プロフィール
ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 107人
オーナーへメッセージ

2016年03月10日

同級生の友達を100人作ってはいけない

同級生の友達を100人作ってはいけない
「幸せのメカニズム」(前野隆司 講談社現代新書)

読み直して見ると、
エッセンスが詰まっているなあ。

前野先生のいう幸福度は、
これまで僕がいわゆる「自信」というひとことで
表現しているものの中身のような気がするなあ。

前野先生が
「幸せの四つ葉のクローバー」と名づけた
4つの因子はこちら。

1 やってみよう因子
・コンピテンス(私は有能である)
・社会の要請(私は社会の要請に応えている)
・個人的成長(私のこれまでの人生は、変化・学習・成長に満ちていた)
・自己実現(今の自分は、「本当になりたかった自分」である)

2 ありがとう因子
・人を喜ばせる(人の喜ぶ顔が見たい)
・愛情(私を大切に思ってくれる人たちがいる)
・感謝(私は、人生において感謝することがたくさんある)
・親切(私は日々の生活において、他者に親切にし、手助けしたいと思っている)

3 なんとかなる因子
・楽観性(私はものごとが思い通りにいくと思う)
・気持ちの切り替え(私は学校や仕事での失敗や不安な感情をあまり引きずらない)
・積極的な他者関係(私は他者との近しい関係を維持することができる)
・自己受容(自分は人生で多くのことを達成してきた)

4 あなたらしく因子
・社会的比較志向のなさ(私は自分のすることと他者がすることをあまり比較しない)
・制約の知覚のなさ(私に何ができて何ができないかは外部の制約のせいではない)
・自己概念の明確傾向(自分自身についての信念はあまり変化しない)
・最大効果の追求(テレビを見るときはあまり頻繁にチャンネルを切り替えない)

この4つ。
なるほどな~。
世の自己啓発書っていうのは、
このどれか(特に1)にフォーカスされているのだなあと。

イスと同じで、結局バランスが大事なのだなあと。
そして、1を除き、客観的に評価しにくいものなのだなあと。

今日は、2のつながりと感謝の特に「つながり」について。

~~~以下、本文より抜粋

どんなつながりがいいか、については面白い条件があります。
「親密な他者とのつながりの多様性(多様な人と接すること)と
接触の頻度が高い人は主観的幸福が高い傾向がある一方、
つながりの数(接する人の数)は主観的幸福にあまり関係しない。」
という結果があります。

要するに、友達(親密な他者)が多いかどうかは
あまり幸福には関係ありません。少し意外ですね。

これに対し「多様な友達」がいることは、幸せに影響します。
同じような友達がたくさんいる人よりも、
多様な友達がいる人の方が幸せな傾向があるのです。

つまり、いろいろな職業、いろいろな年齢、
いろいろな性格、いろいろな国籍の友達を持っている人の方が、
そうでない人よりも幸せなのです。
されに、そんないろいろな友達と接する頻度の高いほうが幸せなのです。

(中略)

わかっていることは、友達が多様な人には幸せな人が多く、
友達が均一な人には幸せでない人が多い、という統計的な結果があるということです。

~~~以上、本文より抜粋

うんうん。
そうですね。実感できます。

大学生で言えば、学内で友達が少なくても、
学外にコミュニティを持っていて、多様な人と
ふれあっている人は幸せそうに見えますね。

学生が地域にかかわる、というのは、
そういう意味では、幸せに直結している、のではないか。
とこれを読んで思いました。

そう考えると、
「1年生になったら友達100人できるかな♪」

というのは、まったく幸せにつながっていない。
この「友達」というのは同級生のことですから、
同質の属性を持つ人たちとつながることを意味しますので、
この研究から見ると、とくに意味はないとまでは言わないけど、
幸せにはつながらないのだなあと思いました。

やっぱり、
多様な人と出会い、つながり、
多様なコミュニティに複数属していくこと。

そんな中で4つの幸福度因子が上がっていくような仕組み
を作れたらなあと思います。

ツルハシブックスのような本屋は、
そのひとつの仮説なのではないか、
とあらためて感じる本です。

同じカテゴリー()の記事画像
ベクトルの始点を合わせるというチューニング
アンサング・ヒーローの物語を紡ぐ
「自分とは何か?」に応えてくれる活動
演劇のような本屋、劇団のような会社、劇場のようなまち
子どもたちは「仕事」と「遊ぶという行為」を失った
「あそび」の復権
同じカテゴリー()の記事
 ベクトルの始点を合わせるというチューニング (2024-04-10 09:51)
 アンサング・ヒーローの物語を紡ぐ (2024-04-08 07:16)
 SNSとアイデンティティ (2024-03-30 16:45)
 「相互評価」ゲームからの越境 (2024-03-27 07:28)
 「自分とは何か?」に応えてくれる活動 (2024-03-23 10:07)
 演劇のような本屋、劇団のような会社、劇場のようなまち (2024-03-23 08:10)

Posted by ニシダタクジ at 07:03│Comments(0)
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。