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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2015年12月25日

世の中を変えるのは「世代交代」

世の中を変えるのは「世代交代」
「君に友だちはいらない」(瀧本哲史 講談社)

ひとりきりのクリスマスに最適の1冊。(笑)

冒頭は、「グローバル資本主義」の話から。

~~~ここから引用

「グローバル資本主義」とは、世界全体がひとつの市場になって、
「消費者」と「投資家」のおカネを引きつけるために、
世界中のあらゆる「企業」が国境を越えて競争している状態のことを指す。

世界中の消費者は、自分の必要としている
品質の製品を、世界中から探して「もっとも安く」
手に入れることができる。

投資家は、全世界の会社のなかからもっとも効率よく儲けさせてくれる
会社やプロジェクトに資金を提供し、そうでない会社・プロジェクトからは、
一瞬にして資金を引き上げる。

(中略)

グローバル資本主義というと、
何か凶々しい「化け物」のようなものを思い浮かべがちだ。
だが、その正体は、私たち一人ひとりの「少しでもよいものを、より安く買いたい」
という思いの集積にほかならない。

(中略)

この「グローバル資本主義」は、
これまで日本がお家芸だった、
「よりよい商品をより安く大量生産する」
というビジネスモデルを急速に葬りつつある。

中国や台湾、韓国、そしてインドなどの
新興国の生産技術が格段に向上して、
ハイテク家電も、パソコンも、「コモディティ」となったからだ。

「コモディティ」というのは、
もともと「日用品」を意味する言葉だが、
経済学では
「どのメーカーの製品を買ってもたいした差がない成熟した商品」
のことを指す。

テレビ、携帯電話、パソコン、自動車といった
20世紀にわれわれの生活を一新した製品はすっかり
コモディティとなった。

(本文より引用)

なるほど。
この前の「茨城学」で水戸市の沼田さんが
茨城県はコモディティ王国だと説明していたけど、
競争相手は日本だけじゃなく世界なのだなあと。

じゃあ、どうすればいいのか?

瀧本さんの答えは「仲間」をつくることだと言う。
友だちではなく、「武器としてのチーム」をつくることだと言う。

と、そんなイントロダクションで始まる1冊。

友人へのクリスマスプレゼントにしては
ちょっとウィットに富みすぎているかもしれない。

第1章から熱いですので、今日はこれを紹介する。

~~~ここから一部引用

人類の歴史上、自然科学においてもっとも劇的な
パラダイム・シフトといえば、天動説から地動説への
転換であったことは間違いない。

中世の西洋社会において、
カトリック教会公認の世界観であった「地球中心説」
に異を唱えることは異端尋問のすえに火あぶりの刑に処されかねない危険があった。

16世紀にコペルニクスが地動説を提唱した以降も、
地動説の信奉者は長年にわたって激烈な迫害を受け、
その考えを「棄教」するよう強制されていたのである。

科学史家のトーマス・クーンは、丹念に史書を追って、
いつどんなきっかけで地動説が主流になったのか、
探っていった。その結果、実に興味深いことが分かった。

私たちが想像するに、
天動説信奉者と地動説信奉者が膝を突き合わせ、
どちらが正しいか議論した結果、
「私たちが間違っていました。今日から天動説を捨てて、地動説に宗旨変えします。」
という人が増えたことによって地動説が天動説にとってかわったと考えるのが自然だろう。

しかし、そうではなかった。
天動説信奉者のほとんどは、
「地球が世界の中心である」ということを最期まで
心の底から信じてこの世を去っていった。

それならばどうして天動説はあるときから見捨てられたのか。

クーンは研究の結果、その理由を
「世代が入れ替わったこと」だと喝破した。

天動説の学者のほとんどが死に絶えて、
新しい世代のほとんどの人が
「天動説なんて非科学的な考え方を支持するヤツは、
頭おかしいじゃね?」と思うようになったからなのだ。

そうやって天動説は天文学の世界から消え去っていったのである。

~~~ここまで引用

著者が伝えたいことは、
大きな世の中のパラダイム・シフトというのは
「世代交代が引き起こす」ということ。

自分たちが信じる新しいパラダイム、
必要とされるパラダイムの信奉者を少しずつ増やしていくこと。
そうやって「仲間」をつくっていくうちに、
いずれ旧世代は死に絶えて、新たなパラダイムの時代となるのである。

ビジネスの世界でも、停滞している分野ほど、ベンチャー企業が有利なのはそれが理由だ。

クーンはこうも言っている。

世の中を変えるのは、いつの時代も、世界のどこであっても、
古いパラダイムや価値観にとらわれていない新人(ニューカマー)である。

新しいパラダイムが必要になっているというのは、
これまでの価値観が役に立たない状況になっているからにほかならない。
まったく前例が通用しない状況の中で、新たな環境に
いち早く適用し、生き残っていくのは、常に若い世代なのである。

~~~なるほど。

だから、チームをつくれ、と著者はいう。

新しい価値観も、新しいパラダイムも、
ひとりだけの力では世の中に広めていくことは難しい。
自分とビジョンを共有し、その実現に向けて行動する仲間を見つけ出して、
初めてスタートラインに立てる。
きっと、大学時代や20代のときにやることってそういうことなのだろうなと思う。

そのときに、常に旧世代との戦いがある。

たとえば就職活動において、
親世代が、安定志向で公務員や名の知れた大企業に
就職してほしいと思っていて、その親と自分の価値観が合わないとする。
これは想像している以上に大学生にとってはつらいだろう。

しかし。
その価値観・パラダイムが
もしかしたら、この50年だけの常識だとしたら、

世の中は変化のときをむかえていて、
今がまさにパラダイムが変わる時だとしたら、
もしかしたら親世代の信じることは「天動説」並みに
覆る可能性があるということだ。

いや、この本の冒頭に書いてある通り、
グローバル資本主義の世の中では、
日本のお家芸が通用しない、ということは
日本のお家芸が通用した過去50年とは、
まったく違う価値観で生きていくしかないと思うのだが。

「若者よ、小さなゲリラ的チームをつくり、チャレンジを起こせ」
と著者は呼びかける。

僕もまったく同じだ。
人生は、試作に過ぎないと思う。

試作品を出し続けていこうと僕も思う。

つぎは誰とチームを組もうかな。

いいクリスマスメッセージをいただきました。ありがとうございます。

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Posted by ニシダタクジ at 07:55│Comments(0)
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