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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年05月29日

地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

地下古本コーナー「HAKKUTSU」だけが
ツルハシブックスなのではない。

しかし、メディアに出る、ということは、
「わかりやすい」ということが大前提となる。

そして、
メディアに出る、
ということそのものに価値があるわけではない。

ツルハシブックスは、
中学生高校生大学生へ
「機会提供したい」
という思いが詰まった本屋さんであると言えるだろう。
地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

機会を提供するには、
彼らとコミュニケーションしなければ始まらない。

第1に空間づくり。
駅前にある「新刊書店」であるという立地・空間は、
・蛍光灯ではなくハロゲンランプ(これが意外に重要)
・立ち読みだけで買わなくてもOK
・本が入れ替わることによる空気の入れ替え

第2に仕掛けづくり。
・地下古本コーナーHAKKUTSUによる機会
・カラバコによる自分の作品を展示販売する機会
・屋台を開放することによる商売体験の機会

第3につながりづくり
・イベントの開催によるお客同士のつながりづくり
・ツルハシ号によるインパクト

地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

これらを通して、
お客は、自分自身の存在を認める第1段階。
⇒いわゆる「親和的承認」の段階。

そして、本を読んだりイベントに出たりする第2段階。

さらには屋台やイベントを実際に主催するという
第3段階に向かっていく。

もちろんこれは、
順番に起こるのではなく、
何度も繰り返して起こることだ。

~~~ここからエピソード

昨年中学2年生だったMちゃんは、
バスケ部を辞めたあと、情熱の向ける先がなくて、
何をしたらよいかわからなかった。

お姉ちゃんの塾の送迎のついでに立ち寄った
駅前の小さな本屋さん。

そこにいたちょっと変わったおじさんに、
「それなら、屋台をやってみないか?」
と誘われた。

なんだかよく分からないけど、
楽しそうだったので、友達を誘ってお菓子を販売する屋台をやってみた。

屋台をやると、たくさんの人と話をせざるを得ない。
こうして、たくさんの人と知り合いになり、
世界が広がった。

販売は、売れたもの、売れなかったものがあり、
次の機会にまた工夫してやってみることにした。

~~~ここまでエピソード

ツルハシブックスはそんな、機会提供の場。

2010年9月。
僕は玉川大学の教育学部(通信)を中退した。
2004年に編入したので6年間在籍したことになる。

2005年のスクーリングのときに、
「あ、僕のポジションは学校じゃないな」と直感したのだけど、
せっかく入ったのだから、と
2006年に介護体験、2007年に教育実習を経験。

教育実習直後に起きた中越沖地震のボランティアに
全力を投じていたら、レポートが書けなくなって(言い訳)
残り20単位をとれず、あえなく中退することになった。

「学校じゃないな」と直感したのは、なんだったのか。
当時は単なる直感だったのだけど、

ひとつは、目的ありきの授業づくりが合わなかったのかもしれない。
「指導案」というのがあり、指導の目標とか達成度の評価の仕方が
あるわけだけど、そのようなものと相性が合わなかった。

そしてもうひとつは、
学校じゃなく地域の中にこそ
教育の場を作らなければいけないのではないかと思っていたこと。

最後に一番インパクトがあったのは、教育実習の時に、
音楽部や美術部の生徒たちが、教室にいるときと
まったく違う表情をして部活をやっていたこと。
その横顔がとても輝いて見えたこと。

「地域の中で中学生高校生大学生に
機会提供をする第3の場所をつくりたい」

言語化するとしたら、きっとそういうことだ。
たまたまその手法が本屋さんだった。

ツルハシブックスとは、そういうものだと思う。

だから、
レジに立っているサムライは、
特に中学生高校生大学生が来たら
積極的に話しかけなければならない。
まあ、タイミングもあるけど。

機会を提供するということがミッションだからだ。

子どもを社会化するという役割において、
「地域」の役割は
「多様な価値観を見せること」
「正解がひとつではないと伝えること」
だと、この前公開講座で聞いた。

「家庭」の役割は、
「自分はかけがえのない存在である」という
自己肯定力をつけること。

その2つにはゴールがない。
1歩、前に進めることしかできない。

だから、
「なんのためにハックツをやっているのか?」とか
「発掘した若者にどうなってほしいか?」と聞かれても答えられない。

そして、
多様な価値観を知ることと、
自己肯定力をつけることは、
数値では測り得ない。

しかし、それでいいのだ。
そんな「機会提供」をしているのだと思っていればいい。

僕たちは教育者ではないのだから、子どもを導くことはできない。
できることは単なる「機会提供」に過ぎない。

地域の中で中学生高校生大学生に「機会提供」をする第3の場所をつくりたい

きっとツルハシブックスのような「場」(本屋ではないかもしれない)は
これから全国にどんどんできていくはずだと思っている。

まだ見ぬ15歳が、きっと待っている。

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Posted by ニシダタクジ at 06:20│Comments(0)思い
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