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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2018年03月13日

探しもの

探しもの
「センスオブワンダーを探して」(福岡伸一 阿川佐和子 だいわ文庫)

読み終わりました。
ラストに近づくほどいろんなものが見えてきます。

僕がヒットしたのは、
文明と文化について。

~~~以下引用

文明は人間が自分の外側に作り出したある仕組みで、
私たちを豊かにし、便利にし、快適にするものとして作られた。
それは常に更新されるもので、
効率と雇用とお金を生み出すはずだったんです。

文化というのは人間が自分たちの内部に育ててきた仕組み。
それは私たちの歴史と共に歩んで、私たちの生命を守り、生活を支えてきた。
場所に依存して、風土に寄り添い、そこで常に伝えられるものとして意味があったんです。

文明はここ数十年、
長く見ても数百年くらいに人間が勝手に作り出したもので、
それよりもずっと長い文化の歴史があったのに、
文明によって世界全体を覆おうとする動きのほうにみんな来ちゃったんですよね

人間はメカニズムとして機械論的に世界を因果関係で説明できるとみなして、
それを作っているパーツを制御したり交換すればコントロール下におけると考え始めた。
その源流はフェルメールの時代、1600年代にある。
その頃はまだ世界はよくわからない動的なもので、科学と芸術はそれほど分化していなかった

レーウェンフックやデカルト的なほうを選んじゃったのは、
そのほうが資本主義社会に親和的だったからだと思うんです。
分けて部品化して商品化されていくという流れで。

~~~ここまで引用

なるほど。
生物学と社会も密接につながっているんだなって。

「社交する人間」(山崎正和)を思い出した。

http://hero.niiblo.jp/e484451.html
「アルスの終焉」(17.4.7)

かつて、「アルス」と呼ばれて、
芸術と技術と社交は一体であった。

「資本主義社会との親和性」
という言葉が胸に刺さる。

ダーウィンが言うように、
人間(動物)は「適応」する生き物である。

人間にとって、
「世界」が「資本主義社会」で覆われているとすれば、
そこに適応したビジネス、そして学者が生き残っていく。
それの集合体を「文明」と呼ぶんだな。

そこに適応していなくても、
コミュニティには、「文化」がある。
その価値をもう一度見つめなおすときに来ているのだろうな。

福岡さんが、こんな言葉を残している。

生物学者としての私の問いは、
「生命とは何か」を言い表す言葉を探す
ということに尽きると思うのです。

これをビジネスマンに置き換えたらどうだろうか。
「ビジネスとは何か」を言い表す言葉を探す、
ということに尽きる。

ということだ。

本屋だったら、本屋とは何か?
に答えていくこと。

僕にとってまきどき村とは、
「豊かさとは何か?」という問いに対して
リアルに見せたかったという「アルス」
だったんだろうなと。

さて。
次の本屋はどんな「アルス」になるのだろうか。

何を探しに行くのだろうか。

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Posted by ニシダタクジ at 07:57│Comments(0)
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