2016年08月31日
いまなぜ、「ワークショップ」か
いまなぜ、「ワークショップ」なのか。
(かかわり方のまなび方 西村佳哲 筑摩書房 ※ちくま文庫からも発売されました)
この本を読みなおす。
当たり前のように使っている
「ワークショップ」とは、そもそも何か。
英語で「ワークショップ」とは、
工房・作業所のこと、つまりハード(建物)のことだった。
しかしわれわれは今日、イベントや会議などの
ソフトな意味として使っている。
「ワークショップ」が拡大解釈的に使われてきたのは、
1900年代のはじめ、T型フォードが世界を席巻し始めた頃であるという。
つまり、
「ファクトリー(工場)ではなく」
というニュアンスが含まれているというのだ。
~~~ここから引用
ファクトリー(工場)の特性は、
「何をつくるか?」があらかじめ決まっている点にある。
そしてそれを効率よく、高精度に、間違いなく生産するための
ラインが設計され稼働する。
一方ワークショップ(工房)では、
「何をつくるか?」はあらかじめ決まっていない。
少なくとも設計図のたぐいはない。
そこには素材があり、道具があり、
「少しでもいいものをつくりたい」意欲を持つ職工が集まって、
互いに影響を与えながら働く。
そしてつくり出すべき「なにか」が、その場で模索されていく。
ファクトリーは量産するが、ワークショップは量産のための空間ではない。
また前者において、失敗はあってはならないもので決して望まれないが、
後者(ワークショップ)では、失敗はむしろ重要な手がかりで、
いい失敗を積極的に得るべく試作が重ねられる。
ファクトリー(工場)は、
システムを所有し管理する側が大きな影響力と権限を
持つ社会を象徴している。
その発展は、素人より専門家が、
生活者より消費財を供給する側が
よりパワフルな社会の深化であった。
一方、ワークショップ(工房)では、
一人ひとりの個人が中心で、権限も分散している。
このようにファクトリーという対立概念を置くと
ワークショップという言葉に込められてきた願いの内実が
少し見えやすくなる。
~~~ここまで引用
わーって。
なるほどーーーって。
これは素敵な一節。
そうそう。
ワークショップは
・あらかじめアウトプットが決まっていない。
・失敗(試作)が歓迎される
・トップに立つ人ではなく、一人ひとりが重要
そうそう。
そうやって「場のチカラ」を高めた
ワークショップの中から「未来」が始まっていくと
僕は思っている。
これは「まちづくり」「地域づくり」の現場、
つまりソフトのワークショップでも同じだ。
そしてまさしく、
地域における若者(たとえば大学生)の
役割はここにある。
あらかじめアプトプットの決まっていないものを
場のチカラを通じて試作し、
実際やってみてふりかえること。
それってプロジェクトだけじゃなくて、
人生そのものなのではないかなあと。
(かかわり方のまなび方 西村佳哲 筑摩書房 ※ちくま文庫からも発売されました)
この本を読みなおす。
当たり前のように使っている
「ワークショップ」とは、そもそも何か。
英語で「ワークショップ」とは、
工房・作業所のこと、つまりハード(建物)のことだった。
しかしわれわれは今日、イベントや会議などの
ソフトな意味として使っている。
「ワークショップ」が拡大解釈的に使われてきたのは、
1900年代のはじめ、T型フォードが世界を席巻し始めた頃であるという。
つまり、
「ファクトリー(工場)ではなく」
というニュアンスが含まれているというのだ。
~~~ここから引用
ファクトリー(工場)の特性は、
「何をつくるか?」があらかじめ決まっている点にある。
そしてそれを効率よく、高精度に、間違いなく生産するための
ラインが設計され稼働する。
一方ワークショップ(工房)では、
「何をつくるか?」はあらかじめ決まっていない。
少なくとも設計図のたぐいはない。
そこには素材があり、道具があり、
「少しでもいいものをつくりたい」意欲を持つ職工が集まって、
互いに影響を与えながら働く。
そしてつくり出すべき「なにか」が、その場で模索されていく。
ファクトリーは量産するが、ワークショップは量産のための空間ではない。
また前者において、失敗はあってはならないもので決して望まれないが、
後者(ワークショップ)では、失敗はむしろ重要な手がかりで、
いい失敗を積極的に得るべく試作が重ねられる。
ファクトリー(工場)は、
システムを所有し管理する側が大きな影響力と権限を
持つ社会を象徴している。
その発展は、素人より専門家が、
生活者より消費財を供給する側が
よりパワフルな社会の深化であった。
一方、ワークショップ(工房)では、
一人ひとりの個人が中心で、権限も分散している。
このようにファクトリーという対立概念を置くと
ワークショップという言葉に込められてきた願いの内実が
少し見えやすくなる。
~~~ここまで引用
わーって。
なるほどーーーって。
これは素敵な一節。
そうそう。
ワークショップは
・あらかじめアウトプットが決まっていない。
・失敗(試作)が歓迎される
・トップに立つ人ではなく、一人ひとりが重要
そうそう。
そうやって「場のチカラ」を高めた
ワークショップの中から「未来」が始まっていくと
僕は思っている。
これは「まちづくり」「地域づくり」の現場、
つまりソフトのワークショップでも同じだ。
そしてまさしく、
地域における若者(たとえば大学生)の
役割はここにある。
あらかじめアプトプットの決まっていないものを
場のチカラを通じて試作し、
実際やってみてふりかえること。
それってプロジェクトだけじゃなくて、
人生そのものなのではないかなあと。
Posted by ニシダタクジ at 06:31│Comments(0)
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