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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年04月13日

専門家になってはいけない

専門家になってはいけない
「努力する人間になってはいけない~学校と仕事と社会の新人論」(芦田宏直 ロゼッタストーン)

非常に面白いですね。

「学校とは何か?」
を問いかけてきます。

~~~ここから一部引用

学生時代と社会人になってからの
勉強の一番の違いは「必要かどうか?」です。

社会人になると毎日毎日
「必要な」勉強に迫られます。
勉強しないと上司から怒られるし、
仲間にも迷惑をかけるし、お客様にも満足してもらえません。

「必要」「必要」の連続を「経験を積む」と言います。
経験を積みながらその道の「専門家」になる。
これが職業人の学習の傾向です。

それに反して、学校での勉強は、
そういった意味で誰かに迷惑をかけるわけではありません。
赤点をとって落第したら親には迷惑をかけるかもしれませんが、
ほとんどが自業自得です。

これが学校教育の甘さのように見えますが、
そうではありません。

慶応大学の高橋俊介先生は
企業人材マネジメントの第一人者と
呼ばれている人ですが、

高橋先生が言うには、
企業の人材を配置する上で重要なことは、
その人が学んだ専門よりも少しずれた部署に
その人を置くことだ、と言っていたそうです。

専門的な仕事、得意な仕事は常に同じやりかたでやってしまう。
好きなことであっても同じです。
ある意味で「発見」がない。
そして専門家であるがゆえに素人の意見は聞かない。

日本の携帯業界(パソコン業界も)を劇的に変えた
iモードをつくった松永真理さんも
インターネットをやったことがない、
携帯電話を持ったこともない人だったそうです。

企業の活動は利益を追求する。
「利益の追求」というのは
無駄を省き、合理性を追求するということです。

1つ成功モデルをつくると
より時間をかけずに短時間で実現する。
すると、割り算の発想になっていく。

「ブランド」というのは、
その会社が割り算だけで成り立つようになった状態のことです。

ブランドという「城壁」のような内部に専門家が増えていく。
専門家とは、「城壁」の内部に存在する人材のことです。
新しいことを考えなくなる人、壁の外で起こっている変化に目を向けない人のことです。

~~~ここまで一部引用

芦田さんはだからこそ
掛け算の発想で「城壁」を飛び越えろと言います。

そしてそのためには、
「必要」とは無縁の勉強をすることが大切だと言います。
知ったかぶりをしないで、
好奇心を信じ、子どものように純粋で無垢な勉強をすることです。

だからこそ、読書が大切なのだと芦田さんは言います。

学校を卒業して出ていく社会は
高度に効率化された「分業」の世界です。
それこそ「専門家」だらけです。

しかし、部分だけを見て、
価値を生み出すことは難しいのです。
「全体」を見る、あるいは「心」を見る
ことがイノベーション、あるいは価値を生み出すのです。

「心」を学ぶのは読書によっても
鍛えられます。

「効率的」に読むのではなく、
「心」を読む。
それはじっくりと時間がかけなければできませんし、
成果が分かりにくいものです。

そう。
だからこそ読書習慣が大切なのです。

という本を昨日の朝読んだので、
思わず買ってしまった本はこちら。

専門家になってはいけない
「大きなかぶはなぜ抜けた?」(講談社現代新書)

いいですね。気になります。
こういう本を読むようにしないと、
どんどん専門家(≒専門バカ)
になってしまいます。

そんな「非効率的」だけど「全体」や「心」を学ぶ
読書の世界を中高生にも伝えたいなあと思って、
「暗やみ本屋ハックツ」があるのではないかなと
思います。

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Posted by ニシダタクジ at 07:18│Comments(0)学び
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