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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2016年09月05日

プロジェクトの成功とはなにか

プロジェクトの成功とはなにか
9月3日4日。
僕は茨城にいた。
「国際岡倉天心シンポジウム」。

プロジェクトの成功とはなにか
その裏で、9月3日、暗やみ本屋ハックツ@上石神井が1周年を迎えていた。

プロジェクトにとって、
「成功」とは、いったいなんだろうか?

経済プロジェクトであれば、
それは「売上」だろう。
もしくは、広告効果を狙ったものであれば「入場者数」かもしれない。

では、アートプロジェクトだとしたら、
あるいは、デザインプロジェクトだとしたら、
「成功」とはいったいなんだろうか?

暗やみ本屋ハックツは、
地域の大人から寄贈された本を
10代が暗やみで「ハックツ」するというもの。
1冊につき、100円をもらっている。

100円というのは目的ではなく、
なぜプレゼントではなくて売るのか、というのは、
100円で買ったほうが読む、と思うからであり、
また図書館よりも古本屋のほうがスタッフとの関係性を
築きやすいからであると思う。

人は、特に若者は、
キレイすぎる場所には、集まらない。
わかりやすさに魅力はない。

かすかにダークな匂いのする場所に、人は惹かれる。

だから、かつて子どもは駄菓子屋に集い、
若者は薄暗くタバコくさいカフェに集ったのではないか。

3日にハックツのイベントに出た参加者から、
「すごいイベントだった」とメッセージをもらった。

「参加者を楽しませる」、という観点では
このイベントは成功しているのだろう。
1日の売り上げは1000円前後であるが。

やっぱり、
ビジネスとデザインとアート。

このあいだにプロジェクトをつくっていくことなのではないか、
と僕は感じている。

暗やみ本屋ハックツは、
ビジネス要素は少ないけど、
100円で売る、ということで経済社会とのコミュニケーションを図る。

中高生に第3の居場所を届ける、
という意味では「課題解決」を目的とするデザインプロジェクトなのだろう。

そしてそれを、
20代の若者がチームを組んで、
イベントを考え、中高生とコミュニケーションを図る、
という意味では、アートプロジェクトなのだろうと思う。

アートプロジェクトにとって、
目的となるのは当然「美しさ」である。

だから、プロジェクトが、
もし、ビジネスとデザインとアートのあいだ、
にあるとしたら、

その成功の指標は、
さまざまな要素が組み合わさってくる。

ビジネスでは言えば、いくら売り上げたのか、であり
デザインの観点から言えば、
どのくらいの課題を解決したのか、である。

アートっていうのはちょっと難しいかもしれない。

そのイベントに出て、
「ああ、楽しかった。」と思う。
もっと大げさに言えば、
「生まれてきてよかった」と思える。
そんな瞬間を生み出せたら、そのプロジェクトは成功だろうと思う。

ここで重要なのが、
特にアートの観点からは
「他者評価」がすべてではないということ。

自分たちにとっての「成功」の定義があって、
それはやる前とあとで微妙に違っていて、

やったからこそ、「予想できなかったよかったこと」が生まれて、
やっぱりやってよかったと思える。

その積み重ねによって、
人は自らの価値観を形作っていくのだろうと思う。

このプロジェクトにとって、成功とはなんだろうか?
参加した自分にとって、成功とはなんだろうか?

そんな問いから始めてみる学びの場。

それが
アートとデザインとビジネスのあいだ、
なのかもしれない。

そのあいだに、
学びとコミュニケーションが詰まってる。

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Posted by ニシダタクジ at 07:30│Comments(0)日記
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