2015年09月28日
本が手紙だった頃
SANCTUARY(高橋歩・磯尾克行 サンクチュアリ出版)
僕がサンクチュアリ出版の営業になる
きっかけをくれた1冊。
「この本を売りたい」って心から思った。
久しぶりに古本屋さんで見つけ、思わず購入。
やっぱりラストの「空」の歌は泣けるよね。
いまだに越後線の車内で読みながら小針駅停車中に
涙していたことを思い出す。
こんな仲間たちと仕事がしたいなあって
心底思った。
そういう意味では、
ちゃんとそこに向かって歩いて来たのかもしれないなあと
思った。
そして、この本を読み直して、
改めて原点に返る。
倒産寸前のサンクチュアリ出版を救ったのは、
「辞めることから始めよう」(笠原真澄著)だった。
仕事を辞めようか悩んでいた
高橋さんの彼女に贈る1冊の本。
必死でPR活動をした発売後、
しばらくすると全国の読者から、手紙が届いた。
「この本と出逢えて、心からHAPPYです。
こんなに素敵な本を出版してくれてありがとう」
そう。
「手紙」が届くということ。
きっとそれが出版という仕事の醍醐味なんだろうなって。
1人に向けて思いを込めて書かれた手紙が、
複数の人に届く。
しかしそれは、複数の人向けに書かれたものではなくて
やっぱりあくまでひとりの人に向けて書かれた手紙なのだろうなと。
かつて本は手紙だった。
いや、きっとこれからも。
「手紙」じゃなくても、「マーケティング」
というような方法で売れた時代が
少しだけあったのだろうと僕は思う。
「手紙」のような仕事をしなくちゃね。
キミに逢えたこと 感じあえたこと
すべてが僕の力になる
言葉はいらない 翼を広げて
時代の風になろう
(SANCTUARY本文中の「空」より)
Posted by ニシダタクジ at 06:20│Comments(0)
│日記
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