2019年05月01日
「歴史」と「哲学」を身体化すること
令和元年の始まり。
雪国の春は美しいなと。
ということで、古本屋で見つけました
この本を読んでいました。
「なぜ今、私たちは未来をこれほど不安に感じるのか?~数千年に一度の経済と歴史の話」
(松村嘉浩 ダイヤモンド社)
※画像は増補新版ですが、僕が読んだのは旧版です。
スピノザ「エチカ」(NHK100分de名著)読んで、
そのあとにこれ読むと。
キーワード的には、
マンガ「鋼の錬金術師」に出てくる「賢者の石」。
~~~以下引用
マンガの「鋼の錬金術師」の世界観において、
錬金術は無から有を生むことはできず、
あくまでもともとあった物質の構成を変えるだけ、
つまり「等価交換」しかできないという制約があります。
しかしながら、等価交換の原則を無視して、
なんでも錬成できちゃう幻の錬金術の増幅器が「賢者の石」です。
~~~以上引用
第4章:人類はもう「賢者の石」を使い果たした。
は、このように展開されていきます。
・資本主義の歴史は「賢者の石」の奪い合いである。
・近代世界システム論の「中核」と「周辺」
・大航海時代と「国民国家」
とかとか。
これ、佐々木俊尚さんの
「レイヤー化する世界」(NHK新書)
http://hero.niiblo.jp/e483303.html
にも言及されていて、
「ウチとソトに分ける」っていうことが
国民国家の神髄なのだと。
これ、「中核」と「周辺」ですよね。
このあと本書では第5章で、「不安」の正体は、
既得権益者がそれを守ろうとする
ことから始まる、と説明されています。
「不安の正体」を知るって大切だなあと思った。
まあ、それは仮説に過ぎないのだけど。
僕たちは、ただただ、不安に震えている。
未来におびえている。
それは、歴史を知らないから。
目の前に見えていいるものにしか
目をやっていないから、
その背後に何があるのかわからなくて不安になる。
それって、
株式会社えぽっくの「チームひきだし」インターンに似ている。
https://a-port.asahi.com/updates/tabisuru_sassi/detail/4083/
昨年11月に茨城大学「iopラボ」で行われた報告会。
参加学生が語った。(本文より抜粋)
「社長は社長室から指示だけ出すイメージでした。あんなにフレンドリーなことに驚いた。」
「○○業界は怖いし、ブラックなイメージがあったけど、みんな生き生きと働いていた。」
「みんな黙々と仕事していると思ったけど、チームで話しながらみんなで企画をつくっていた。」
みんな、見たことないものに
勝手におびえ、勝手に不安になっているだけだった。
実際に見てみたら、思ったよりも「はたらく」ことはつらいことではなさそうだった。
たぶん。
そういうこと。
不安に震え、未来におびえているのは、はっきりいってつらい。
問いを立て、行動をし、振り返り、
その上で、「歴史」と「哲学」を身体化すること。
スピノザによれば、
真実は自分の中にしか存在しないのだから、
その仮説を立て、検証を繰り返していく、
それしか不安の解消方法はないのだろうと思う。
だからこそ、行動することと同じくらい、
本を読むことは大切なのではないかと僕は思う。
Posted by ニシダタクジ at 06:49│Comments(0)
│本
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