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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年04月20日

「ほめる」で自信は育たない


「ほめるな」(伊藤進 講談社現代新書)

ここ数年、新潟の引きこもり・ニート支援の現場で思っていたこと。
共感無くテクニック的にほめる行為にプラスの要素はなく、
ただ、立場を固定する効果しかない。

「ほめて自信を育てる」
などと言うが、それは本当だろうか?

現場で若者たちを見ている限り、
ほめることで自信が育っているようには思わない。

北海道教育大で教育心理学を専攻している著者の
お話は、まさにこれを言語化したものだった。

「教育の根本目的は自立を支援すること」
「ほめる教育は動物に芸を仕込む方法と一緒」
「他者評価に依存する子どもを育てる」
「ほめることで自立から遠ざかる」

「外発的動機付けによる学習を習慣づける」
「内発的動機付けを失っていく。」
「自然にほめるVS意図的にほめる」
「自然にほめるであっても、場合によっては危険」

などなど、
キーワードがつづく。
共感する部分が多い。

僕は2006年から、大学生に関わり、
学生の「地域でのチャレンジ」をどうプログラムするか?
というお題に対して向き合ってきたが、

もっとも深刻なのは、
「自信がない」ということである。

そしてそのひとつの原因が、
「他者評価をベースにした学習」
であると感じてきたからだ。

「他者評価」を重視すると、チャレンジするのは難しい。
チャレンジするということは
超一流の野球選手でさえ、7割くらいは失敗するということを意味するからだ。

失敗⇒他者評価が下がる。
これを極度に恐れてしまうからだ。

このひとつの要因が
「ほめる教育」にあるのかもしれないと思った。

とある国立大学の先生が言うには、
インターンなど、挑戦的なプログラムに参加しない
大学生の理由で挙げられるのが、

「途中でやめると、ほかの人に迷惑がかかるから」
と言うが、その本心は、
「途中でやめることで、他者評価が下がり、
それによって自己評価が下がるのが怖いから」

そう。
国立大学に合格したという
「自己評価」をなるべく下げないように、
維持していくこと。
果たして、それを「自信」と呼べるのだろうか?

本当に身に付けるべき自信とは、

「自分はできる」ということではなくて、
「とりあえずやってみたら、できるかもしれないし、
できないからもしれないけど、まあそこから学ぶことはあるだろう」
という自信なのではないか。

そして、それを体感させることこそ、
自立への支援なのではないか。

やってみて、結果が出て、
失敗だとしても、そこから振り返って、
何を学んだか?を考える。
そして「やらないよりもやってよかった」
と思えるかどうか?

それを繰り返していくことこそ、
自立への支援になるのではないか?と感じた。

この本の著者の熱い気持ちが伝わってくる箇所は以下。

子どもや若者への真の愛情とは
1 無償の愛であること
2 やさしさと厳しさをかねそなえた愛情であること
3 子どもや若者をひとりの人間として尊重する愛情であること。

そして彼らの自立のためにインタラクティブ型支援が必要で
その三条件
1 ひとりの人間として尊重する
2 コミュニケーションが双方向的
3 コミュニケーションが創造的

これがこれからの「学びの場」のカタチになっていくと思う。
そしてそれは無数につくる必要があり、
まちの本屋や商店街でも可能になると思う。

まちを学校に、ではなく、
まちに無数の秘密基地をつくる。

大人の入った「秘密基地」とは、
きっとインタラクティブ型支援が
おこるような場所のこと。

入ってくる中学生をひとりの人間として尊重し、
双方向的で創造的なコミュニケーションを行う場であること。

「暗やみ本屋ハックツ」や「ツルハシブックス」も
そういう場所でありたい。

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Posted by ニシダタクジ at 07:45│Comments(0)
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