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ニシダタクジ
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 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2017年04月07日

アルスの終焉


「社交する人間~ホモ・ソシアビリス」(山崎正和 中央公論新社)

とある古本屋さんで
ハードカバーを発見。
そして書き込みあり。

これは「もう一度読め」という
神からのメッセージだと思い、
家にある文庫本を再び読み始める。

もともとは小阪裕司さんの名著
「心の時代にモノを売る方法」に
引用されていたから買ったので、

「社交と経済」のところだけしか
読んでなかった気がする。

経済の第1の系統は、
「生産と分配」の経済で
第2の系統は
「贈与と交換」の経済なのだと。

しかし、現在において
「経済」とは「生産と分配」だけのことを
指しているように思える。

まあ、それはまた次回に書くことにして、
今日は「アルスの終焉」について

古代ギリシャで
テクネー(わざ)と呼ばれたものは、
大工が机をつくる方法も、
詩人が詩をつくる営みも、
同じように呼ばれた。

それは中世になって、
「アルス」と呼ばれるようになっても、
しばらくは続いた。

イギリスでは、
アルスは「アート」と言葉を変えるのだが、
18世紀までは、
まだ、「ファイン(美しい)・アート」と
「ユースフル(有用な)・アート」と区別されていた。

ところがいつのまにか、
「ファイン」が取れ、
「アート」が芸術を指すようになったのは、
19世紀のことだったという。

それは産業革命による工業技術的な生産が
始まったこととリンクしているだろうと著者は言う。

~~~以下引用

このように振り返ると近代工業社会で生じたことは、
いわばアルスが正反対の二つの敵に挟撃され、
それまでの領土を失う過程であったと要約することができる。

かつてアルスの一部だった
二つの行動形式が独立して、
それぞれ技術と芸術としてみずからを純粋化し、
本来の母体を左右から攻撃したのである。

攻撃という言葉は必ずしも比喩ではなく、
現にどちらもあからさまにアルスを時代遅れの文化として非難した。

技術に言わせれば職人的技能は不正確で非効率的であり、
芸術に言わせれば社交儀礼は人間の心を伝えるうえで不誠実であった。

なかでも職人技能のほうはまだ幸運であって、
一部は「ノウハウ」の名で工業技術の補助とされ、
一部は「工芸」と呼ばれて芸術の周辺で生き延びることができた。

だがもともと有用性とは無縁だった社交儀礼は、
近代工業の精神というべき清教徒主義と
芸術の反俗主義の双方から直撃されて
衰退することとなったのである。

~~~以上引用

なるほど。
仕事とは何か?
を考えるうえで、非常に興味深い。

かつて芸術と技術はひとつであった。
それを「アルス」と呼んだ。

そのアルスの終焉は、
近代工業革命によって、決定づけられた。

なるほど。

もし、近代工業社会が
壮大なる仮説、だとしたら。

ふたたび「アルス」に近づいていくのではないだろうか。

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Posted by ニシダタクジ at 08:47│Comments(0)
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