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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年03月08日

地位財と非地位財

地位財と非地位財
「幸せのメカニズム」(前野隆司 講談社現代新書)

「キャリアを考える前に幸せにならないと」
と言っていた前野先生の言葉がその通りだなあと。
幸せであれば、うまくいくのですよね。
それはもちろん言葉の力だったりもするのだけどね。

今日は「地位財」と「非地位財」の話。

~~~ここから一部引用

イギリスのニューカッスル大学の
心理学者ダニエル・ネトルが
著書「目からウロコの幸福学」で示した視点、
「地位財」と「非地位財」。

「地位」とはポジション、「財」とはグッズ。
地位財と非地位財

関連記事はこちら
http://www.kaigisho.com/k-plaza/59vo/vo-/05vo.htm

図の左側の地位財は、
所得、社会的地位、物的財のように
周囲と比較できるもの

図の右側の非地位財とは、
健康、自主性、自由、愛情などのように
他人が持っているかどうかと関係なく
喜びが得られるもの

重要なのは、
地位財による幸福は長続きしないのに対し、
非地位財による幸福は長続きするという重要な特徴があること。

それなのになぜ、人は地位財を求めてしまうのか。
地位財を求めてしまうのは、
人間の動物としての本能なのだそうです。

自然淘汰に勝ち残って進化してきた。
よって、子孫を残すためにより有効なことを
目指すようにできている。
重要なのは、競争に打ち勝つこと。

一方で非地位財は
個人の安心・安全な生活のために重要です。
しかし長期的で数値化しにくい。

人間は本能として、
目の前のわかりやすい獲物を狙いにいく傾向がある、と。

~~~ここまで一部引用

なるほどな~。
なんとなくわかる。
どっちが大事か?ではなくて
どっちも大切なのだろうなあ。

そして特に、非地位財のほうは、
測りにくいので、目標との親和性が低いのだと思う。

たぶん、そういうことだなあ。

目的に向かって、目標を立てて、
その達成度が何%か?
という人生を繰り返し歩んでいると、
非地位財よりは地位財を目指したくなる気持ちもわかるなあ。

そういう意味では、
学歴って社会的地位と同じく、
「地位財」だなあと思います。
長続きしない幸福。

地位財と非地位財のバランスをとっていくことが大切だと
前野先生は言います。

本日の最後に、ちょっと怖い言葉を
精神医学・心理学者のランドルフ・ネッシィの言葉です。
(本書より)

「自然淘汰は、人間の幸福など歯牙にもかけていない」
自然淘汰の目指すことは、
「たとえどんなにみじめな人生を送ることになろうとも、
生き延びて子供を作ることだ。」と。

私たちは、
自然淘汰に勝ち残るために今、生きているのだろうか?

と。
そんな問いが浮かぶ一節でした。
まだまだ本は続きます。

僕は地位財でも幸せになれた時代があったのではないかと思っています。
みんな一緒に会社に勤め、家を買い、子どもを育てた。
その競争の中にも、大きな「共感」が宿っていたのではないかと思います。

しかし、それは特殊な時代。
人口が増え続け、経済が成長し、
会社が順調に大きくなった時代の話。

地位財と非地位材のバランスをとっていくこと。
特殊な時代以外は、それがきっと必要なのだろうと思う。

常陸太田市里美・折橋の酒蔵の
リニューアルプロジェクトに参加したときの
あの豊かな雰囲気。

そこには非地位財が詰まっているように感じました。

地位財と非地位財がある。
そんな体感が大学生の早い段階でできるといいなあと思いました。

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Posted by ニシダタクジ at 07:36│Comments(0)学び
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