コメダ珈琲。
11時までに行くと、
トーストとゆでたまごがサービスされます。

10時過ぎから11時。
コメダ珈琲は来店客の1度目のピークを迎えます。
ひと仕事終えた、家庭の主婦の方が
その時間を目指してくるからです。

コーヒー自体は、400円~と決して安くはないのですが、
その名古屋風の「トーストとゆでたまごサービス」というお得感が
人を惹きつけるのでしょう。
あとは、何時間でもそこに居座ってもいい安心感もあります。

400円~500円という出費で
朝食と数時間の居場所を提供している、
そんな「コストパフォーマンス」の高さがあります。

また、ドトールやスタバのようなセルフ式ではないので、
「注文の仕方がよく分からない」という
年配の方の不安を解消していると思います。

あるいは、
かつての古き良き喫茶店に回帰しているのかもしれません。
喫茶店で待ち合わせ、友達と談笑したあの頃を思い出させるのかもしれません。

しかし。
そこには、話を聞いてくれたマスターは不在です。

だから、
その店である必然性はありません。
たとえば、コメダ珈琲の新潟新和店に行こうと思っていたけど、
ちょっと予定が変わったので、青山のイオンの中のコメダでいいかな、ということが起こります。
もちろん、席配置などで、圧倒的に僕は新和店のほうがくつろぐのだけど、
それだけでは、新和店でなければダメだ、という理由にはなりません。

その店でなければ。

それは、たとえば、ラーメン「いっとうや」
かつて、僕がmixi上でファンクラブをつくっていた
ラーメン店です。

最初はもちろん、味が好きなんですけど、
ラーメンに込められた心意気がとても素敵なんです。

ビックリしたのは、
生ビールの泡のクリーミーさが
そのへんの居酒屋レベルを遥かに凌ぐことです。

そして、
メニューの下の方に書いてある
「お子様が近くにいらっしゃるときは、禁煙にご協力お願いします」

そんなこと書いてあるラーメン屋さん、ありますか?

ほかにもいろいろあって、
「僕がいっとうやを選ぶ理由」
っていう小冊子がかけそうなくらいなんですが。(笑)

好きっていうのはいいなあと思います。
大好きなお店で食事をするっていう喜び。
きっとツルハシブックス2Fのイロハニ堂もそういうお客さんがたくさんいるんだろうなって。

そして。
新潟大学前の居酒屋「よし半」
昔ながらの大衆居酒屋です。

僕が大学の頃から残っている居酒屋は
おそらく4,5件くらいしかないのではないかな。

チェーン店や激安店は、飲み放題もついて、2000円とか
いう破格の価格でやっています。
ただ、酔って盛り上がればいい、という人は、
そちらを選択するでしょう。

そこで、このメニューの言葉
その店を選ぶ自分が好き

熱い。
素晴らしい。
なぜ、私たちは飲み放題をやらないのか?
私たちにとって「価値」とはなにか?
これを表現しています。

そして、学生のゼミの飲み会などでは、
気の利かない学生に対して、
「ほら、先生のコップ、空になってるよ」
というおせっかいぶりを発揮。
そんなエピソードに詰まったお店、よし半。

もちろん料理のクオリティも素晴らしく、
特に、定番のもつ煮と牛すじ煮は、毎日売り切れになるほどの人気。
ただ、立地的に駅からは15分~20分くらい歩くことになるので、
その点だけ、冬や悪天候のときはつらいかなと。

遠方の方、ツルハシブックスにご来店の際は、
ぜひ行ってみて欲しいお店です。

選ばれる店、
いや、選ばれ続ける店は、
「その店を選ぶ自分が好き」なお客さんに支えられたお店です。

あなたのお店は、
「最高のコストパフォーマンス」で勝負しますか?
それとも、
「その店を選ぶ自分が好き」なお客さんのリピート率で勝負しますか?

ラーメン屋や居酒屋のようにメニューでも勝負できるお店ではなくて、
どこで買っても、誰から買っても同じだという商品を扱っているお店には、
必須の問いになってくるのではないでしょうか。

ラーメン屋や居酒屋も、激しい競争の中、
そうやって伸び、そして残ってきたのに、
本屋はそれをやらずに消えていってどうするんだと強く思いました。

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Posted by ニシダタクジ at 07:12│Comments(0)日記
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