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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2014年07月13日

自己肯定感と商店街

大学生の自己肯定感が低いと言われる。

自己肯定感の低さは、
「自信がないから行動できない」
という行動力の低下を引き起こし、

学生時代に「何かやった」という経験が得られないために、
就職活動でもアピールすることがなく、苦労することになる。

では、自己肯定感をどのように引き上げていくことが
できるのだろうか。

よく言われるのが「成功体験」の少なさ
だから、「成功体験」を積ませることだ、と言われる。

しかし、
そもそも、自己肯定感の低い学生は
挑戦がなかなか起こらないのだから、
「成功体験」を積ませることは非常に難しい。

では、元に戻って、
そもそも自己肯定感の低さは何に起因しているのだろうか。

「成功体験の少なさ」は
もちろんそうなのだろうが、それ以前に、
「承認欲求が満たされていない。」
というところにあるのだと思う。

家庭環境や地域環境、
さらには学校での学習環境上、
「ありのままの自分を受け入れてもらう」ということが難しく、
また、勉強があまり得意でない場合、
現在の中学校高等学校では、「承認」を得る機会は非常に少ない。

友人関係も、特に女子の場合、
「世間」のチカラが強く、
集団の中での役割を果たすことで
ようやく承認を得ることができる。

しかしそれは「集団的承認」であり、
ベースとなるような「親和的承認」(ありのままのじぶんを受け入れてもらう)
というものではない。

だからこそ。
商店街の出番だ。

高齢者ばかりの商店街だから、
若者が寄るようなお店をつくって、若者も来るようなまちを。
というのがよく行われることだが、
それって、パルコやイオンの魅力を上回る価値を継続して作れるのだろうか?

そうではなくて、「高齢者ばかりが歩いている」。
キャリア形成上の商店街の魅力は、実はまさにそこにあるのではないか。

つまり。
昨年、フレッシュ本町商店街での3週間のインターンシップの運営中、
近所のお店の方々からたくさんの差し入れを頂いた。
そして報告会ではみな口々に、
「大学生が歩いているだけで活気が出た」と言ってくれた。

つまり、商店街の方々は、ニコニコしながら活動を見守っていることになる。

僕はここに「親和的承認」の体感が可能なのではないか、と思う。
「自分は若いだけで価値があるのだ。」と思える。
それは言葉で言ってもらうわけではないのだけど、
商店街で活動しているうちに徐々に体得されていく。

そして、次に行動意欲。
日々、声をかけてもらったり、差し入れをもらったり、関係性が徐々にできていく。
そして、店主のお人柄に共感し、好きになり、応援したくなる。

すると、行動が起こる。
「自己肯定感」を高めるために、ではなく、
自らの中から出てきた「貢献欲求」を満たすために、
行動するようになる。

「承認」⇒「共感」⇒「貢献欲求」⇒「行動」

というようなプロセスを経て、行動が起こるのではないか、
ということだ。
行動が起これば、あとは成功体験を積み重ねるだけだ。

これは「キャリアドリフト」的な行動動機づけと呼べるのかもしれない。
キャリアデザイン的な行動動機づけは、
「目標・夢」⇒「長期計画」⇒「短期計画」⇒「行動」
というパターンになっているかと思う。

しかし、残念ながら、この場合、
「目標・夢」が強いものではないと、
行動の動機づけも弱くなってしまう。

商店街のあたたかいオヤジたちに出会い、世の中の広さを知り、
なんか、いい人たちだから役に立てることないかな、と思い、
何か行動したくなる。

そんな動機づけから始まる行動が、
自己肯定感を向上させ、
自らのキャリアの出発点になっていくのではないか、と思う。

自己肯定感と商店街

「うちのまち なじみのお店 ものがたり」はきっと、そういう企画だし、
「たまたま、本屋に行ったら誘われた」
というような入り方が、とても面白いなとあらためて感じた。

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Posted by ニシダタクジ at 05:16│Comments(0)就職
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