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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2020年02月25日

差別化や資源化ではなく

SCHシンポジウム2日目@東北芸術工科大学

昨日のすさまじいインプットの嵐をなんとかアウトプットして迎えた二日目。

差別化や資源化ではなく

晴れた空。(芸工大からの眺めです)

2日目。
とんでもない衝撃が待っていました。
長野県教育委員会事務局 高校改革推進参与:内堀繁利さん。
放つ一言一言に、実践者の重みと思いがあった。

僕は今まで、何をして、何を考えてきたのだろうか?

・他の高校と、どうやって「差別化」するか。
・ネットN高と違って、「全日制」で、かつ「地方」で、何ができるか。
・まちの資源や課題をどうやって「教育資源化」するか。

そんな浅い問いたちを一蹴してくれた講演だった。

そもそも、何のために高校教育はあるんだっけ?
だれの幸せを願って、あなたはここにいるんですか?
あなたがそこにいる意味はなんですか?

胸の奥底にある、そんな問いを掘り出されるような、えぐりだされるような、そんな時間。

~~~以下メモ

長野県教育委員会高校改革~夢に挑戦する学び~
https://www.pref.nagano.lg.jp/kyoiku/koko/gakko/saihen/joho/manabinokaikaku.html

長野県は教育先進県と言われる。
そのベースにあるのは「学びと自治」

長野は長野市一帯の北信、松本市一帯の中信、上田市一帯の東信、飯田市一帯の南信
と4つの地方が大きく分かれていることもあり、教育のカタチもそれぞれの学校の自主性に任され、
・全人教育
・子ども中心主義
・子どもへの信頼に基づく教育
をキーワードに進められてきた。

そんな中で
白馬高校(デュアルシステム、高校生ホテルなどの事例)
上田高校(3つの探求、3つのフィールドワーク、3つの海外留学)
などの取り組みが生まれてきた。

教育委員会の役割
1 少し前を歩く
2一緒に歩く
3背中を押す
具体的であること、イメージが沸くこと。

全ての学校を特色化・魅力化していくこと。
学力のモノサシ以外で測ること。

新「でも」「しか」
ウチ「でも」やれるかも。真似してやってみる。
ウチに「しか」できない。やるしかない。

【探究の仕方を学ぶ】
問い・好きから始まる「課題設定」→情報収集→アクション(行動)→整理・分析→まとめ・表現→課題設定
※探究の質を上げるには「問い・好き」と「アクション(行動)」が不可欠。
★探究の質を高めれば生徒が変容する。

ただ活動しているだけではなく、それを深めること
アカデミック・エリートとストリート・エリート。
どっちも必要

★「テーマ」から「問い」へ★

・「社会課題」:最初は教師が示さないと始まらない
・「+α」:SDGs、理数(SSH)、地域(地元)等学校特有のテーマ
・「生徒自身の興味・関心」
の3つの真ん中に課題探究テーマを設定する
→行きつ戻りつ「テーマ」を具体的な問いに落とし込む中で生徒が自分と向かい核心を見出す。
★探究活動が主体性の発揮と共に進行すればそれはキャリア教育になる。

杉並区:特定の課題に対する調査H30より
https://www.city.suginami.tokyo.jp/seibi/1022531/1033738/1033745/index.html

主体性:
