プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 105人
オーナーへメッセージ

2014年08月17日

出会うことが生きること

出会うことが生きること
「アイスブレイク」(今村光章 晶文社)

ひさしぶりの朝活読書。
いいですね、この本。

なぜ、アイスブレイクが必要なのか、
アイスブレイクがどう社会を変えていくのか?
そんなことが書いてあります。

そして
変わりつつある社会の中で、アイスブレイクが果たす役割は
大きいと感じさせてくれます。

ラストのチャプター7で著者は熱く語ります。

~~~ここから引用

大げさかもしれないが、アイスブレイカーは、
生きる原理を変革する役割があることも認識しておかねばなるまい。

定型化して簡潔に言えば、
「所有の豊かさ」から「存在の豊かさ」へ、
つまり、なにかを持つことで満足する生き方から、
だれかとつながって共にある存在としての生き方へ、
生きる原則を変革する可能性があることを理解しておかねばなるまい。

(中略)

日本では、高度経済成長期からバブル期が終焉するまで、
1960年ごろから1995年ごろまでの約30年間は、
金を稼ぎ、いい労働者と消費者になることによって、
人々は自己実現を果たしてきた。

大量生産―大量消費―大量廃棄の
システムを循環させていくためには、
人々が消費財を「持つこと」によって
アイデンティティを保ち、喜びとする心性をつくらねばならなかった。

その時は将来への夢があり、社会に期待が持てた。
生活はよりよくなるという予感もあった。

「わたし、イコール、わたしが持つもの」
というパターンで自己認識が進んだ。
「所有の豊かさ」が人生の目標ともなっていた。
それで自己充足感を感じた人もいたはずだ。

(中略)

持つことの豊かさを放棄しなければ地球環境問題は解決しない。
社会全体が持続不可能な時代にあって、
消費産業社会から未来の持続可能な社会へという
パラダイム変換が進む中で、個々人も生き方を問い直されている。

(中略)

自分が「なにかを持つ」からではなく、
だkれかとの「関わりを有する」からこそ自分がそこにいることを確認できる。
そういう時代になりつつある。

(中略)

存在の豊かさとは、
他者とともに「ある(共存する)」という生き方である。

~~~ここまで引用

鋭い一節に思わずうなる。

特にこの部分。

「大量生産―大量消費―大量廃棄の
システムを循環させていくためには、
人々が消費財を「持つこと」によって
アイデンティティを保ち、喜びとする心性をつくらねばならなかった。」

システムを循環させるために、
そのような「心性」を「持たねばならなかった。」
きっとこれが真実なのだろうと思う。

それはその当時、
多くの人が一丸となってなり遂げたものだ。
しかしながら、
すでにそのようなモデルが通用しない。

人口減少
高齢化
環境問題
など、多くの理由で、そのシステムを維持していくことは不可能なのは明らかだ。

そのとき。
僕たちはどう生きるのか。

著者の言うように、
「存在の豊かさ」を追いかけて、
他者とともに「ある(共存する)」生き方を目指していくこと。

そのためにできることがたくさんあるなあと思った。
まずは僕がアイスブレイカーにならなきゃね。

同じカテゴリー()の記事画像
「自分とは何か?」に応えてくれる活動
演劇のような本屋、劇団のような会社、劇場のようなまち
子どもたちは「仕事」と「遊ぶという行為」を失った
「あそび」の復権
まだ途中なんですけど、、、
「自分をひらく」面白がり屋を育むまち
同じカテゴリー()の記事
 「相互評価」ゲームからの越境 (2024-03-27 07:28)
 「自分とは何か?」に応えてくれる活動 (2024-03-23 10:07)
 演劇のような本屋、劇団のような会社、劇場のようなまち (2024-03-23 08:10)
 子どもたちは「仕事」と「遊ぶという行為」を失った (2024-02-11 09:24)
 「あそび」の復権 (2024-02-11 08:21)
 まだ途中なんですけど、、、 (2024-01-20 07:55)

Posted by ニシダタクジ at 07:07│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。