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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2018年03月11日

無力感とコミュニケーション

「27歳にとって、
東日本大震災は大きな転換点だった。」

1990年生まれ。
20歳の時に震災があった。

そういえば、僕ら世代である、1974年生まれは、
成人の日の直後に阪神大震災があり、
新潟に住んでいた僕は、
30歳の時に中越地震があった。

すぐそこにある死。
なぜ、生きるのかという問い。
「生きる」を見つめなおしたと言う。

僕自身は「震災ボランティア」というか、
「ボランティア」というのに参加したのが
2004年が初めてだったように思う。

http://hero.niiblo.jp/e471369.html
「計画通り」じゃないことに価値がある(15.8.5)

圧倒的な無力感。

これが僕の震災ボランティアで得たことだ。
水道が出ない、ガスが出ないなどの状況の中で、
僕は子どもの心のケア部門に入った。

家の片づけなどで
子どもの面倒を見られない親に代わって
大学生ボランティアと一緒に遊ぶ。
あっという間に夕方の集合時間となる。

「明日もまた来てくれるのか?」
と聞かれる。

帰りの車に向かって、
子どもたちが追いかけて走ってくる。

無言。
車内には何とも言えない空気が残る。

僕はただただ、無力を感じていた。
「この活動は果たして意味があるのか」
「子どもの心のケアに本当につながっているのか」
と、答えの出ない問いと向き合っていた。

あと、もうひとつ感じたのは、
「災害ボランティアセンター」というシステムへの疑問。

災害ボランティアセンターは、
ニーズに対して最高速で応えるシステムを
作り上げていた。

家のがれきの撤去をお願いしたいので
3名くらいお願いしたい。
という要望が出されたら、
「力のある方3名、いらっしゃいませんか?」
と手を挙げ、現場に行く。
その繰り返し。

そこには当然ながら次のような課題が発生する。
「ニーズを上げられない人はどうするのか?」

たとえば、ホールアース自然学校が
やっていた子どもの心のケアボランティアは、
「3日以上」の「連続で」入れる人が
リーダーとする、と厳密に決まっていた。

それはこれまでの経験から、
子どもにとっては、同じ人が一人でもいたほうが
打ち解けやすいということからだった。

これは想像するにその通りだろうと思う。
今日はこのお兄ちゃんと、明日は別のお姉ちゃんと、
ということになると、目に見えないストレスがあるだろうと
いうことだった。

しかし、子どもはニーズを挙げない。
「できることなら、3日間同じお兄ちゃんが遊んでくれるとありがたい」
とは言わない。

だから、ボランティアをするほうは、
相手が何を欲しているのか、
言語化されないニーズはなんなのか、
考えなければならない。

しかし、それは「仮説」にすぎない。
その検証は日々、行っていかなければならない。
正解なんてない。
目の前にいる子どもを観察し、たしかめていくしかない。

僕にとって、震災とは、
無力感から出発した
相手の観察、コミュニケーションによる
ニーズの把握から仮説を立てるという
今風にいうと、デザイン思考の基礎になるような
ことを学んだ場だった。

また、ボランティアをする方を観察したとき、
そこには、アイデンティティと承認欲求の課題が見えた。

http://hero.niiblo.jp/e454995.html
「土台となる親和的承認」(14.10.24)

思えば、あそこが僕にとっては
ひとつの出発点だった。

3月11日。
無力感からはじまる1日にしたいと思う。

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Posted by ニシダタクジ at 06:14│Comments(0)足跡
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