私たちは、自らの学習者としての経験を省察することで、主体性が発現する最も本質的な要素が個別に「選ぶ」ことにあり、自身で選んだ課題や方法で学びを深めるからこそ深く探究に「浸る」のだということを、いま一度思い起こさなければなりません。

★高校間連携、高大連携、地域との連携の推進
~1つの学校やこれまでの学びの概念を越える~
・高校間連携による、合同授業、公開講座、教員の相互授業、単位互換等の検討
・高大連携プラットフォーム(県教委・知事部局共同設置、県内大学参加)
・地域協働プラットフォームの構築(モデル校・再編統合校でスタート)
・地域協働連携室の設置(空間デザインの一環として)
・文部科学省・それ以外の中央省庁や企業とのタイアップ
⇒どこの高校にいっても、他の高校や地域の教育プログラムに参加できる、単位互換する。

★長野県の高校改革が目指すもの:学校・教育の意味や価値の転換と新たな学びの指標の設定を行う。
教員(指導者)主導の「教育」→生徒(学習者)主体の「学び」
学校に閉じた箱の中の「お勉強」→社会と一体的で、Actionを伴った、市民としての「学び」
集団を成立させるための同質的な個の育成→一人ひとりの存在やいのちから立ち上がる多様な自立した個の尊重
うまくいくこと、闘って勝つことの追求→チャレンジすること、失敗することと共に考え創ることの推奨
Equality (平等)の提供→Equity(公正)の提供
同調圧力により、いることがつらい場所→自己開示や対話により学びを深められる、楽しくて、行きたい場所
他者との比較による相対的・偏差値的評価→構築した自分軸に基づき自分の成長が実感できる指標
個が集団の使いなのではなく、集団が個の使いだ。

そして、内堀さんが上田高校高校生に向けたメッセージが熱い。

前例踏襲→「常識」を疑うこと、新しい発想、新しい価値の創造
時代・社会に適応する力+新しい時代や社会を創造する力を身に付け
「当事者意識」を育み、それを持ち続けてほしい。

・自分の人生を生きる当事者として
・学校を共に創る当事者として
・社会の一員(市民)としての当事者として
・新しい社会を創り次の時代につなぐ当事者として
一人ひとりが新しい時代や社会を創造する力と意思を持つことが大事。

特色化・魅力化は何のため?
偏差値とか点数以外の軸を作りたい。
★もうひとつの軸をつくる
ひとりひとりの生き方を大事にする。

思い当たることは全部やる
まずは子どもたちの変容を見せること。
エビデンスなしに好きなことを言わせない。
そして根気強く対話をすること。

2-8の法則。(ティッピングポイント)

「生徒一人ひとり(の学び)を本当に大切にする」の徹底追究

★生徒個々が自分のペースで行う生徒主体の「学び」
・Edtech、自立的学び等による個別最適で主体的な学び
・BYOD、ネット活用等による、いつでもどこでも学べる環境
・教員の役割は、ティーチャー(教授者)からファシリテーター(調整促進者)・伴走車へ。

★生徒の「リアル」から始まるワクワク感のある「学び」
・興味関心や身近な問題意識からスタートし、必要な知識を習得する逆方向の学び
・課題や発見に溢れ、学びと学ぶ意欲がリンクする、リアルな学び

★社会と一体的で、多様な人々と協同する「学び」
・学校、地域や社会などすべてが学びのフィールド、校内外のすべてが学びの協同者
・社会課題に向き合い、市民性を育成する「探究的な学び」「信州学」、PBL、STEAM

これらの土台に「多様性を受容し、失敗を許容する環境」がある。
(哲学)対話による内省、自己肯定感、学ぶ意欲の向上、同町圧力の排除

