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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年02月04日

「就職」活動より「就社」活動

「就社ではなく就職である」
就職活動中の学生に送る定番メッセージ。

大企業やCMで聞いたことのあるような、
会社名で決めるんじゃなくて、
ちゃんと自分の将来キャリアを考えて、
仕事選びをしろ、という意味で使われることが多い。

「就職」活動より「就社」活動
「自分らしいキャリアのつくり方」(高橋俊介 PHP新書)

の高橋さんによれば、
これは明らかな誤解だという。

~~~ここから一部引用

もちろん、
自分がどんな職業に向いているかを
考えるのは、学生の場合、
それが思い込みの域を出ないとしても、
自分自身を理解する意味では十分に意味があると言えるだろう。

しかし、同一業界であっても、会社によって
企業風土や文化、あるいは事業ビジョンや戦略
などは決して同じではない。

つまり、働く環境やそこで築けるキャリアも、
会社ごとに違ってくると考えたほうがいいのである。

アメリカのサウスウエスト航空は
ユニークな会社として知られているが、
この会社では、お客さんを楽しませる能力が
もっとも重要視されているのである。

サウスウエスト航空では、
いまやっている仕事が合わないと
思えば、同じ社内で別の職場に異動することができる。

しかも会社は「1日体験デー」という、ほかの職場の
業務を実際に体験できる日を設けて、
積極的に支援しているのである。

なぜならば、
サウスウエスト航空では、
職種適性よりも会社適性が大事なので
誰かを楽しませたいという会社の求める能力を
もっているなら、働きやすい職場で長く頑張ってもらったほうがいいとの
考え方に立っているからだ。

(中略)

このように会社は千差万別なので、
単純に業界や業種だけで会社選びをするのは
実はたいへん危険なのだ。

むしろ就職活動で大事なのは、
足で稼ぐ定性情報のほうである。

興味のある会社があれば、
実際にその会社を訪問し、自分の目で職場を見る。
あるいはそこで働いている人に話を聞いてみる。
同業他社の人にヒアリングしてみる。
ネットで評判を検索してみる。
その会社で働く自分をイメージし、どんな気分になるかで判断するのだ。

また、こういうことは
感情予測機能が優れている人ほどうまくできるので、
学生時代は役に立ちそうな資格を取得してリスク回避をしようと
考えるより、さまざまな経験をして教養を高め、
感情や直感を磨いていくことが大切なのである。

~~~ここまで一部引用

うーん、いいねえ。
高橋先生。
おっしゃる通りですなあ。

終身雇用の時代が終わった。

おそらくは特殊な技能や資格を必要とする仕事や
プロスポーツ選手や芸能人などのエンターテイメント系、
もしくは財閥系などの超一流企業に入社する人以外は、

「どうせ転職する」と考えていたほうがいいし、
本人だってそう感じているだろう。

「一生を御社のために尽くします。」
などと口では言っているかもしれないけど、
その「御社」はあと何年存在し続けるか定かではない。

つまり、「どうせ転職」するのである。
転職する前提で考えてみると、

特に文系の仕事’(オフィスワーク)の場合、
問題となってくるのが、
「スキルがたまっていかない」ということだ。

もちろん知識は増えていくだろうが、
同じ業界だとしても、会社によってやり方が違うので、
必要とされるスキルは変わってくるのがふつうである。

そうだとすれば、自分の適性を考え、適職を探り、
その後、業界研究をして、
自分の受かりそうな会社とチャレンジしたい会社を受けていく、
みたいな受験勉強の延長線上のような就職活動で
本当にいい就職ができるのだろうか。

高橋さんの言うように、
「就職」活動より「就社」活動、
つまり、この会社の雰囲気は私に会いそうだ、とか
この社長の理念には賛同できる、とか、
コーヒーの趣味が一緒だ、とか(それは極端かも)

そういう相性で就職を決めたほうが
かえって、充実した仕事ライフになるのではないか。

そのためには、
高橋さんも言っているように、
感性と直感力を磨いていくことがとても大切だ。

そうそう。
そのためには、たくさんの人に会い、
たくさんの活動をして、
場数を踏んでいくことが何よりも必要だと思う。

1年生のときから
地域で何かチャレンジしてみる、
何かNPOに所属してみる、
インターンシップをしてみる、

というような「やってみる」ことが
とても大切になっていく。

そうやって、感性と
「やればできるかもしれない」という
成長思考を手に入れることが
大学生の就職にとって、もっとも大切なことなのではないかと僕は思います。


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Posted by ニシダタクジ at 06:54│Comments(0)就職
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