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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年12月10日

豊かさとは何か?という問いを売る

答えのない時代。

いや、本当は答えなんかなかったのだけど。
産業革命以来の工業社会においては、
「効率化」が正解だった。

戦後の復興も、
朝鮮戦争の特需により、
また劇的な人口増による内需の拡大。

これによって50年にもわたる
「答えのある時代」を過ごすことになる。
大企業、公務員、キャリア設計。

大学生の少なくない人たちが
現在のいわゆる「就活」に疑問を感じている。

その根底には、
「答えのない時代」の実感を得ているにも関わらず、
世の中は方程式のような答えへのプロセスを強要するからではないだろうか。

世の大学生たちに伝えたいのは、
それは仮説にすぎないということ。
わずか50年。
産業革命以降を含めても、150年でしかない。
これについてはまた明日、書こうと思う。

仮説を立てる
試行してみる
振り返る

この繰り返しによって、
自分なりの「現時点での答え」
を出していくしかない。
時代や社会が変われば、答えは変わる。

いま。
お客さんがもっとも欲しているものは何か?

お客さんの中でも切実である中学生高校生大学生が
もっとも欲しているものはなんだろうか?

それはおそらく。
「豊かさとは何か?」という問いである。

それは、経済社会に生きる我々にとっては、
何のために生きているか?
とほぼ同義語であるのかもしれない。

「大切なものはなにか?」
と言い換えてもよい。

圧倒的に支持されている店。
これからも伸びていくであろうお店やプロジェクトには、
「豊かさとは何か?」という問いがあり、
その問いに対するお店の提案がある。

クルミドコーヒーは、
手間をかけたものに、それだけの対価を払うという想像力
が豊かさではないか?
と問いかける。

カキモリは、
紙と表紙やインクを選んで大好きなノートをつくるという「たのしく書く」
が豊かさではないか?
と問いかける。

電通中部の都築さんは、
「震災を考え続ける」という問いに集中して、CMを作る。
電通関西の日下さんは、
「商店街ポスター展」を通じて、豊かさを問いかける。

プロダクト(製品・商品)に落とし込むと、
それはわかりやすい言語となる。

「豊かさとは、クルミドコーヒーで650円のコーヒーを飲むこと」
https://kurumed.jp/
※音がなります。

「豊かさとは、カキモリでオーダーノートをつくること」
http://www.kakimori.com/works/pg1.html
※760円からオーダーノートがつくれます。

そういえば、
僕自身も、大学時代からずっと、
「豊かさとは何か?」という問いの中にいた。

まきどき村。
「人生最高の朝ごはん」と名付けられた朝ごはん会は、
まさに「豊かさとは何か?」という問いに対する
僕なりの表現活動である。
表現活動だったからこそ、続けてこれた。

ツルハシブックス。
中学生高校生大学生にとっての
第3の場所と第3の大人を提供すること。
彼らは「豊かさとは?」の問いの前段階にいるので、
そんな機会を本や人との出会いを通じて提供することだ。

そういった意味では、
暗やみ本屋ハックツと先日参加した旅する図書館は
近いのではないだろうか。

「豊かさとは何か?」という問いを売る。
その対価はお金だけでなく時間だったりするのだけれど。

そしてそこに参加する人は、
「豊かさとは?」という問いに対しての答えがほしいわけではなく、
一緒に考えたいのだろうと。
そして、一緒に考える仲間がほしいのだろうと。
きっとそういうところに潜在ニーズがあるのだろう。

「コメタク」はそういった意味で、すごいプロジェクトだと思う。

入り口となるプロダクト(米や関連商品)があり、
参加することができ、(何かを作れるとなおいい)
そこでともに考えることができる。

豊かさとは何か?という問いを売りながら、
お客さんと一緒に考え、一緒に未来を創っていく、
そんな米屋×本屋を僕はつくりたい。

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Posted by ニシダタクジ at 06:36│Comments(0)学び
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