~~~

ここまで内堀さんの講演。
なんというか、気迫に圧倒された。
さすがSCHシンポジウム、プログラム企画者すげーなって。
このタイミングでこれか、って。

その話を受けて、
「学びの土壌に対して教育行政は何ができるか?」のフィッシュボール(金魚鉢)ワークショップへ。

【岡山県和気閑谷高校、香山真一校長】
1995オウム真理教事件→教育への疑問
偏差値上位の大学にこのまま送り込んでいいのか?

2007学力調査に参加しない犬山市の事例
→集団のために個人があるのではなく、個人を育てるために集団が必要である→協働することで個人を育てる

「自分の尺度で生きていく人をつくること」
「仲間(多様性)の中でどう力を育んでいくか。」

世界がそちらに向かっている→教育の方向性に対する信頼
先生方の純粋な部分を掘り起こす。
「学校」は慣性が強く働く:☓ビジョンなくても進んでしまう 〇変えてしまえば回っていく。
★先生方が若いこと。

ワザとして、
・先生方にひたすら情報を共有していく
・先生方から選択肢へのアドバイス聞いてみる

和気閑谷高校:子どもたちからどうやって学びを得るか?
全日制でもトガった子が自由に学べる仕組みが作れないか?

小国高校:生徒に動かされて先生が変わる
阿南高校:ノーサイン野球を授業でやったらいい。
★生徒のパワーで学校を動かしていく。

じゃんけんぽん理論(大槌・菅野さん)
NPO(グー)と学校(パー)の関係は
チョキの関係を持ってる第3者との関係によってよくなる。
地域のじゃんけん構造を理解し、そのボタンを押す。

行政=言葉がすごく大事
まち全体の中で教育がどう位置づけられているのか?
総合計画を読むこと(教育大綱→総合計画)
「政治」もやっていく。説得材料はエビデンスだけじゃなく人(生徒、大人、熱意)

大正大学・浦崎先生「タイムマシンに乗っているようだ」
浦崎レポート「住んではいけない」(笑)
高校を核にしてどんな地域をつくっていくか。そこに投資できるかどうか?

ひとりで全部できない
飛騨市学園構想:大人の探究活動の授業案。
探究:誰もゴールがわからない:正解のないゴールに向かっていく。
みんなで対話しながら進んでいくしかない。
行政が3.0のままでは成り立たない
★学校は探究的学びが必要だが行政も探究的学びが必要
「ああいう子を育てたいよね。」っていう共通認識

コミュニケーションデザイン=政治 ※決済できる人を連れていく⇒見てもらう。
コーディネーター=通訳は短期的には必要だが、長期的には対話の場で解決する。

【ランチタイム】
地域系部活動について
同世代からの刺激は大きい。
自分の好きなことを学べる環境(好きを深める)=自分たちがまちの中に起こすプロジェクト

「自分の学校生活を自分でデザインする、したい人」
〇〇デザイン同好会(仮)でスタートする。
※中学校にもポスターを貼る

成功や失敗を評価するんじゃなくて、活動そのものを承認すること。

【ふりかえり】
・「学びの土壌」をつくる=学びの生態系をつくる
・生徒も先生も学校も行政も相互に作用しあっている。
・2日間の学び、「自校」「他校」とか「ネット」「全日制」とか2項対立ではない第3の道
・「計画・実行」と「とりあえずやってみる」の2つを使いこなせるようになること
・学力だけのモノサシじゃない、もうひとつのモノサシをつくる
・アカデミックエリートとストリートエリート。ストリートエリート+本(読書)がいいのではないか。
・学びの伴奏者、俯瞰者としての本
・「地域軸」「自分軸」だけではなく、+α(切り口)という3軸の真ん中に「探究」をつくること。
・「社会が学校を変えるのではなく、学校が社会を変えるのです」
・「対話」しながら前に進むこと、一段一段上がること。

~~~ここまでメモおこし

そしてふりかえりのシェア。

差別化や資源化ではなく

ここでも小国高校の生徒たちが炸裂した。

・先生を操り人形にする
・新人(転勤)教員研修として「あなたの番です」→「あなたも変です」研修をやる

ラストは、
「カリキュラムを変えたい」と言っていた。さすがにウケた。

SCHシンポジウム5年間の歩み。
5年間には想像も付かなかった世界が目の前にある、と浦崎先生は言っていた。
高校改革のプレイヤーが高校生自身になっている世界がそこにあった。

芸工大コミュニティデザイン学科の岡崎学科長も、
今回のテーマ「高校生も大人も変態できる学びの土壌づくりとは?」に言及。

実行委員の学生が言っていたという。
「先生、サナギって中で何度もドロドロに溶けちゃうんですよ」

そっか。
変態ってそういうことか。
今ある形を残したまま、変わることはできない。
いったん今のアイデンティティを捨てないといけないのかもしれない。

SCHシンポジウム初参加。
衝撃ばかりの2日間だった。
特に2日目の内堀さんの話に。

「他校との差別化をどう図っていくか?」
という問いにひたすら向かっていた僕は、ガツンとやられた。

そうじゃないだろ、もっと先を、未来を、そしてひとりひとりの生徒たちを見ろよ、と。
ごめんなさいって思った。

もっと先を、未来を見て、そこに向かっていくこと。
あらゆる周りの人たちと「対話」を重ねていくこと。
周りの人たちと協働し、未来をつくっていくこと。

いいものを見せてもらった。
残された時間はあまりないけど、ここから登っていくしかない。
まだ見えない雲の上に、さらに高い頂上があるのだろうけど。

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Posted by ニシダタクジ at 13:07│Comments(0)日記学び
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