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ニシダタクジ
ニシダタクジ
 ツルハシブックス劇団員。大学在学中、「20代サミットメーリングリスト」に出会い、東京王子「狐の木」に育てられました。豊かさとは、人生とは何か?を求め、農家めぐりの旅を続け、たどり着いたのは、「とにかく自分でやってみる。」ということでした。
 10代~20代に「問い」が生まれるコミュニケーションの場と機会を提供したいと考えています。



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2021年04月26日

人間が生物であること

人間が生物であること
「進化思考」(太刀川英輔 海士の風)

土曜日の朝から読み始めて、300ページまで来ました。
500ページ越えの大作なのに、すいすい読めます。
3300円。安い。と思える1冊です。
自宅待機のGWにオススメです。

すごい本だわ、この本。
読み始めから心と頭を撃ち抜かれて、つぶやきまくっています。

僕が帯を書くなら、
「人間が生物であることを思い出させてくれる本。「変異」と「適応」で集団として生き延びろ。」
かなあ。

「創造」とは何か?
それは、「進化」のプロセスに似ているのではないか?
という壮大な問いから始まったこの本。

まず、この二つ。

目的は適応であり、変異は手段だ。この二つのバランスが創造性そのものなのだろう。

進化は、偶然だ。無数の変異的挑戦による、壮大な結果論なのだ。そして変異のパターンとは、結果を恐れずに偶然に向かおうとする挑戦のパターンそのものでもある。

この2つにすべてが詰まっている、と言ってもいい。
人間とは、生物なのだ、と。
「創造」とは、「進化」そのものである。

そして、これ。
「モノを改善する解剖と、過去の分類からの系統が20世紀的な適応の分析手段だったとすれば、人や自然との繋がりを取り戻す生態的哲学と、未来のために創造する予測的哲学によって、まだまだ時代の創造性は高まる可能性がある」

希望とは、こういうことを言うのだろう。
まだまだ時代の創造性は高まるし、そのプレイヤーたちが今目の前にいる高校生たちだ。

そして、これ。
「すべての創造は、進化のように遺伝的で、過去からの影響を受けた変異として発生する。」
「創造にもまた種の起源がある。こうして起源から創造は脈々と遺伝する」

いいなあ、これ。
「総合的な探究の時間」設計のコンセプトワークにも使えるし、何よりも
僕がツルハシブックス以来取り組んできたアイデンティティ・クライシス(「存在」の危機)に
どのように対処したらよいか?について、ひとつの指針をくれる。

昨年11月。
「存在」は創造のエッジにあるという仮説を立てた。
http://hero.niiblo.jp/e491178.html

結論はこれだ。
「存在(承認)」とは、「偶然性」と「一回性」と「全体性」の交点にある個人が「場」と一体化した創造のエッジに生み出される何かの中に、現れるものであるのかもしれない。

「一回性」のところが、僕の「場のチカラ理論」の特徴ではあるのだけど、「進化思考」的に言えば、「偶然性」が変異で、「全体性」が適応である。変異と適応。これが進化の本質であり、

「適応」が、
ヨコ軸としての「解剖」・・・細かく分け内部構造を見る 「生態」・・・外部との関係性を想像する
タテ軸としての「系統」・・・過去からの文脈を見る 「予測」・・・未来を現実に近づける
の4つの「時空観」によって考えられるからだ。

この本の212ページに書いてある
「好奇心とは時空観の探求にほかならない」という一節もすごい。
たしかにそうだ。好奇心とは、上の4つの方向へ向かうベクトルのことである。
これは、「総合的な探究の時間」の「探究」の考え方にも近い。

何よりも。
ひとつの事柄(X)をこの4つの視点で見てみることが大切だ。
例えば、学校もしくは教育。

第三章「適応」の「系統」のところに書いてあるが、2019年にテスラ社が新しいEV「サイバートラック」を開発したが、この発明品の目的は、5500年前に登場した「車輪」の目的「自分の身体や重いものを、少ない労力で効率的に遠くまで早く運ぶこと」と本質的には変化していない。

だとすれば。
「学校」あるいは「教育」の本質的な目的は、「集団が生き延びるために子どもを集団の成員にする」ことであると言えるだろう。それが、明治時代という世界情勢(社会環境)の中での「適応」の結果として、「効率性」を最大の価値とする、一斉授業や教科分化が起こった。それがこの本で言うところの「進化」であり、「学校システム」である。

社会環境が変化すれば、当然「進化」が起こる。
それはもはや意志ではなく、必然だ。
その時に必要なのは、「変異」であり「適応」である。

「場のチカラ」で言えば、「変異」とは「違和感」「疑問」であり、「適応」とは、「試行する」「ふりかえる」「意味づける」となる。
「変異」を起こすために、地域の環境があり、大人たちがいるし、「適応」を果たすために、地域の環境があり、大人たちがいる。

進化はつづく

「すべての創造は未完成で、進化のように変化し続ける」
この本に何度も出てくるフレーズだ。

僕たちはいま、「進化」の過程にある。
それは、この町の進化の過程であり、
ひとりひとりの「進化」の過程であり、
「まなび」そのものの「進化」の過程である。

変異を歓迎し、むしろ変異を起こし、この町や社会に合わせ、適応していこう。
それは決して個人戦ではなく、チームであり、学校であり、この町が「場」として機能することで「創造」が起こる。

その「創造」は、この学校や町の未来だけでなく、ひとりひとりの「存在」をも作っていく。
なぜなら、人間は生物だからだ。

まなびはつづく・・・

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Posted by ニシダタクジ at 07:04│Comments(0)
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